自分を責めるクセをやめ、現実を認める

特定のコミュニティに居心地の悪さを感じたとき「この輪に入れないのは、私がいけないのかな?」と考えてしまうのもHSPの特徴です。

 

まずは「自分がダメなんじゃないか」と思うクセをやめましょう。ダメだと思っていると、自分自身に暗示をかけるように、その感情をどんどん取り込み負のループにはまってしまいます。

 

HSP気質の人は恐怖心が人より大きい分、依存心も強く表れるケースが多いです。あるひとつのコミュニティに依存した場合、そこで違和感を感じると反動も大きく出てしまうんですね。

 

心地よいコミュニティは決してひとつではありません。今まで属していたコミュニティに居心地の悪さを感じたら、「自分だけはみ出てしまう恐怖心」にすり寄るのではなく、「このコミュニティは今の私にとってベストではないんだ」と認め、諦めることも大切です。

 

自分を磨くことに専念すると道が開ける

居心地の悪いコミュニティと距離を置くことができたら、自分を磨くことに専念してみてください。

 

みんなとは違うけど、今は子育てを楽しみたいと思っていればその気持ちを大切にすれば大丈夫。自分が輝くことで次第にネガティブな状態から抜け出せますよ。そのうちに、自分を認めてくれる相手や、話を聞いてくれる誰かに出会えます。

 

HSP気質の人は想像力が高く、芸術に長けていて優しい良心を持っている方ばかり。長所を伸ばしていくとポジティブな状況に変わっていきます。

 

得意なことや大切にしたいことを把握し、力を入れてみてください。文章を書くのもいいですし、想像力豊かな子どもと一緒に何かを作ってみるのもおすすめです。

 

 

「この場所は居心地が悪い」の気持ちを受け入れ、思い切ってそこから抜け出すこと。HSP気質ならではの自分磨きをすること。この方法がきっとあなたを助けてくれるはずです。

 

次回は「ママ友にマウントを取られやすい」というHSPママの悩みと解決法をご紹介します。

 

 

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PROFILE 長沼睦雄さん

十勝むつみのクリニック院長。北海道大学医学部卒業。脳外科研修を経て神経内科を専攻し、日本神経学会認定医に。小児精神科医として道立札幌療育センターに13年間勤務。道立緑ヶ丘病院精神科勤務を経て、2016年にHSP診療に専念したクリニックを開業。日本では数少ないHSP臨床医。

 

文/秋音ゆう イラスト/福田玲子