この水で病院食を作って!

こちらは、癌のため入院してきた60代女性のお話。ペットボトルに入った水を箱ごと持ち込み「この水が癌に効くので、私はこれしか飲みません」と言ってきかず、持参したサプリメントも頑なに手離しません。 想いをくみ取り医師や薬剤師に確認しながら、譲歩できるところは譲歩して看護していたのですが「病院食もこの水で調理してほしい」という要求には、さすがに対応できませんでした。 自分の病気と向き合い、勉強し、治りたいという気持ちをもつのは良いことなのですが、聞く耳も持たないほど度が過ぎるのは困ります。

 

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〝モンスター患者〟は損をする?

もちろん、すべての患者さんに平等に対応するのがプロとしての基本ですが、看護師もひとりの人間。 警戒するとコミュニケーションも減り、雑談を通して得られる情報が少なくなることは考えられます。 もちろん、ここまでの患者さんはごく稀ですが、ほんの少しでもドキッとした部分があるならば…要注意です。

 

文:松本悠里香