2019.08.21

グランピングとは?初の子連れ旅で最適な施設選び


今年も、夏がやってきました。毎年この季節になると“今年のレジャー、どうしよう?”と頭をよぎりはじめますよね。

そこで最近気になるのが、ここのところ、ちらほらと聞かれるようになった「グランピング」というワード。

なんとなく、おしゃれなキャンプ、みたいな感じ…?

という想像まではできますが、では、キャンプとどう違うの?

と言われると、よくわからない。

そこで今回の特集では、「美しいと思えるキャンプスタイル」を提唱している「ビューティフルキャンピング」に、いろいろとお話を聞きました。

グランピング入門者が知っておきたい知識や全国のグランピングオススメスポットについてなど、全4記事にわたってご紹介します。

 

「グランピング」とは?

キャンプと何が違うの?

グランピングの定義

グランピングって、そもそも一体何?ということで、まずはその定義を伺いました。

「グランピングは、『グラマラス』と『キャンピング(キャンプ)』をかけ合わせた造語です。キャンプが設営、食材の準備、調理、洗い物、撤収など、ひと通りを自分たちで行うのに対し、グランピングは用意されたテントや小屋などに宿泊し、ほとんどの施設が食材の準備、食事の後片付けも行ってくれます(わずかですが、後片付けや調理準備がセルフ形式もあります)」

 

単なるおしゃれキャンプにとどまらず、いわゆる“上げ膳据え膳”形式で、アウトドア感のある宿泊を楽しめるんですね!

 

「キャンプは自分たちでアレンジする、アウトドアのレジャー。グランピングはキャンプ・アウトドアテイストを楽しめる、宿泊サービスですね。宿泊設備も、快適なベッドや家具が用意されています。グランピングは宿泊するテントが常設されていて、ゲストは片づける必要がありません」

 

それなら、アウトドア未経験でも大丈夫ですね!

 

「キャンプの場合、未経験者が道具を買っていきなり挑戦するのは非常に困難です。グランピングであれば、未経験者が何の心配もなく、旅行感覚でキャンプ気分を体験できます」

 

ただ、言葉の定義が完全に浸透していないこともあるため、上記の説明に合致しなくても、独自の解釈でグランピングと自称する施設もあるそうです。なるほど!

 

グランピングの定義をまとめると…

  1. キャンプ・アウトドアテイストを楽しめる、宿泊サービス
  2. 未経験者が何の心配もなく、旅行感覚でキャンプ気分を体験できる
  3. ただし言葉の定義が完全に浸透していないため、施設によって差がある

 

宿泊施設の名称の違いは?

アウトドアの宿泊施設としてよく耳にする、「テント」「バンガロー」「コテージ」について、その違いを聞きました。

 

「テントは、その場で組み立てられる骨組み(木材やグラスファイバー、金属のパイプなど)と布で構成された、本当に簡易的な宿泊設備です。いわゆる、キャンプで簡易設置するものですね。

バンガローは、本来、緩やかな傾斜のある屋根のついた木造の平屋の家のことです。しかし、現在の日本では簡易的な小さい宿泊用の小屋の名称としてイメージされることが多いです。本来の意味はさておき、言葉としては、キャビン、ロッジもバンガローと同じような意味合いで使われています。

コテージは、自然の風景に馴染むテラスの付いた建築のイメージで使われることが多いです。こちらは通常の家屋です。 トレーラーハウスは車で引っ張って移動させられる住宅で、いわゆるキャンピングカー的なものから、小型住宅と同様の見た目と機能があるものまで、さまざまです」    

 

なるほど!グランピングとは、キャンプよりも全然敷居が低そうです。定義を知ると、実は「子連れ向け」であることがわかりますよね。そうと決まれば、今年こそグランピングブームの波に乗りたい!ということで、「子連れグランピング」を計画するにあたり、何をすればよいのかについて聞きました。

 

LET’S  子連れグランピング!

①グランピングの施設探し

まずは行くエリアを決めてから施設探し。周りのファミリーの「よかったよ!」の声を頼みにするという方もいれば、知識がないのでひたすらネットサーフィンなんて人も多いはず。とはいえ施設のサイトは美しい写真といいイメージで作られているものが多く、それに引っ張られてしまいがちですよね。予期せぬことが起こりがちな子連れファミリーは、どこを重視すればよいのでしょうか。

 

ファミリー向け?若いカップル向け?

