本物のアートで得る「自分だけの評価と感想」【アートナビゲーターに聞く】

子どもにはさまざまな経験を通して、感性豊かに育ってもらいたいもの。幼少期からアートに触れることも、良い刺激につながると思いつつ「美術館は静かに過ごすところ」という先入観が働き、子ども連れで行くことを躊躇してしまいます。

 

さらには「子どもに絵を見せて楽しんでくれるのか?」「飽きてしまって途中で騒いでしまったらどうしよう」と不安は尽きません。 

 

今回は、9歳のお子さんと一緒に美術館めぐりを楽しんでいる、アートナビゲーターの工藤美保さんに、子どもと一緒に美術鑑賞を楽しむためのポイントや、アートに触れることで子どもにどんな変化があるのか、美術館デビューにオススメのアートスポットについて伺いました。

 

PROFILE 工藤美保さん

海外の大型美術館を特集したNHKのTV番組をきっかけに、小学生の頃から美術に興味を持ち、美術館めぐりがライフワークに。2008年に「美術検定」1級を取得。翌年に長女を出産し、以降、お子さんと一緒に美術鑑賞を楽しんでいる。アートナビゲーターとして美術検定公式サイトにてコラム「子連れで楽しむ美術館」の連載を持つ。

美術検定公式HP:http://www.bijutsukentei.jp/

 

 

「アートナビゲーター」の活動内容とは?


ー美術と鑑賞者をつなぐ担い手としてー


アートナビゲーターの工藤さんが美術に興味を持ったのは、小学生高学年の頃。テレビで放送されていたルーブル美術館の特集がきっかけだったそう。その後、シーズンによっては毎週のように各地の美術館に足を運び、これまで訪れた美術展の数は約300と、美術館めぐりがライフワークになっています。

 

2008年、美術に関しての高い知識と教養を必要とする『美術検定1級』を受検し、合格。同時に「アートナビゲーター」の肩書きを取得しました。

 

 「アートナビゲーターとしての活動は人それぞれ。美術館のガイドスタッフとして働く人もいれば、他に本業を持っていて、ボランティアでアートイベントを企画したり、ワークショップの手伝いをしたり…さまざまな角度から“美術と鑑賞者をつなぐ活動”をしています」

 

そう話す工藤さんは、本業の傍ら、美術検定の公式ホームページで「子連れで楽しむ美術館」のコラムを連載中。

 

2009年に長女を出産した工藤さん。育児中は美術館から足が遠のくかと思いきや、0歳の娘さんを抱っこして三菱一号館美術館で初めての「子連れ美術館デビュー」を果たしました。以降、お子さんの成長とともに、「一緒にアートを楽しむ」ことを休日レジャーの一つにしているそう。

 

「私が子どもと一緒に美術館めぐりを始めたのは、単純に『育児中でも自分が美術館に行きたかった』という理由でした。最初の頃は、私が行きたい展覧会に連れて行きましたが、娘が成長するに連れて、時折『つまらない、退屈だ』という主張をするようになってきたため、以降は『子どもも楽しめるアートスポット』に行き先を変えました」 

 

工藤さんはお子さんが2歳になった頃から、「美術館選びの視点を変えた」と話します。では、子どもも楽しめる美術展の選び方、過ごし方で意識すべきところはどんな点でしょうか?

 

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佐藤有香

フリーライター。一児の母。広告制作会社の編集部にて8年間勤務した後、2016年よりフリーランスとして活動。現在はWEBメディアや雑誌、書籍の編集、執筆を手がける。趣味はランニングとアクセサリー作り。好きなものはコーヒー、チョコレート、下町。