「ヘパリン類似物質製剤」を巡るモラル

 

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「ヘパリン類似物質製剤の保険適用の制限」については結局見送りとなりましたが、もし制限された場合、困るのは「本当に治療に必要な人たち」です。 前述の通り、美容目的で医薬品に保険を使うのは違法であるとともに、本剤を治療に必要としている人たちがいるということを、忘れないでほしいのです。

ヘパリン類似物質製剤のように、美容にも効果があるという情報があっても、その「使用の是非」については、正しい判断ができるようにしておきたいところ。 医薬品の適正使用は、安全性の問題だけではなくモラルも問われます。医薬品への正しい理解とリテラシーを高めながら、正しい判断を持って行動していただければと思います。

 

 

文:鈴木渓子