ターゲットによって、どんな施設かもさまざま。子どもが楽しめるのか、ファミリー向けかどうかについては、ホームページの画像が指標になるそう。

 

「サイトに使われている写真に登場しているモデルが、子どもを交えたファミリーなのか、はたまた若者のグループ・カップルなのか、に注目すると、施設のターゲットが分かると思います。また、利用するかどうかは別にして、子ども用のアクティビティが用意されているかどうかもチェックすると、施設の雰囲気がファミリー向けかどうか分かると思いますよ」

 

バス・トイレは完備しているか?

子連れの場合はとくに、バス・トイレが完備されているかどうかについても気になるポイントです。

 

「コテージや大型のトレーラーハウスの場合は、室内にバス・トイレが完備されていることが多いです。バス完備と記載されている場合でも、浴室なのかシャワーだけなのかが施設によって異なるので、そのあたりもチェックしてみるとよいでしょう。テント(ドームハウス含む)の場合は、通常バストイレはありません。別棟の場合、テントとの距離もチェックポイントです!」 

 

冷暖房は完備しているか?

暑い夏、または寒い冬の場合は特に、施設選びの際に冷暖房についても必ずチェックを。

 

「通常のコテージやトレーラーハウスの場合はエアコンが付いていて、普通の住宅のように快適です。テントはスポットクーラーや扇風機での対応が多く、炎天下だと、普通の建物内と同じというわけにはいかない場合が多いです」

 

アクティビティの充実度

「ファミリー向けの施設の場合は、多くがアクティビティの充実を意識しています。敷地内にアクティビティが用意されている場合と、周囲の自然(森林、川、山、海、湖など)との連動によるアクティビティのケースがありますので、そのどちらなのかはチェックしておきましょう。また、身体を動かす以外にも、モノづくり系のワークショップがある施設もあります」

 

価格帯のチェックの仕方、キャンセルの方法は

「通常はひとつのテントや小屋ごとに定員が決まっていて、基本の大人2名+追加人数分の料金、一部屋いくらという料金形態などがあります。ファミリーで宿泊する場合は家族の人数だけでなく、子どもの年齢も考慮して定員いっぱいで狭くないのか、余裕を見るのか(定員6人の場所に4人で宿泊するなど)を予算との兼ね合いで検討してください。また、ホテル同様に時期によって料金が変わる施設が多いので、その点もふまえて」

 

また、子どもの場合は急な体調不良も考えられるので、キャンセルポリシーはきちんと確認しておきたいものです。

 

車がない場合、最寄駅からの送迎はある?

「送迎している施設は多いですが、送迎を行なっていない施設もあります。ただし、ホームページに送迎の情報の記述がなくても、電話で確認すると送迎してくれることも。事前に確認してみてください」

 

LET’S  子連れグランピング!

②グランピングの持ち物

子ども連れだと、荷物も入念に用意しなければいけません。はじめてのグランピングスタイルでのレジャーには、何を持っていけばいいのか?を聞きました。

 

「先述の通り、グランピングはキャンプと違い、施設側から提供されるサービスを受けられる環境にあるので、基本的にはホテルステイと同じと考えていただいていいと思います。ここでは、忘れがちなものや持っていくとより子連れグランピングを快適に過ごせたり、楽しめるものを中心にご紹介しますね」

 

脱ぎ履き簡単な靴

「ぜひオススメしたいのは、ベランダサンダル。ちょっとしたときにつっかけられるので、とても便利ですよ。ママの場合は、エスパドリーユは見た目もおしゃれで履きやすいのでオススメ。ただし、雨に弱いので、代わりの靴も用意しておいてください。最近では、かかとを踏んで履けるスニーカーなどでおしゃれなものもたくさんありますよね」

 

ブランケット

「場所によっては、夜の室外は寒いことが多いです。夜間、屋外でくつろぐときは、持っておくと安心。ただし、焚き火をするときにフリース素材のブランケットを使うのは要注意。火の粉ですぐに穴が開いてしまいます」

 

虫除け(虫除けキャンドル)

