妊娠・出産に関する〝体感〟の経験


 

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また女性には、毎月生理がやってきます。たとえ、仕組みなどを明確に知らなかったとしても「身体感覚として」一定のリズムで、排卵や生理がくる感覚をつかんでいます。 また生理痛などの感覚から「子宮」の存在を意識しますし、性行為をするときには、そのつど妊娠のことが少なからず頭をよぎるのではないでしょうか。 自分の中に「赤ちゃんができる部屋」や、赤ちゃんのもととなる「卵子」があるということを、意識する機会が多いのが女性です。一方で男性にとっては、必ずしもそうではありません。 これまでまったく意識してこなかったことを、急に「意識しろ」と言われても無理な話。これまでの人生でずっと、妊娠・出産に関することを〝体感〟してきた女性と違って、男性にとってはやっとスタートラインに立てた段階なのです。

 

また女性が出産するには、タイムリミットがあります。厳密に言えば男性の精子にも「妊娠しやすい年齢」はあるのですが、それを差し引いてもタイムリミットはずい分先だと言えるでしょう。 そのため男性には「まだまだ大丈夫」という感覚があり、女性の「焦り」は伝わりにくいのです。