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ちょいリッチな共働き世帯が危ない!教育費貧乏に陥る家計の共通点

マネー

2018.07.04

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「習い事や塾についお金をかけすぎてしまい、お金が貯まらない」「共働きなので習い事つきの小学校へ入学させたものの、負担が大きく、この先どうなるか心配」――。CHANTO読者のアンケートでは、こういった教育費に関する悩みが多く寄せられます。高価な買い物などと違い、教育費は罪悪感を持ちにくい支出です。むしろ、積極的にお金をかけるほど満足感が高まっていきます。そのため、知らぬ間に膨らみ、家計のやりくりに苦しむ「教育費貧乏」に陥ってしまうのです。

 

「子どもにお金をかけたい」気持ちが教育費貧乏につながるケースとは

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「じつはお金に余裕のある共働き世帯ほど、教育費貧乏に陥るケースが少なくありません」

こう語るのは、個人家計の相談に乗り、教育費関連の著書も多いファイナンシャル・プランナーの竹下さくらさん。お金に余裕があるのに教育費貧乏に!? どういうことなのか解説してもらいましょう。 

「習い事や塾通いは大抵、子どもよりも親が望んでスタートします。我が子の才能を伸ばしてあげたい。塾に行かなければ子どもの成績は維持できない。そんな熱い思いが動機になったり、ニュースなどで聞く所得格差が教育格差を生むという言葉に敏感に反応したりして、教育にはお金をかけなきゃダメだと思い込むのがパターンです。経済的に苦しいと実現は無理ですが、共働き世帯は多少なりともお金に余裕を持っています。私立に通わせたいなど欲も出てきて、一方で教育に関する支出はムダと捉えられないため、どんどん教育費にお金をかけるようになっていくのです」

「夫婦別財布」「リボ払い」「家計簿つけない」派は注意

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ただ、共働き世帯がすべて教育費貧乏に陥るわけではありません。家計をうまくやりくりできるところもあれば、それができないところも。そして、後者の教育費貧乏に陥りやすい世帯は、家計にいくつかの共通する特徴があるといいます。代表的なものを3つ教えてもらいました。

 

【こんな家計は危ない!タイプ1】

夫婦別々でお金の管理をしている

ひとつ目は、夫婦別財布。共働き世帯では一定数いるでしょう。

「夫婦別々に財布を持ち、項目別に管理する場合は、習い事のお金などを担当しないほうは教育費の支出に意識が向きません。また、家計全体に占める教育費の割合や、金額の変化を夫婦で直視できないのも問題です。その結果として、教育費が膨らんでいくのを放置することになります」

 

【こんな家計は危ない!タイプ2】

クレジットカードでリボ払いをよく使う

ふたつ目は、クレジットカードのリボ払いの多用。リボ払いは皆さんご存じのように、毎月のカードの支払いを一定額に抑えられる方式を指します。

「リボ払いを多用していると、家計の予算の中でやりくりできていると錯覚しがちなんです。実際にはうまく回っておらず、教育費の負担が増えていたとしても、それに気づかないわけです。リボ払いの多用は共働きの中流世帯に多いので要注意してください」

 

【こんな家計は危ない!その3】

家計簿をつけていない

みっつ目は、家計簿をつけていないこと。共働きで日々忙しいと家計簿をつけるまで手が回らない人は多いと思います。

「家計簿は家計の状態を把握するツールです。家計簿をつけていないとそれが叶わず、夫婦別財布やリボ払いと同様に、教育費の増加を認識できません。家計の中でもっとも“隠れ肥満”的な要素を持つ支出が教育費。家計簿は教育費の負担増をいち早く知るために欠かせないわけです」

教育費貧乏の先には“夫婦不和”や“家計破たん”が待っている

教育費貧乏に陥り、家計のやりくりに苦しむのは一次被害。じつは派生する二次被害もあり、夫婦の不和を招くというのです。どうしてでしょうか?

 

「教育費が増える中で家計をやりくりするには、何かを削らなければなりません。そこで、夫の小遣いを減らすという手にでるわけです。夫は不満を抱いて腹を立てる。妻のほうも家計のやりくりでピリピリしている。ケンカになるのは必然の流れですよね。加えていえば、夫婦ケンカだけで終わらず、教育費の問題を引き金に離婚にまで発展したケースもあります」

 

もうひとつ、「家計の破たん」という二次被害も起こり得るそうです。

「子どもが小さなうちは教育費の負担が軽いため、家計は回りやすいでしょう。しかし中学、高校、大学となるにしたがい教育費の負担が重くのしかかってくるので、必然的に家計破たんの危険性は高まっていきます」

 

まずは「家計を見える化」することが第一歩

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教育費貧乏の先には、夫婦の破たん、家計の破たんが待っています。これを避けるためには、知らぬ間に膨らんでいく教育費に歯止めをかけることが第一。竹下さんはその方法を最後にアドバイスします。

 

「まず、家計をオープンにすること。とくに夫婦別財布だとそこがブラックブックスになりがちなので、お互いに収入・支出をきちんと公開しましょう。すると月の住居費がいくら、食費がいくら、教育費がいくらなど把握でき、教育費が突出していることを夫婦で気づけます。また逆に、他の費目のムダを知って削り、教育費にあてることもできます。どちらにせよ、夫婦で定期的に見直しの機会を持つようにしてください」

 

次に、子どもの進路について夫婦で話し合うことも大事といいます。

「教育資金の相談を受ける際、子どもの進路イメージをお尋ねすると、夫婦でかけ離れているケースが少なくありません。『できるだけ国公立で』『私立の中高一貫校で』など、異なる意見が出てくるのです。これでは孤軍奮闘となり、教育費は増すばかりに。ですから、子どもが幼いうちに夫婦で進路の話し合いを行うことをおススメします。そこでベクトルを一致させておけば、協力を得られて家計をうまくやりくりできるのです」

 

教育費貧乏は誰だって避けたいはずです。そのための準備、意識改革をしっかりできるかどうかが、明暗を分けるのかもしれません。

 

教えてくれたのは…

ファイナンシャル・プランナー 竹下さくらさん

兵庫県神戸市生まれ。慶應義塾大学商学部にて保険学を専攻。損害保険会社、生命保険会社勤務を経て、1998年にFPとして独立、現在に至る。「なごみFP事務所」を共同運営。主に個人向けのコンサルティングに従事し、講師・執筆活動なども行っている。二児の母。『「教育費をどうしようかな」と思ったときにまず読む本』(日本経済新聞出版社)『「奨学金」を借りる前にゼッタイ読んでおく本』(青春出版社)など著書多数。

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