2019.05.18
毎年花粉症のシーズンが到来すると、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどに悩まされさます。症状がひどくなると何も手につかなくなり、日常生活にも支障をきたすこともあります。
花粉症の対策としてはマスクやサングラス、または薬を服用するといった方法がありますが、対策をしたとしても不快感を完全に取り払うことはできません。少しでも症状を和らげたい場合は、アロマオイルを使用したアロマテラピーが有効です。そこで今回はアロマテラピーによる花粉症対策について、ご紹介します。
■アロマテラピーとは
アロマテラピーは植物の葉や根、花や果実、樹皮や種子などから抽出した天然素材の精油(アロマオイル)を利用した療法で、海外では医療現場でも使用されているセラピーの一種です。
日本では民間療法としておなじみですが、家庭で手軽にできるセラピーとして人気が高まっています。
100パーセント自然由来のものだけをアロマオイルといいますが、市販されているものには香料やアルコールなどが含まれているものも多く、販売価格もお手頃となっています。
天然素材のアロマオイルは高いものだと1万円を超えるものもめずらしくないため、数百円程度で販売されているアロマオイルは、化学成分が含まれている「アロマ風」オイルの可能性も考えられます。
アロマテラピーは植物のもつ香り成分を体内に吸収することで、心身を健康に導いてくれる効果が期待できます。
アロマテラピーには自律神経やホルモンバランスを整える作用があるため、体や心をリフレッシュさせる効果があるといわれています。
アロマオイルの中には鼻や喉をスッキリさせる種類もありますので、花粉症の場合、こうしたアロマオイルを使用すると、不快な症状を緩和させてくれる効果が期待できます。
■花粉症以外にも効果が期待できるアロマテラピー
アロマテラピーは嗅覚をとおして脳に作用する効果があるため、体や心をリラックスさせる効果があるとされています。
脳がリラックスすることでストレスを取り除き、自律神経が整うことで自己免疫機能が向上するため、アレルギーを改善する可能性があります。香り成分は脳に働きかけるため、認知症やうつ病にも効果が期待されています。
また、アロマテラピーは女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促す効果があるとされているため、生理痛の改善に役立ったり、しみの原因となるメラニンの生成を抑制する効果があるとされています。
いろいろな研究結果により、さまざまな効果があるとされているアロマテラピーですが、あくまで補完的な療法なので、他の療法と組み合わせて使用するのが理想的とされています。
■どこでも楽しめるアロマテラピー
アロマテラピーといえば、部屋を閉め切ってアロマの香りを広げなければ効果がないように思えますが、香りをかぐことができればどこでもアロマテラピーは楽しめます。
部屋の中はもちろん、車の中やバスルーム、トイレやキッチンなど、さまざまな場所で楽しむことができます。
外出する際もアロマオイルを持ち歩き、集中したいときやストレスがたまっているときに、アロマオイルの香りをかぐだけでも、簡単なアロマテラピーとなります。
■花粉症対策向けのアロマオイル
アロマオイルにはさまざまな種類がありますが、その中でも花粉症対策に向いているのがこちらです。
・ユーカリ
鼻水や咳、喉の痛み対策として利用したいのがユーカリです。粘膜の炎症を抑える効果が期待できるだけでなく、免疫を整えたり抗ウィルス作用もあるとされているので、風邪の予防にも役立ちます。
・ペパーミント
ペパーミントは粘液を溶解したり、鼻のうっ血を緩和してくれる働きがあるため、花粉症による鼻づまりなどに有効とされています。清涼感あるスッキリとした香りが特徴なので、鼻づまりがひどいときなどに使用するのがおススメです。
・ティーツリー
爽快な香りが特徴のティーツリーは、抗感染症作用があるとされているため、花粉症の症状を緩和、または予防する作用があります。
・ラベンダー
抗ウィルス作用や抗菌作用のあるラベンダーは、リラックス効果も期待できるアロマオイルです。目のかゆみが強いときに選ぶと良いでしょう。
■マグカップを使った吸入法
花粉症対策としてアロマオイルを使用するなら、マグカップを使用した吸入がおススメです。
マグカップに沸騰したお湯をはり、ユーカリ、またはペパーミントのアロマオイルを1滴落とします。蒸気とともに香りが広がりますので、ゆっくり吸い込みます。
アロマオイルは刺激が強いため、蒸気を吸い込むときは必ず目を閉じて近づくようにしましょう。
■アロママスクで鼻スッキリ!
花粉症の時期は、外出する際のマスクが手放せません。しかしマスクだけでは花粉症を防ぎきれず、くしゃみが止まらないこともあります
マスクにアロマスプレーを吹き付けると、外出時に爽快感を得ることができます。無水アルコール5ミリリットルにアロマオイルを3滴から5滴ほどたらし、混ぜ合わせます。さらに精製水を45ミリリットル加えて混ぜ合わせれば、アロマスプレーの完成です。
マスクの外側にスプレーすると、スッキリとした香りに包まれるため、花粉症対策として利用できます。
■まとめ
花粉症は薬だけでなくアロマテラピーを併用すると、鼻づまりや咳、喉の痛みを緩和するのに役立ちます。アロマオイルは刺激が強いため、肌に直接つけないよう気を付けてください。