本当のヒーローは母だった

 

疲れたサラリーマンと化した元ヒーローの旦那とは違い、元ヒーローの母は現状を受け入れて一般社会に順応しています。過去に縛られず、一生懸命に現在を生きてます。守るべきものは何なのかハッキリしています。しかし、それでも悩んでいるのです。

 

それは特殊能力を持った子どもたちの教育です。“特殊能力を封印して暮らす事”を子どもたちに叩き込んだ結果、子供達は混乱してしまっているのです。長女は「私たちは普通じゃないだ…」と落ち込み、長男は「自分の能力を思い切り発揮できないのに何をどう頑張ればいいの?」と悩んでいます。つまり母親は子どもたちの特殊能力を“長所”ではなく“短所”と決めつけてしまっているのです。それはヒーローを受け入れない世間から、子どもたちを守るため。しかし、子どもたちは世間ではなく、母親に認められたいのです。何だ…この完璧な脚本は。母親の教育に対する普遍的な苦悩がキッチリ描かれています。

 

そんな母親が、子供達の能力を全開にさせるシーンが訪れます。もうね、号泣です。 新米ポンコツパパの僕はこの映画で気がつきました。子どもの長所を伸ばそうと。いや、短所も角度を変えれば長所となるかもしれない。やたら僕にパンチをしてくる息子も具志堅ジムに放り込めばチャンピオンになるかも知れない。池を見ればどんなに汚くても、例え着替えを持ち合わせていなくてもガンガン入ってしまう息子も水泳を始めれば金メダルかも知れない。子供達の可能性を信じる事の大切さをこの映画が教えてくれます。

 

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▲保育園から帰る途中に寄った公園でこの状態。帰ったら即風呂だ。