「施設に用意されている場合もあるので、事前に確認を。ない場合、もしくは特別なものを使いたい場合は、持参しましょう。施設に用意があっても、自分で蚊取り線香とホルダーを持っておくと、安心ですね。また、虫除けスプレーや虫刺されの薬もあったほうがいいですね」  

 

日焼け止め

「子どもは現地につくと遊びたくてはしゃいでしまうので、そんな状況でもさっと濡れるスプレータイプの日焼け止めなどを準備しておくと便利です」

                                    

雨具

「マイカーで行くなどで荷物が多めでもOKな場合は、傘、長靴など、ひと通り用意しておいた方が安心です。公共機関で行く場合は、最低限の折りたたみ傘などは持っておきたものですね。また、荷物が目いっぱいでなければ、着替えを余分に持参しておくと安心ですね」

 

水着

「水辺のアクティビティを利用する場合は当然必須。施設内にプールの記載がなくても、子どもがちょっと水遊びできるような、じゃぶじゃぶ池のようなものが設置されている施設も多いです。急きょの際の着替えにも成り得ますので、水着は持っておくようにしましょう」   

 

バッグのポイント

「公共機関で行く場合は、リュックのほか、必要なものがすぐに取り出せるサコッシュ、荷物を放り込めるトートバッグは便利です。マイカーで行く場合は、あまりバッグは気にしなくてもよいと思います」   

 

ビニール袋

「汚れた靴、濡れた衣類を持ち帰ることになるかもしれないので、用意しておくと安心ですね」   

 

干し物用のロープや洗濯バサミ

「さっと濡れたものを干せるようなロープがあると、テントや室内で干すことができて便利です。ただし、屋外の干し物は見栄えが悪いので避けたほうがいいので、ご注意を。同様に、洗濯バサミも数個あると便利です。子どもの食べかけのお菓子を止めておくときにも使えますよ」

 

花火(施設による)

「施設が花火の使用OKであれば、思い出作りにぜひ持ち込んでもいいですね。あまり音のうるさいものや、飛ぶものなど危険なものは避けて、安全に楽しみたいものです」

 

懐中電灯

「夜は、想定外に暗くなることが多いです。懐中電灯を持っておくといいでしょう。施設によっては、夜のお散歩を楽しんでみてもいいかもしれませんね」

 

屋外で遊べるものや屋内で遊べるもの

「子連れの場合は遊べるツールがあると、さらに便利。屋外で遊べるボールやラケット、屋内で遊べるカードゲームみたいなものを年齢に応じて持っておくと、いざというとき楽しめます」

 

ウェットティッシュ

「さっと汚れを拭ける携帯用のウェットティッシュがあると便利です。除菌ができるものだと、さらに安心ですね!」

 

いわゆるキャンプやBBQで想像されるようなテントをはじめ、グリルや椅子、テーブル、照明器具…などは、すべて備え付けという施設がほとんどなので、こちらは必要ないと思ってもらってもいいとのこと。…ふむふむ、なるほど!

 

「初・子連れグランピング」へのアドバイス


「とくに初めてのアウトドア体験の場合は、話がわかる年齢のお子さまであれば事前に『こんなところに行くよ』と説明をして、お子さんに心の準備ができる機会を設けてあげるといいですね。また、テント泊の場合は、隣接したテントの会話なども意外と耳に入ってくることがありますので、そのあたりを注意したいものです」  

第2回目では、子連れファミリーが楽しめる関東エリアのグランピング施設について、編集部が実際に訪れた模様をご紹介します。

 

PROFILE ビューティフルキャンピング


もとはファッション誌制作をしていたスタッフにより、2011年春に立ち上げられた活動。発起当時は、キャンプ業界にファッションの視点は持ち込まれていなかったことから、納得できるスタイルが世の中にない!ということで、「美しい」と思える独自のキャンプを実践。さまざまな要素で演出するキャンプを提唱することにより、従来のキャンプとは異なる発想でアウトドアの可能性を広げている。

取材・文/松崎愛香 撮影/田尻陽子 取材協力/ビューティフルキャンピング

松崎愛香

フリーライター。小学生女子と保育園男子の2児の母。「読んでハッピーに」そんな記事を各ジャンルで執筆。