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共働き家計の「教育費」の貯め方〝親は打ち出の小槌〟ではないと心得よ!

マネー

2019.07.02

貯蓄のなかでも、特に不安がつきないのはやっぱり「教育費」。いつまでにいくら貯めれば大丈夫なのか? 子どものためにできるだけのことはしてあげたいけれど、あとでカツカツも怖い! 共働き家計だからこそ気をつけたい、教育費の貯め方のコツをお伝えします。

 

お話をうかがったのは 前野 彩(まえのあや)さん
FPオフィスwill代表。CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。個人の家計相談を中心にテレビや講演等、全国にて幅広く活躍ズボラで節約嫌い、家計簿嫌いを自認する本人が考案した、合理的で効果バツグンの家計管理が大好評。「本気で家計を変えたいあなたへ<第3版>」(日本経済新聞出版社)他、著書も多数。http://www.fp-will.jp/

本気で家計を変えたいあなたへ第3版_カバー
『本気で家計を変えたいあなたへ<第3版>』

 

あなどれない「児童手当」今日からは手をつけずに貯める!

 

iStock.com/kwanchaichaiudom

貯蓄理由はさまざまありますが、ダントツの1位はやっぱり「教育費」。職場復帰してからの保育料からかかり始め、長い人では大学院までと20年以上。だからこそ、いつからどんなふうに、いったいいくら貯めればいいのかわからないことだらけです。

「教育費の総額は、通わせる学校が公立か私立かでずいぶん違います」。オール公立なら約780万円ですが、オール私立なら約2200万円と3倍にもなります。こ の金額を貯めなければ! と思うと不安になるというもの。

「でも、教育費は一括で支払うものではありません。毎月で支払うものも多いので、貯めるスタートを早く切ると、コツコツ積み立てで十分準備はできます」。

特に注目してほしいのは、「児童手当」と前野さん。国からもらえるこの手当は、現在、3歳までは月額15,000円、その後は15歳の年度末まで月額10,000円。これをすべて貯めると約200万円にもなるのです。

1年に3回に分けて振り込まれる児童手当は、存在を忘れがち。でも、これを使わずにそっくり貯めると約200万円に。これは国公立大学4年間分の授業料に相当する額です」。

もらう度に使ってしまえば、何に使ったかわからないうちに消えますが、手をつけないと決めて残すとひと財産に! 教育費で最もかかる大学費用の土台は築けます。

積立でフォロー、長丁場にはコツコツが最も強い!

iStock.com/kohei_hara

もちろん、私立大学に進学するなら、児童手当だけでとうてい足りません。その場合を考えて準備するには、「児童手当に加えて、生まれた時から月々1万円を積み立てることをおすすめします」。

そうすると、「1万円×12か月×18年」で18歳の大学進学時には216万円に。児童手当と合算すると、約400万円が貯まります。400万円あれば、私立大学文系大学の費用はほぼまかなえる計算です。

「いきなり400万円ものお金を捻出しようと思ったら、不安になるし、現実的にも難しい。でも、このシミュレーションをお伝えすると、みなさんほっとされます」

たしかに、具体的なからくりを知ると、光がさしてきた感じすらします。が、「もう生まれて3年たっちゃった」なんて人もきっといるはず。今すぐスタートし、最初は多少増額し、子どもが小さく余裕があるうちに追いつきましょう。

特に、今年の10月からは3~5歳の保育料等の無償化が始まります。その浮いたお金をしっかり貯めることが、教育費準備のコツです。

「いざとなったら奨学金」は危険!! 老後資金との両立がカギ

 

iStock.com/tagstock1

 

もちろん、中学や高校から私立だったり、留学すれば、これでも足りません。子どもの望みは最大限叶えてあげたいという気持ちはわかりますが、親はどこまでも負担すべきなのでしょうか。前野さんも、「打ち出の小づちはない」とズバリ。

「いざとなったら奨学金という手もあります。ただ、これを利用したくても難しい場合もあるんです」

たとえば、4人家族で、親の収入が夫婦で1100万円以上だと、日本学生支援機構 の奨学金は利用不可。教育ローンを組む際も、親の収入額の上限があり、共働き家計はこれらにひっかかる可能性が高いのです。共働きを続けるのであれば、「借りればいい」という安易な発想は危険です。

さらに共働き家計は、習いごとなども多く、小さな頃から教育費をかけがち。加えて出産年齢の高齢化もあり、教育費と老後資金を貯める時期が重なるケースもあります。「大学が終わってから、老後資金を貯め始めるのでは遅い」、と前野さんも指摘します。

「せっせと習いごとをさせ、よい教育を受けさせたとしても、老後資金が確保できていければ、子どもの就職後、『親への仕送りを頼む』など、かえって迷惑をかけることになりかねません」

教育費は長期戦。最初に使いすぎることなく、ペースを温存しながら、老後資金の準備と並走して走り切る持久力こそ必要です。

 

ライター:のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。

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