昔ながらの文化や職人へのリスペクトも芽生えて…

掃除機には何万円も出すのに、ほうき1本に数千円から1万円という値段に、最初は躊躇した私。高いと感じたのが本音です。 でも、3年使い続けて思うのは、これは安い買い物だったということ。しっかりと昔ながらの技法とこだわりを貫いて、1本1本職人さんが作っているだけあって、へたりもせず、長持ちすると実感しています。穂先がダメになったら切りそろえて最後は玄関用に、という話を聞くと、とことん合理的だなとも感じます。 電気も使わないんですから、これって究極のエコですよね。私はエコ志向が強い人間ではないけれど、こんなに機能的でエコなら、使わない手はありません。 どちらも職人さんを抱える老舗から購入したのですが、そんなお店はどこも、ていねいに、選び方、使い方のアドバイスもしてくれました。 最近は、テレビに取材されたり、外国人観光客にも人気だとか。そう聞くと、日本の素晴らしい手工芸が消えずにすむと安堵するとともに、自分も文化を支えているような気がしてうれしくなるのです。

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文/のざわやすえ 出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。