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キャッシュレスポイント還元をお得に使う裏技

マネー

2019.11.16

10月1日から、経済産業省が主導するキャッシュレス・ポイント還元がスタートした。消費税増税の負担感を緩和しつつ、現金比率が諸外国に比べて高いと言われる日本でのキャッシュレス化を推進するのが主な目的だ。2%もしくは5%の還元を受けられるとあって、さまざまな事業者がこの施策に参加している。

 

決済方法は、店舗側が登録した手段を利用すればよく、もちろん、Apple Payも対象になる。クレジットカードや電子マネーはプラスチックカードでもいいが、せっかくだからと、この機会にApple Payを利用し始めた人もいるはずだ。

 

キャッシュレス・ポイント還元制度は、Apple Payだけでなく、バーコードやQRコードを利用する、コード決済も対象になる。加盟店を拡大している最中とあって、コード決済事業者は、政府主導の還元に独自のポイントバックを加え、還元率を上げているところも少なくない。こうしたコード決済を活用すれば、増税分の2%を上回る還元を受けられるケースも増えてくる。

 

一方で、制度が複雑なため、どこでどのような決済手段を使えば還元を受けられるのかが、少々わかりづらい。また、決済方法によっては、事前の登録が必要なケースもある。ポイントで還元を受けると、後から利用できる店舗が限定されてしまうのもネックだ。今回は、こうした不満や疑問を解消する裏技を紹介していこう。

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当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です

1.iPhoneやWatchで「Suica」を利用する場合


Apple Payの中で、唯一のプリペイド式電子マネーとして重宝されているのが、モバイルSuicaだ。全国のJRや私鉄各社が導入している交通系ICカードとの互換性もあり、街中で決済手段として導入している店舗も増えている。iPhone 7以降のiPhoneは日本で使われるFeliCaを搭載しており、モバイルSuicaにも対応する。カード型のSuicaから情報を移せるほか、現在では、WalletアプリからSuicaを新規発行できるようになっている。

 

このSuicaも、キャッシュレス・ポイント還元制度の対象になる。コンビニエンスストアなどのチェーン店の一部では、即時ポイント充当が実施されているため、決済と同時に2%ないしは5%が割り引かれる仕組みだ。

 

Apple PayのSuicaも例外ではなく、店舗で利用するだけで、支払い額を抑えることができる。ただし、即時充当の仕組みを採用しているのはごく一部の大手のみ。そのほかの店舗で還元を受けるには、JRE POINTサイトへの登録が必要になる。その前提として、SuicaアプリにSuicaが登録されていなければならないため、これらは忘れずにやっておきたい。

 

SuicaアプリからApple PayのSuicaを発行した場合はいいが、WalletアプリにだけSuicaが登録されている際には、まずSuicaアプリをインストールする。Suicaアプリで会員登録をして、Apple PayのSuicaを“記名”にしておこう。次に、JRE POINTにアクセスして、こちらでも会員登録を行う。JRE POINTにログインしたら、メニューから「会員ページ」を呼び出し、「登録ポイントサービスの確認・変更」を選択する。

 

次の画面で「Suicaを追加する」を選び、登録するSuicaの種類では、「モバイルSuica」をタップしよう。Apple PayのSuicaも、Androidなどと同じモバイルSuicaの項目から登録できる。すると、Suicaの登録画面が現れる。ここでは、「Suica識別ID」が必要になる。Suica識別IDは、Suicaアプリで表示可能。Suicaアプリを開き、登録したいSuicaを選んだのちに、「i」ボタンをタップ。メールアドレスそのものか、メールアドレスに「_1」などの番号が付与されたSuica識別IDが表示されるはずだ。このSuica識別IDと、Suicaアプリに登録したパスワードを入力すると、JRE POINTへのSuicaの登録が完了する。

 

あとは、キャッシュレス・ポイント還元を実施している店舗で、登録したSuicaを利用するだけだ。還元された2%ないしは5%分は、JRE POINTとして受け取ることができる。このポイントは、Suicaのチャージなどに利用でき、事実上の割り引きに近い形になる。登録を忘れるとポイントがつかないため、必ず事前に設定しておくようにしたい。

 

ちなみに、JRE POINTには複数のSuicaを登録できるが、Apple PayなどのモバイルSuicaは1つしか選択できず、別のSuicaで還元を受けたいときは、切り替えが必要になる。iPhoneとApple Watchの両方でSuicaを使っていたり、用途に応じてiPhone内のSuicaを使い分けていたりすると、同時にポイントをつけられないのが難点だ。ただし、1つだけ例外がある。みずほ銀行の「みずほWallet for iOS」からSuicaを発行する方法だ。

 

