2019.08.20
老後のための資産形成として、投資信託を行っているという方も多いことでしょう。
しかしながら実際に投資信託を行っている人の中で、仕組みなどをよく理解している人というのはどれだけいるのでしょうか。
よく分からずに行っていると損をする事にもなってしまいますので、きちんと内容を理解した上で購入する事をおすすめいたします。
■そもそも投資信託って何?
投資信託とは自分の代わりにプロの投資家がお金を運用してくれる金融サービスであり、銘柄や売買のタイミングなどすべてお任せで行ってくれるのが特徴です。
お金を預けておけば後はプロが勝手に運用してくれるため、初心者でも難しい事はなく安心して利用できるのがメリットですよね。
・投資信託の仕組みはどうなってるの?
プロの投資家にお金を預けて運用してもらうのですが、自分だけの資金から運用するわけではなく、たくさんの投資家たちから集めた資金を使って運用するんですね。
自分だけの資金を使って自分だけのために運用してもらえると勘違いしている人も中にはいますが、そうではないという事を頭に入れておきましょう。
たくさんの投資家たちから集められた資金はいったん「信託銀行」という所に預けられ、運用会社の指示によって信託銀行が株や債券の売買を行うというのが簡単な流れとなっています。
・投資信託のメリットは?
投資信託を行うメリットには下記のようなものがあります。
1.プロが運用してくれる安心感
素人がうかつに手を出してしまうと損をしてしまう可能性が高い投資ですが、投資のプロが今までの知識と経験を基に運用してくれるわけですから、安心して任せる事ができます。
2.低資金で始める事ができる
はじめは誰もが不安に思うのが投資ですよね。投資信託なら低資金から始める事ができるため、そのような不安も解消されます。
3.リスクを分散してくれる
たくさんの投資家たちから集めた資金を使って運用するため、色々な銘柄に分散して投資してくれます。そのためリスクも分散されるので、大きな損失を被る可能性は低くなります。
・投資信託のデメリットは?
投資信託を購入するにはデメリットも知っておかなければなりません。
1.費用がかかる
投資のプロに運用を任せるという事は、その分費用がかかってくるという事です。投資費用以外にも費用がかかるという事を覚えておきましょう。
2.元本保証がされない
投資をする上で当然と言えば当然ですが、元本保証がされないため損をする可能性もあります。投資をする以上は、大なり小なりのリスクを伴うという覚悟を持っておかなくてはなりません。
■ドル建て投信と円建て投信
投信を行っていると、ドル建て投信や円建て投信という言葉を聞く機会があるかもしれません。では、ドル建て投信や円建て投信とはいったいどういったものなのでしょうか。
・ドル建て投信
ドル建て投信とはつまり日本円ではなく、アメリカドルやオーストラリアドルなどで投資信託を行うという意味です。
ドルで取引されるため、当然基準価額や分配金はドルで表示されるんですね。
海外債券や海外株式などによって運用され、為替変動にも大きく左右されるのがドル建て投信の大きな特徴です。
・円建て投信
円建て投信とは日本円で投資信託を行う事を言います。
ドル建てと違い、日本国内の金融商品に投資を行うため、当然ながら基準価額や分配金は日本円で表示されます。
ドル建て投信は為替変動によるリスクがありますが、円建て投信にはそのようなリスクがありません。
■ドル建て投信と円建て投信のメリットの違い
投資を行う上では、当然どちらのやり方を選んでもメリット・デメリットは存在いたします。そこをきちんと理解した上で購入するようにしましょう。
・ドル建て投信のメリット
1.高い金利
ドル建て投信のメリットは何と言っても高い金利にあると言えるでしょう。
日本では超がつくほどの低金利なので、利息による利益は期待できませんが、海外では年間4%や5%などの高い金利となっている所があります。
アメリカでも2019年7月現在の金利は2.25%から2.5%となっていますので、それだけでも利益を取ることができますよね。
2.為替変動による利益
外貨の為替というのは常に変動していますので、そのタイミングによっては差益を得る事ができます。
例えば1ドル100円の時に1,000ドル交換したら10万円ですが、110円になったタイミングで交換することにより11万円になりますので、1万円はまるまる得することになりますよね。
こうした利益は円建てにはありませんので、大きなメリットとなるのではないでしょうか。
・円建て投信のメリット
1.為替変動によるリスクが無い
円建て投信の場合、すべて円で取引が行われるため外貨のように為替変動によるリスクがありません。
ドルなどの外貨建て投信の場合は、円高や円安なども気にしなければなりませんが、円建て投信の場合はそこは一切気にせずに行えるため不安が少なくなります。
2.分配金が円で受け取れる
利益が生じた際の分配金は、円建ての場合当然円で支払われます。
ドル建ての場合はドルで受け取る事になりますが、もしも円で受け取りたいという場合にはその分手数料が発生してしまいます。
手数料が少なく済むというのも円建て投信の魅力なんですね。
■ドル建て投信と円建て投信を買う際の注意点
・ドル建て投信を買う際の注意点
ドル建て投信を買う際に注意しなければならないのは、外貨であるという事です。
常に外貨というのは為替が変動しているため、タイミングによっては大きくマイナスになってしまう可能性もあります。
そこをしっかりと頭に入れておかなければ、後悔する事にもなりかねませんので気を付けましょう。
・円建て投信を買う際の注意点
円建て投信を買う際には、低金利であるという事と為替変動で得られる利益が無いという事を理解しておかなければなりません。
外貨建て投信の場合には為替変動によって利益を得る事ができますが、円建ての場合はそういったボーナス的な利益は発生したいため、運用で得た利益のみとなります。
■まとめ
プロに運用を100%任せられるからといって、何も考えずに購入してしまえば痛い目を見る事になるかもしれないのが投資信託です。
運用会社によっては運用方針が大きく違ってきますので、安心できるところを選んで購入するようにしましょう。