〝自己診断〟に固執するのは危険です

 

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受診前にネット検索して、症状や病気のことを綿密に調べ〝自己診断〟を済ませて来院する。 そういった患者さんは「自分で調べた情報を過信する傾向が高い」というのが筆者の経験的な感想です。 もちろん調べるのは、悪いことではありません。しかしネット情報では選別が非常に難しいのは先に述べた通りです。 また〝自己診断〟を信じるあまり「軽症みたいだから大丈夫」と、受診するタイミングが遅くなる方もいらっしゃいます。

 

またなかには、医師の診断を否定したり、検査や治療内容を指定したりする患者さんもいます。 このような患者さんは〝自己診断〟と同じ診断が下されるまで、様々な医療機関を繰り返し受診する、いわゆる「ドクターショッピング」に陥る傾向があるように思います。 病気の検査や治療方法に関して、患者さんの意見は当然、反映されるべきではあります。ですが、あまりにも医学的に必要のないものや、誤ったものを行うことはできません。 ある程度の情報を事前に調べておくことは問題ありませんが、その先入観にとらわれすぎないようにしていただきたいと思います。

 

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