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マイレージカードで得する人・損する人 !特典航空券獲得の“現実”をレポート

マネー

2018.10.15

空飛行機手shutterstock_584552989

JALやANAなどの航空会社が発行する「マイレージカード」は、マイルを効率よく貯めるのに必携の一枚と認識されています。多くの人が目指すのは特典航空券の獲得。貯めたマイルで行ける“無料”の旅行を夢見て、マイレージカードを日々の決済に多用する“陸マイラー“も少なくありません。しかし、残念なことにその努力はあまり報われないのです。

 

年100万円、3年のカード利用で特典航空券・日本⇔韓国2枚


「陸でマイルを貯めるなら、年間最低100万円のカード利用が条件です。それでもお得とは言い切れず、年会費や手数料が高いのもネック。正直、ワーママさんにマイレージカードはおススメではありません。共働き世帯ならなおさらですね」 

こう語るのは、クレジットカードやポイント制度の専門家であり、ポイント案内サービス『ポイ探』を運営する菊地崇仁さん。マイレージカードを無用とするような発言ですが、その真意のほどを聞きましょう。

 

まず、条件とする「年間最低100万円のカード利用」から。JALカード、ANAカードを例にして説明してもらいます。

「マイルの有効期限はどちらも3年間。すなわち3年間でマイルを貯めて、その後特典航空券に交換して使うという流れです。年100万円を利用した場合、JALカードはショッピングマイル・プレミアム(参加登録費3000円税別)の加入、ANAカードは10マイルコース(三井住友カード発行の場合の移行手数料6000円税別)の選択を前提とすると、1万マイル貯まります。加えて、毎年カード継続時に1000マイルが付与されて年間1.1万マイル(JALカードの場合はマイル積算運賃での搭乗が条件)。有効期限ギリギリまで貯められれば、3年間トータルで3.3万マイル貯まります」

 

いざ特典航空券への交換。多くの人が希望する旅行先は海外でしょう。JAL、ANAともに、国際線特典航空券の必要最少マイル数は日本⇔韓国で1万5000マイル(エコノミークラス、レギュラーシーズン)。3.3万マイルをもとに手にできるのは…。

「年100万円のカード利用を3年続けて、日本⇔韓国の航空券2枚と交換できる計算です。これが最低ラインでの成果になります」

 

短距離路線の交換は1マイルの価値が低い


 

スーツケース靴地球儀shutterstock_386034445

さて、あなたは年100万円のカード利用があるでしょうか? 100万円以下だとしたら、3年頑張っても国際線特典航空券の獲得は難しく、手が届いたとしても1枚のみです。

年100万円のカード利用があれば、国際線特典航空券は得られます。ただ問題は、100万円のカード利用を3年続けた対価として、日本⇔韓国の航空券に満足できるかどうかです。

 

「他のコストもあります。前述したように年会費2000円(初年度無料)と、JALならショッピング・プレミアムの参加登録費(毎年)、ANAならマイル移行手数料(マイル交換時)を加味しなければいけません」

 

判断は人によって分かれると思います。「韓国に2人で行けるんだから、いいよね!」という人がいる一方で、「あんなに頑張ったのに、韓国に2人で行けるだけなんて…」という人もいるはずです。

 

「1マイルの価値を考えてみましょう。『路線往復航空チケット代金÷特典航空券の必要マイル数≒円』の計算式で導き出します。日本⇔韓国の航空チケット代金が3.5万円だとしたら、3.5万円÷1.5万マイル≒2.3。1マイルの価値は2.3円となります」

1マイルの価値は短距離路線より長距離路線のほうが上がります。言うまでもなく、長距離路線のほうが航空チケット代金が高いからです。

 

「日本⇔韓国は国際線の中で一番の短距離路線。日本⇔韓国の航空チケット代金も安いため、1マイルの価値はそれほど高くありません。であれば、マイレージカードではなく一般のクレジットカードを使い、割引チケットを入手したほうが良いという話になってしまいます。マイレージカードを多用し、お金と手間をかけて日本⇔韓国の特典航空券2枚に満足してしまうのは、賢い選択とは言えないのではないでしょうか」

 

共働き世帯の特典航空券利用は使い勝手が悪い


菊地さんが、マイルカードをおススメしない理由は他にもあります。該当するのは共働き世帯です。

「日本⇔韓国の特典航空券2枚を得られるマイル数に達しても、希望どおりにそのマイルを使えるわけではありません。共働きの夫婦で利用する場合、二人して休みをとれるのは大抵正月やお盆などに限られるでしょう。となると予約をとるのが極めて難しい。マイルを貯めて特典航空券に交換するのは使い勝手が悪いわけです」

 

子どもがいる家庭は、さらに狭き門に。例えば、夫婦、子ども2人の4人家族であれば、夫婦2人分は特典航空券を利用する一方、子ども2人分は別途航空チケットを確保しなければならなくなります。

「これがまたハードルが高いのです。予約はとりづらく、手間もかかるのは否めません。かといって家族全員分の特典航空券を望めるのは、ごく一部の人に限られます」

 

マイレージカードを持って得する人たち


特典航空券への憧れが強く、マイレージカードを志向する人は後を絶ちません。ただ多くの場合、それは“幻想”に終わります。

「実際に使ってみると、特典航空券の恩恵にそれほどあやかれないことがわかるはずです。そう認識したら、マイレージカードにこだわらないことですね」

 

もちろん、誰もがマイレージカード無用というわけではありません。マイレージカードを持つことでお得な人もいます。

「マイルは航空機のフライトで貯めるのが王道です。仕事やプライベートで国内海外と航空機を頻繁に利用する人なら、マイレージカードを持つ価値は十分あります。JALの『CLUB-Aカード(年会費1万円税別)』や『CLUB-Aゴールド(年会費1万6000円税別)』、ANAの『ワイドカード(年会費7500円税別)』や『ワイドゴールドカード(年会費1万4000円税別)』を選べば、搭乗ごと+25%のボーナスマイルが付くのでお得。また、陸マイラーでカード利用が年100万円を大きく超える人なら、同様にマイレージカードを持つ価値はあると思います」

 

マイレージカードの代用になる価値ある一枚は…


では、マイレージカードを持たない場合、代わりにどんなカードを選択すればいいのか。

特典航空券と同じく旅行に関連した特典を目的にするなら、「楽天カード」が候補のひとつといいます。

「楽天カードで貯まったポイントは、1P=1円として、楽天トラベルでも利用可能です。航空券に留まらず、宿泊施設、パッケージツアーなど幅広いプランの料金にポイントを充当できます。しかも、1%の高還元率で年会費永年無料。ポイントは1年に1回でもカード利用すれば1年間の有効期限が延長されるため、実質無期限といえます。マイレージカードよりも断然使い勝手はいいですよ」

 

楽天カードと同様の構図は、「リクルートカード」でも可能といいます。リクルートカードも1.2%の高還元率で年会費永年無料。貯まったポイントを、宿・ホテル予約サイトのじゃらんネットで利用できるのです。

 

マイレージカードありきで考えないことが第一。コスト、お得度、使い勝手などを十分吟味して、目的に見合った最適な一枚を選びましょう。

 

教えてくれたのは 菊地崇仁さん

クレジットカードやポイントの専門家として、テレビや雑誌、セミナー講師としても活躍中。All About「ポイント・マイル」のガイド。ポイント交換案内サービス「ポイ探」を運営する。ポイ探検http://www.poitan.net/

文/百瀬康司 

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