2019.07.05
キャリアアップのために役立つ資格は色々ありますが、一般常識としても役立つ資格、最近注目されている資格として「ビジネス実務法務検定試験」というのがあるのをご存じですか?
どんな資格なのかこれからご紹介しましょう。
◆ビジネス実務法務検定試験とは?
まずは、ビジネス実務法務検定試験とはどんな資格なのか確認しておくことにしましょう。
この検定試験の運営を行っているのは東京商工会議所になります。級は3級、2級、1級の3種類が設けられています。
それぞれの級の内容は、3級がビジネスに携わる者が最低限知っておく必要がある法律実務の基礎的な知識がある方となっています。
2級は、ビジネスに関する法務業務の実務経験があって、弁護士をはじめとする専門家への相談などの対応を行うことができるレベルの実務的な法律知識がある方になります。
1級は業務で必要とされるビジネス全般の法務知識があって、さまざまな角度から高いレベルで判断や対応を行うことができる方になります。
そのため、級が上がるに従って出題範囲はとても広くなり、企業取引関連法、債権管理、企業財産に関する法務知識、会社の組織運営、人事関係の法知識、紛争解決、国際法務など多岐にわたっています。
ですので、ビジネス実務法務検定試験は、法務部門だけでなく営業、総務、人事などさまざまな職務の方にとって必要な知識を身につけることが可能なものと言えるでしょう。
また、3級合格者には「ビジネス法務リーダー」、2級合格者には「ビジネス法務エキスパート」、そして1級合格者には「ビジネス法務エグゼクティブ」の称号が授与されています。
◆ビジネス実務法務検定試験はどんなことに役立つの?
次に、ビジネス実務法務検定試験がどんなことに役立つのかチェックしておきましょう。
試験の内容が、総務、法務、人事、財務、営業等、大変広い範囲にわたっているため、これらの部門で仕事をされている方にとって、役立つ資格と言えるでしょう。
また、キャリアアップを目指している方にとっても役に立つ資格と言えそうです。
ビジネスに関する法律の知識を身につけることによって、仕事のクオリティーをアップすると同時にリスクを抑えることにもつながると考えられています。
法的な知識があることは、結局は自分自身を守るためになると言えるでしょう。さらに、法的なことに対する知識があることによって、人を管理する上でも十二分に役立って、リスクを最小限に抑えることも期待できるでしょう。
さらに、会社のスタッフが法律知識を理解することによって、企業リスクを回避することも期待できるでしょう。
新たに取引契約を結んだり、雇用契約を結んだりするときにも、契約の正しさを判断することができれば、違法な契約を締結することを回避でき、後々訴訟問題などに発展してしまう可能性も避けることが可能になるでしょう。
また、「コンプライアンス」について積極的な企業活動を行っている企業にとって、さまざまな法律分野を学んでいることは、こうした企業にとって必要で魅力的な人財と目に映るかもしれません。
さらに、弁護士、司法書士、行政書士などのような法律系資格取得を目指している方にとっては、ビジネス実務法務検定の試験勉強はそれぞれに士業を目指す資格試験の予行練習として捉えている方もいるようです。
◆ビジネス実務法務検定試験の学習方法は?
それでは、ビジネス実務法務検定試験の合格を目指して、どんな学習を行えば良いのでしょうか?
3級の合格率はおよそ75%~83%、2級の合格率はおよそ35%~45%、1級の合格率はおよそ10%となっています。
3級は参考書を使って独学でも合格する確率が高いと言えますが、2級になると独学だけでは少し厳しいかも知れませんので、効率良く学習することができる方法をプラスして学んだ方が良いかもしれません。
1級の難易度はかなり高くなっていますので、集中講座などへも可能であれば参加した方が合格率はアップするかもしれません。
それぞれの級別の参考書と問題集を購入して、コツコツと計画的に学習することができる方であれば、独学されても良いかもしれません。
けれども、1人で学習することに自信がない方は、講座を受講されることをおすすめします。講座を受講することで、レッスンの進捗管理は講師の方が行ってくれることになります。そうは言っても通学講座を受講するには、仕事に子育てに大忙しのママにとっては時間を捻出することが難しいかもしれません。
通学受講することが難しい場合は、ネットなどを利用した通信受講やオンライン受講を活用してみてはいかがでしょうか?
講座の中にはスマートフォンを使った受講が用意されているところもあります。隙間時間を利用して学習に当てたいと思っている方には、こうした学習法のある講座を申し込んでみるのも良さそうです。
ビジネス実務法務検定の内容や学習方法などについてご紹介して来ましたが、多岐にわたっていることから、転職やスキルアップに向けて取得しておいた方が良い資格であることも理解いただけたのではないかと思いますので、ぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。