投資信託とは?


投資信託とは、株式や債券など複数の銘柄を詰め合わせたような商品です。つまり、1つの投資信託の中にいろんな会社の株式などがセットになっているというイメージです。 資産運用は、個人投資家から集めたお金をプロの「ファンドマネージャー」が行います。最近では、100円から始められる商品も出てきたので、手持ち資金が多くなくても投資信託を購入すれば、一気に複数の銘柄を購入したのと同じ状態をつくれます。複数の銘柄に分散投資するわけなので、1社の影響を受けにくく、リスク分散できるのです。 また、プロに任せることで、ある意味、ほったらかしておいても資産運用ができるというわけです。 「もちろんプロが運用するとはいえ、元本割れのリスクは伴いますが、初心者の方が始める投資としては、投資信託が王道といわれています」

 

投資信託の購入方法には「積み立て」と「スポット」がある

投資信託には、毎月3,000円など一定のルールを決めて継続購入する「積立」と、買いたい時にその都度購入する「スポット」という2種類の購入方法があります。 スポットで購入する場合は、買い時だと思う時期に購入を繰り返す必要があります。 「自分で買い時を判断して購入したいという人にはいいかもしれませんが、初心者の方や、手間をかけたくない人には積立がおすすめです」 積立は、大失敗しにくいというメリットもあります。たとえば、毎月3,000円で投資信託を購入していく場合、その価格が1,000円の場合は3口購入でき、1,500円に値上がりした時は2口しか購入できません。2ヶ月分で見ると6,000円で5口購入できたことになり、1口あたり1,200円となります。つまり、積立の場合は、取得価格を平準化できるのです。 「積立は、大失敗しにくい分、心穏やかに値動きを見守ることができるため、初心者の方におすすめなのです」

 

次回「

つみたてNISAとは?どうして初心者におすすめなの?

」では、投資信託が中心の「つみたてNISA」について詳しくお伝えします。

 

PROFILE 風呂内亜矢(ふろうち あや)


1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、全国銀行協会 金融経済教育活動懇談会委員、一般社団法人みんなで作る良い行政サービス協会 主任研究員。大手電機メーカー系SIer、マンションの販売会社勤務を経て2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。現在、テレビやラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信している。著書に『超ど素人がはじめる資産運用(翔泳社)』、『ほったらかしでもなぜか貯まる!(主婦の友社)』などがある。

文/田川志乃 イラスト/加藤淳一