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緑茶の摂取でインフルエンザ予防

女性の健康

2020.11.25

緑茶でインフルエンザ予防

緑茶の摂取がインフルエンザ予防になるかもしれない。その可能性を示唆するデータが報告されました。福岡女子大学国際文理学部食・健康学科の南里明子氏らの研究によるもので、緑茶の摂取量が多い人ほどインフルエンザ罹患リスクが低いという有意な関連が示されました(詳細は「European Journal of Clinical Nutrition」に11月2日掲載)。

 

生活習慣に関するアンケートを3000人以上に実施

南里氏らの研究は、血清ビタミンD値とインフルエンザの罹患リスクを検討する目的で、関東・東海地方の企業4社の従業員を対象に行われたコホート研究のデータを用いて行った、コホート内症例対照研究。なお、そのコホート研究の結果は、ワクチン接種を受けていない群でのみビタミンDレベル高値が、インフルエンザ罹患リスクが低いことと有意に関連するというものでした。

 

コホート研究対象者のうち、緑茶の摂取頻度などの生活習慣に関するアンケート調査にも回答していたのは3,327人(18~73歳)で、そのうち2011年11~2012年4月にインフルエンザと診断されたのは182人。

 

インフルエンザを発症しなかった人の中から、年齢、性別、勤務先をマッチングさせた上で、ランダムに1対2の割合で抽出した364人を対照群としました。緑茶の摂取量は、1週間での摂取杯数をもとに、ほとんど飲まない(週に1杯未満)、ときどき飲む(週に1~4杯)、ほぼ毎日飲む(週に5杯以上)の3群に分けて解析。

 

データ欠落などのため、最終的な解析対象は発症群179人、対照群353人に。この両群間で年齢、性別(女性の割合)、BMI、喫煙者率、身体活動量などの他、インフルエンザ罹患リスクに影響を与え得るワクチン接種率、通勤のための公共機関の利用状況、血清ビタミンD値は、いずれも有意差がありませんでした。ただし、学童と同居している人の割合は、発症群が46.9%、対照群が36.8%で、前者が有意に高い結果に(P=0.02)。

 

緑茶摂取量が多いほどインフルエンザ罹患リスクが低い

条件付きロジスティック回帰分析により前記の背景因子で調整後、緑茶をほとんど飲まない群に比較して、ほぼ毎日飲む群のインフルエンザ罹患リスクは、オッズ比(OR)0.61(95%信頼区間0.39~0.95)で、有意なリスク低下が認められました。また、緑茶摂取量が多いほど、インフルエンザ罹患リスクが低いという有意な関連が存在(傾向性P=0.028)。

 

インフルエンザの罹患を、診断キットを用いて診断されていた症例(65%、116人)に限定して解析した場合、緑茶をほぼ毎日飲む人のインフルエンザ罹患リスクはOR0.68(95%信頼区間0.39~1.18)。また、ワクチン接種の有無別に解析すると、非接種群では緑茶をほぼ毎日飲む人のOR0.48(同0.28~0.82)と有意に低下していたのに対し、接種群ではOR0.92(同0.39~2.20)で、ワクチン接種群では緑茶摂取によるリスク低下が認められませんでした。

 

著者らは、本研究はもともと緑茶摂取によるインフルエンザ罹患リスクへの影響を検討するためにデザインされたものではないことなど、結果を解釈する際の限界点を述べた上で、「日本人労働者において、緑茶の頻繁な摂取はインフルエンザ罹患リスクの低下と関連している」と結論づけています。今後は、インフルエンザ罹患を診断キットなど客観的な方法で把握することや、ワクチン接種と緑茶摂取との交互作用の検討を含めた追試が望まれます。(HealthDay News 2020年11月24日)

 

Abstract/Full Text

https://www.nature.com/articles/s41430-020-00792-3

 

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