約9割が家事・育児サービスの利用しない金額以外の理由とは?

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vol.8 ベビーシッター・家事代行の利用

育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.8は「ベビーシッター・家事代行の利用」についてです。

 

以前CHANTO WEBで「負担は1時間250円!東京都のベビーシッター利用支援ってどんな事業?」として、東京都のベビーシッター利用支援事業を紹介しました。待機児童対策として新宿区や三鷹市など12の区と市で子どもが保育所に入所するまでの間、都から認定を受けたベビーシッター事業者を低価格で利用できるという制度です。

 

保育園に入れなかったママにとって、とても魅力的な制度なのですが実際のところ利用者数は芳しくないそうです。18年度にこの事業を実施したのは東京都の5つの区と市で、利用したのはわずか14人のみ。

 

価格がネックになっているのかと思いきや、この支援事業の利用料金は1時間あたり250円。入会金や保険料などはかかりますが、通常ベビーシッターを利用すると入会金のほか1時間あたり1000円~4000円もかかります。それと比べると、破格の値段ですよね。

そうすると金銭面以外に利用者が少ないのには何か理由があるのかもしれません。そこで今回は、ママたちに育児、家事の外注についての意識調査を行いました。

 

<ひとつ前の調査結果に戻る> エスカレーターの片側乗りに警鐘!危ない目にあった親子は48%も

housework約5割の女性が利用に抵抗感と罪悪感を感じると回答


まずは「ベビーシッター、家事代行へ依頼したことがありますか?」と聞きました。

ベビーシッターについては「ない」88%、家事代行については「ない」86%と、どちらも約9割近くの人が利用したことがないという結果に。

 

他の国の状況を見るとベビーシッター・家事代行は日常的に利用されています。共働き家庭の多い欧米では仕事に出る際はもちろん、プライベートで出かける際にも子どもをベビーシッター預けることが当たり前です。また中国でも共働き家庭で親に頼れない場合は、ベビーシッター兼家政婦に依頼するケースが多いよう。そう考えると、日本のこの利用の低さは突出していると言えます。

 

育児・家事の外注に尻込みしてしまうのには金銭面以外に気持ちの問題もあるのではと「ベビーシッターや家事代行を利用することに抵抗感・罪悪感はありますか?」と問いかけたところ、抵抗感・罪悪感があると回答した人は52%にもなりました。

その理由には「自分のプライベートゾーンを人に見られたり、触られたりすることに抵抗がある」など家に他人をあげることへの抵抗感や、「家に知らない人と子どもを2人きりにするのが怖い」といった心配もあげられていました。

 

また「育児や家事は極力自分で行わなければいけないという気持ちがどこか頭の隅にある」「主婦失格という気持ちになりそう」と罪悪感を感じる声も。

 

日本ならではの「家=身内だけの空間」「育児、家事はママがやるもの」という意識が未だに色濃く残る現状を表しています。

 

そのほか、デメリットとして「掃除などをお願いするにしても初回に色々説明したり教えるのかなと思うと面倒」「利用したいが、タスクを依頼するまでの過程が面倒で行なっていない」など、最初に依頼するまで腰が重いという点も挙げられていました。ママたちが家事や育児で忙しすぎて新しいシステムを取り入れられるだけの余裕がないことも利用者が少ない理由のひとつとしてあるようです。

 

他人が家に来ることで、ママと子どもに意外なメリットも


ただその一方、利用した人は確かなメリットも感じています。

 

「家事を人に任せることで子どもと過ごす時間が増えた」「料理を作り置きしてもらう家事代行に頼んで、献立を考えるストレスが減った」など、ママたちの精神的余裕ができたコメントが寄せられていました。

普段家事に育児にと追われる中、そのうちのひとつでも他者にまかせることができたら、時間的にも、精神的にも解放されますよね。忙しすぎる日本のママたちにはとても大きな利点です。

 

そして意外にも、他人が家にあがることが結果的にメリットになるという意見も多数あがっていました。

 

「子どもが家族以外の大人に慣れてくれたことがよかった。子どもが”ママ、ママ”ではなくなり結果的には自立心が芽生えるきっかけとなり良かったと思う」「子どもや親が色々な人と接することで考えの幅が広がる」、「産後に外部の人と話すことがほとんどなかったので、家事をしてもらいながら話せて良かった」などのエピソードが多く寄せられています。

 

最近では「孤育て」とも表現されるように、子供が小さいうちは母親の人間関係が狭くなりがちですが、第3者が家庭に定期的に来ることで家族とも友達とも違う新しい関係が生まれます。シッターさんや家政婦さんとの信頼関係が築かれることで、ママの孤独感の解消されたり、子どもが大人に慣れるなど思わぬ効果もあるようです。

外注に依頼するには金銭面やプロセスなどハードルも高いですよね。他人を家にあげることや育児や家事を他人にまかせることに抵抗がある我々日本人には、なじまないところもあるかもれません。それでも、家事や育児のプロフェッショナルの手を借りることは、ママの負担を減らす有効な手段です。忙しくて辛いという人は、選択肢のひとつとしてに考えてみると視野が広がるかもしれません。

 

取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里

©️CHANTO調べ 調査期間:2019年5月15日〜23日 調査対象:CHANTOモニター106
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阿部祐子

出版社に勤務したのち渡米し、長男を出産。帰国後はフリーライターとしてWEBメディアを中心に執筆を行う2児のママ。CHANTO webでは主に育児、アート、ハンドメイドなどの記事を担当。ライター業とともに、がま口作家としても活動している。週末は趣味の建築巡りと街歩きに、夫と息子たちを連れ回している。

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