このアプリから発行した「Mizuho Suica」も当然、Apple Payとして利用できるが、JRE POINTではモバイルSuicaとは別扱いになっている。そのため、モバイルSuicaとMizuho Suicaを、それぞれ1つずつ登録し、還元を受けることができる。複数のSuicaをiPhoneやApple Watchで使い分けているときは、この裏技を利用するしかなさそうだ。

 

2.最大8%が「即時適用」されるOrigami Pay


2%もしくは5%の還元は確かにお得だが、サービスによってはポイントで還元されることもある。先に挙げたSuicaも、JRE POINTがつく形になるため、割り引きの恩恵をフルに受けようと思うと、改めてチャージして、そのポイントを消費しなければならない。繰り返していると、結局はそのサービスに囲い込まれてしまう。現金よりも流通性が落ちることも、考慮しておきたい点と言える。

 

一方で、キャッシュレス決済の中には、ポイントを即時適用することで、事実上の割引を実施しているものもある。代表例が、コード決済のOrigami Payだ。同サービスは、キャッシュレス・ポイント還元実施店の場合、決済直後に2%もしくは5%の割引を行い、ユーザーに請求する。後からポイントがつくわけではないため、文字通り、支払い額が安くなるのは魅力的だ。ポイントを消費しようと、後から思い悩む必要がなくなる。

 

Origami Payは、コード決済の先駆け的なサービス。スタートアップが運営していることもあり加盟店が少ないのが難点だが、コンビニエンスストアではローソンが対応しているほか、東京では六本木ヒルズや表参道ヒルズなどにも導入されている。吉野家、松屋、はなまるうどんといったチェーン店でも利用できるため、ある程度の場所で使えると考えていいだろう。

 

さらに、Origami Payは現在、銀行口座からの引き落としを設定しておくと3%、クレジットカードの登録で1%の還元を追加で受けることができる。日々の決済に利用する場合、銀行口座を登録すれば、デビットカード感覚で使えて、しかも3%支払いが割り引かれるので非常にお得だ。キャッシュレス・ポイント還元と合わせると、最大8%の割り引きが、即時適用される。2%の増税を吹き飛ばすほどの還元率になるため、ポイントに囲い込まれるのを敬遠している人は、ぜひ活用したい。

 

3.複数のアプリを活用して「還元実施店」を探す


キャッシュレス・ポイント還元の還元は、店舗側が申し込みをする必要があり、すべての店舗が対象になっているわけではない。店頭にポスターを張り、大々的にアピールしている店舗もあれば、ひっそりと実施している店舗もある。そのため、どの店舗が還元を実施ているのかが、非常にわかりづらい。そこで活用したいのが、アプリだ。

 

オフィシャルアプリとして、「ポイント還元対象店舗検索アプリ」が用意されているため、これをApp Storeでダウンロードしておきたい。当初はマップ上に店舗を表示するだけで、業種や還元率による絞り込みや、キーワード検索ができず、不評を買っていたが、アップデートでこれらの機能が実装された。決済手段で絞り込むことも可能なため、普段使っているキャッシュレスサービスに対応している店舗を探してみてもいいだろう。

 

当初より改善された一方で、いちアプリとして見ると、使い勝手がいいとは言えない。店舗が重複していたり、間違った場所に表示されてしまったりといった誤りが、完全に解消されたわけではない。タッチに対する反応もイマイチで、店舗同士が近い場合、目的の店舗を表示できないこともある。そもそも、商業ビルに複数の対応店舗が入居している場合、1カ所に表示される店舗が多くなりすぎてしまうため、視認性もよくない。

 

そこで補助的に活用したいのが、各キャッシュレスサービスが提供しているマップだ。たとえば、ドコモのd払いにはマップ上に対応店舗を表示する機能があり、キャッシュレス・ポイント還元を実施している場合、そのアイコンが表示される。d払い限定になるため、公式アプリより店舗が少ないが、かえってマップが見やすく、操作性もいい。d払いのマップは、アプリ上の「お店」タブを開き、「現在地・キーワードから探す」をタップして呼び出すことができる。

 

楽天の提供する楽天Payにも、対応店舗一覧に加え、キャッシュレス・ポイント還元実施店をアイコンで表示できるマップが備えられている。ただし楽天Payの場合、全店舗、合計5%の還元が行われるキャンペーンを実施している。非実施店の場合は5%、2%還元の場合は残りの3%を楽天Pay側がキャンペーンとして負担する形になっているため、事実上、楽天Pay対応店舗ならどこでも5%の還元を受けられる。キャッシュレス・ポイント還元実施店を狙い撃ちする必要はないというわけだ。

 

公式マップは一覧性がある一方で、使い勝手が犠牲になっている側面もある。サービスごとのマップを補助的に活用して、効率よく還元率の高い店舗を見つけるようにしたい。

 

文/石野 純也 : ケータイジャーナリスト

 

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