2.商品が限定されているから選びやすい!

日本には投資信託がおよそ6,000本もあります。その中からどれがいいのか選ぶのは大変です。つみたてNISAの場合、金融庁があらかじめ6,000本の中から160本程度に厳選したものに限定されるので、それだけでも選びやすいといえます。 金融庁がつみたてNISA対象の商品を選ぶ基準は、主に次の3つです。

 

①手数料が安い ②頻繁に分配金が支払われない ③長期・積立・分散投資に適している

 

「つみたてNISAは金融庁が絞った商品だけがラインナップされているので、長期的な運用に向いた商品を選びやすくなっています」と風呂内さん。 ちなみに、購入できる商品は金融機関によって異なります。ネット証券はラインナップが多い傾向にありますが、銀行などでは4本くらいに絞っているところもあります。6,000本のうちの4本だけなんて、少なすぎる気がしますが。。。 「日本国内の投資信託で規模が大きくて手数料が安いところを選ぼうとすると、だいたい選ぶものが決まってきます。ですから、つみたてNISAの場合、商品数が少ないことが必ずしもデメリットにはならないと見ることもできますね」

 

3.少額で始められて、積立の頻度も選べる

初心者にとって、いきなり大きな金額を投資するのは勇気がいるもの。 「証券会社によっては、つみたてNISAで毎月100円から積み立てていける商品もあるので、気軽に始められます」 積み立てる頻度も、金融機関によって「毎日」「毎週」「毎月」「年2回」など頻度が選べるので、無理なく積み立てていくことができます。

 

4.運用して得た利益は全部手元に残る!

通常、投資で得た利益には20%程度の税金がかかります。しかし、つみたてNISAの場合は税金がかかりません! たとえば、保有していた投資信託を売却するときに20万円の利益が出ていたとしたら、通常は20万円の20%、約4万円が税金として引かれるので手元には16万円ほどしか残らないのですが、それがまるまる20万円残るのです。 つみたてNISAの枠をフルに使えば、年間40万円×20年間で最大800万円分も投資できることになります。投資信託を始めるなら、まずこれを使わない手はありません!

 

投資信託には手数料がかかる?


ここまでつみたてNISAのメリットをお伝えしてきましたが、投資対象の中心となる「投資信託」には気をつけたいこともあります。それは、いくつかのコストがかかるということです。コストは以下の3種類あります。 ・買う時・・・購入時手数料(販売手数料)。購入金額の0〜3%程度。購入時手数料が無料という証券会社もあります。つみたてNISA対象商品(ETFを除く)は、この手数料がかからない商品(ノーロード)がラインアップしています。 ・売る時・・・信託財産留保額。売却金額の0.1〜0.5%程度 ・保有している間・・・信託報酬。保有資産の0.2〜1.5%程度 上記3つのうち、最も気にかけたいのは保有している間、ずっとかかる「信託報酬」です。株式の場合は保有期間に手数料がかかることはありませんが、投資信託は持っているだけでも手数料がかかり続けてしまうのです。もちろん保有期間が長くなればなるほど、また、資産が増えれば増えるほど信託報酬のインパクトが大きくなっていきますので、商品を購入する際には必ず確認しましょう。

投資信託は買う時に値段がわからない?


投資信託の価格は1日1つだけ、特定の時間で締めて確定されます。通常は、翌日にならないと決まらないことが多いため、取得できる口数などは購入時にはわからないのが一般的です。なので、購入する時は、あくまでそれまでの値動きを参考に買うしかありません。 ただ、中には株式のように購入価格を指定して購入できる「ETF(上場投資信託)」という投資信託もあります。