普及には低価格やインフラ整備が急務

2050年には“都内を走る自動車を全てZEV化にすること”を目標に掲げている東京都ですが、実際に電気自動車や燃料電池車を購入したことがある人はどれほどいるのでしょうか?

 

昨年に東京都生活文化局は、「ゼロエミッション東京の実現に向けた自動車利用に関する世論調査」を実施。ZEVの購入を検討したことがある人に「電気自動車など(ZEV)の購入有無」をたずねたところ、89.8%が「購入しなかった」と回答しました。

 

そこで同調査では、「電気自動車等(ZEV)を購入または検討したいと思う条件」について質問。最も多かったのは「購入価格が安くなる」の43.9%でした。

 

たしかにZEV車は通常のガソリン車に比べて価格が高く、今回採用された“EV救急車”も1台8000万円以上するとのこと。「車を購入する際に重視する点」でも「価格」が1位にランクインしているため、買おうと思っても経済的に手が出せない人は多いのかもしれません。

 

また“購入や検討したいと思う条件”では、「自宅で容易に充電が可能となる」「充電・燃料補給施設の設置数が増加する」といった回答も上位に。充電器などの仕組みやインフラ整備に対して、不安を感じるような回答が目立ちました。

 

「ゼロエミッション東京」を実現するため、“EV救急車”を採用するような取り組みに今後も注目していきたいですね。

 

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文/長谷部ひとみ

参照/東京都生活文化局「ゼロエミッション東京の実現に向けた自動車利用に関する世論調査」https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/03/27/documents/01_01.pdf