「いつ・何に・いくら必要なのか」貯蓄の担当決めを

使いがち家計を貯め体質に変えるには、まず、「いつ」「何に」「いくら」必要かをはっきりさせることだと、前野さんはアドバイスします。 「目的がはっきりすれば、人間、誰でも貯められるんです」。逆に言うと、「目的が決まっていなければ、貯めるのは難しい」ということ。目的があいまいなままでは、せっかく貯めようと思っていても、「ちょっとぐらい」「今月厳しいし」と、なし崩しになって別の支出に消えていきます。

ところが「10年後に車の買い替えに200万円」とわかると意識が変わり、貯蓄体質にチェンジできるというのです。 ほかにも、「教育費」「住宅購入」「ローンの繰り上げ返済」「老後資金」「旅行」など大きなお金が必要なことはたくさんあります。そこで、将来お金が必要な出来事を書き出し、それぞれ「いつ」「いくら」必要かを割り出しましょう。そしてこのゴールから逆算し、月々いくら、ボーナスでいくらと貯金額を算出するのです。

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ここで大事なのは、「住宅費は夫の収入から」、「車のお金は妻の収入から」と、どのお金をどちらの収入から貯めるのか決めること。つまり担当決めです。これで、家計全体の貯金プランが明確になり、あとは実行あるのみに。 共働き家計では貯蓄はボーナスで貯めようと考えがちですが、じつはこれも落とし穴。「ボーナスは固定資産税や帰省費など、月々の収入でまかなえない支出に消えていくはず」。使い道は決まっていることが多いので、毎月自動積立を主軸にコツコツ貯めるのがいちばん確実だそうです。