帰属エラーから抜け出す方法

 

「うまく人のせいにできない人は、心が疲れてしまう」と言われることがありますが、まさにその通り。「帰属エラー」に陥ると、心はすっかり疲弊します。 「人のせいにしてはいけない」というのは「自分のせいにする」ことではありません。誰のせいでもないこともありますし、どちらにも原因があることもあります。 「帰属エラー」から抜け出すために、相手の問題はきちんと「相手のせい」と、割り切ることが大切なのです。

 

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まず忘れないでいただきたいのは、相手が不機嫌な原因は「あなたにはわからない」ということ。 歯が痛いのかもしれませんし、昨日家族とケンカをしたのかもしれませんし、本人すら原因がわかっていないことだってあります。 そんなときあなたが目の前で「反省した態度」をしていると、相手は「原因はここか!」と「逆帰属エラー」を起こしてしまうことも。 そこで相手から八つ当たりされたりしても、本当の「原因」ではないのでお互いスッキリしません。

 

他人の不機嫌の原因は、よほど思い当たる節がない場合以外は、たいてい「あなたのせい」ではありません。 原因がわからないのに、勝手に反省しはじめるのはやめましょう。もし心当たりがあるなら「機嫌が悪いのね」と、流すことから始めてください。

 

 

文:矢島みさえ