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■保険の目的を再確認しよう

子育て世代は、さまざまな保険を活用し、将来の出費に備える機会も多いもの。特に住宅ローン関連や、子どもの学資保険など、「実際に利用している!」という方も多いのではないでしょうか。 近年増加しているのが、「目的に関わらず、自分たちにとってもっとも有利な保険を選択する」というスタイルです。例えば、「住宅ローンの団信に加入しない代わりに、民間の死亡保障で備える」「子どもの学資保険代わりに、終身保険に加入する」などが、こちらのパターンに当てはまります。 加入時は、「お得になるならそれがいい!」と判断する方も多いのですが、長い年月が経過する間に「保険に関する情報がごちゃごちゃになってしまう」というケースもあります。一見すると「無駄」に思われがちなこれらの保険は、見直し時に解約されてしまう可能性があります。 保険の見直しをする際には、保険のプロに相談する方も多いことでしょう。しかし保険のプロは、あくまでも「保険商品の各条件について詳しい」というだけ。「各家庭のキャッシュフローのプロ」というわけではないのです。 保険の見直しをプロに依頼する前には、まず自分自身の目で、加入している保険の情報を整理しておきましょう。「この保険は○○のため」という加入目的をハッキリさせておけば、「解約してはいけない保険を解約してしまったことに、後から気付く」なんて失敗を防げることでしょう。

 

■貯蓄と保険は切り離して考えよう

保険の見直しをする際に、覚えておきたいポイント、最後の一つは「貯蓄」と「保険」を切り離して考えるということです。保険の中には、貯蓄性の高い商品も存在しています。しかし「保障」に特化したタイプと比較すると、こうした保険は保険料が割高になっているケースも少なくありません。 もし「今の保険料が家計の負担になっている」と感じるのであれば、「貯蓄」と「保険」を切り離すことで、月々の支払金額を低減できる可能性があります。 保険とは、万が一のときのために加入するもので、十分な保障さえ確保できれば、それ以上に加入し過ぎる必要はありません。将来に向けた貯蓄は、保険料が安くなり、家計の負担が減った分から、自分自身の手で計画的に行っていきましょう。 貯蓄と保険を切り離して考えることで、家族が関わる保険全体の流れを、スッキリと整理できます。こちらも、保険を長く、そして賢く活用していくためのコツとなります。

 

■まとめ

家計の見直しをしたいときには、「固定費削減のために保険の見直しを行う」というのが、定番になってきています。確かに保険は、「かけっぱなしでOK」というわけではありません。定期的に見直すことで、より安心な形に整えることができるでしょう。 ただし「とにかく見直しをすれば良い」というわけではないので、注意が必要です。まずは家族が加入している保険について情報をまとめ、目的を再確認するところからスタートしましょう。長く続けていくものだからこそ、賢く、そして無理なく付き合っていきたいところですね。