仕事
2020.03.06

よい眠りが取れているビジネスパーソンは、日中高い集中力を発揮し、ここぞというときの判断力にも長けています。
拙著『ハイパフォーマーの睡眠技術 人生100年時代、人と組織の成長を支える眠りの戦略』でも詳しく解説していますが、私が運営する会社が1万人以上のビジネスパーソンから睡眠に関わるデータを集めてわかったことは、よりよい睡眠を取れている人ほど、会社からの評価だけでなく、周囲からの信頼が厚く、数字での結果を残していることです。
当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です
ハイパフォーマーの睡眠の定義
仕事ができる人――つまり、「ハイパフォーマーであるビジネスパーソン」の睡眠の定義は3つです。
<1>朝起きたときに頭がすっきりしている
<2>日中に来る眠気をコントロールできている
<3>リラックスしたいときに眠気が来る
<1>は、とくに起きてから4時間以内に強い眠気が来ないことが指標となります。前の晩に質のよい眠りがとれていれば、起床後4時間以内に強い眠気は起きづらい傾向があります。
<2>は、眠気によって仕事に支障をきたしていないことがハイパフォーマーの睡眠の定義の1つです。
「そもそも、ハイパフォーマーは眠気を感じないのでは?」という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。
私たち人間には、起きて光を浴びたタイミングからだいたい7〜8時間後に眠気を感じる「サーカディアンリズム」と呼ばれる身体のメカニズムが備わっています。
これは、正常な睡眠がとれているのであれば誰しもに訪れるもので、この日中の眠りに対して適切に対応できているのが、ハイパフォーマーの特徴です。
<3>は、寝る時間、つまりリラックスしたい時間帯にちゃんと眠気が来ているかどうかということが重要です。
ハイパフォーマーには、身体のオンとオフの切り替えがしっかりとあり、寝たいときに眠れる身体のリズムを持っています。