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泣き泣きもよい方をとる形見分け

家事

2019.07.27

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「泣き泣きもよい方をとる形見分け」
どんなに泣いていても、形見分けではよい方を取るという、人間の浅ましさを痛烈に批判した川柳です。この川柳のように、形見分けがきっかけで遺族間で争いごとが起こることはできれば避けたいもの。

今回は形見分けの方法や、形見分けでトラブルを起こさないための注意点などについてまとめてみました。

<1.形見分けとは、その意味や時期>

形見分け、という言葉は、日本人なら聞いたことのある人がほとんどではないでしょうか?
故人が生前に使っていたものを、親族や生前交流のあった友人に分けることというものです。日本では普通に受け入れられている習慣ですが、キリスト教の中には「形見分け」という考え方・習慣はないそうです。
国や宗教によって考え方は違うのでしょうが、故人の思い出の品を頂き、それをよりどころとして、故人との思い出を懐かしく思い出せるのですから、形見分けという習慣はぜひこのまま続けていってほしいものです。
さて、形見分けというのは一般的にいつ行われているかというと、故人が属する宗教によって、時期に若干違いがあります。

①仏教:四十九日に行われることが多い。
②神道:五十日、三十一祭に行われることが多い。
③キリスト教:日本では一カ月追悼ミサに行わることが多い。

四十九日や神道の五十日祭は、故人が長い審判を受け、現世から旅立つ日、と言われており、遺族にとっては喪明けの日でもあるため、形見分けを行うことが多いようです。
また、各地に散っている親族などが集まる、ちょうどいい機会だから、という意味で行うこともあるようです。
形見分けでは、故人の愛用していた品や描いた絵・字など、いろいろなものが対象となりますが、渡す人の趣味や趣向を考慮したもの、あげると喜ばれるものが選ばれることが多いようです。

<2.形見分けで起こるトラブル事例>

形見分けは、故人の思い出の品を相手に渡すことで、相手も喜び、喜んでくれた相手を見て渡した方も喜ぶ、と本来なるべきなのですが、中には形見分けによってトラブルになってしまった例もあります。
ちなみにどんなトラブルがあるのかというと、

①故人との関係が不明な相手が、形見が欲しいと名乗り出て、形見の中でも比較的高価なものを要求してきた。

故人が資産家や事業主であった場合、交友関係の全てを遺族が把握しているわけではありません。
生前に「形見分けリスト」を作って、形見の品の行き先まできちんと決めてから亡くなる方もいらっしゃいますが、一般的には誰に何をあげたらいいのか、遺族が全部決めなければならないというのが現状ではないでしょうか。
そこに付け込まれないようにしなければなりません。

②欲しいと思っていたものが、既に処分されていた。

形見分けは、通常遺産分割の手続きが完了した後に行われます。
そうしないと、トラブルの元になるからです。
分割手続きの中で、遺族は遺品を整理・確認するのですが、その過程で遺族にとっては金銭的にそんなに価値がなく、特に思い入れのない品などは処分されてしまうことがあります。
遺族には価値がないものでも、もらおうと思っていた相手にとっては、とても価値のあるものだった場合、相手にも遺族にも禍根が残ってしまうことがあります。

③形見分けしたものが高価なもので、贈与税がかかってしまった。

形見の品の中には、時計やアクセサリー、絵画など、高価なものである場合があります。
相手に良かれと思って渡したら、贈与税を払うはめになってしまった、ということもあるのです。

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<3.形見分けをつつがなく行うため、注意すること>

形見分けは、そもそも相手に喜んでもらうための、いわば善意の行いです。
それなのに、どちらにも不快な思いが残ってしまうのはイヤですよね。
最後に、トラブルの起こらない形見分けを行うための注意点をまとめました。

①遺産分割後に行う
遺産相続を完了させ、形見分けの品を遺産からきちんと分けた後に行いましょう。

②無理強いしない
中には形見の品を受け取らない方もいます。単に遠慮しているだけかも知れませんが、本当にいらないと思っているかも知れません。無理強いはしないでおきましょう。

③形見の品はきれいに
洋服や着物などはクリーニングに出し、アクセサリーや時計は乾いた柔らかい布で拭くなど、少しでも手入れをして、相手に喜んでもらえるようにしておきましょう。

④目上の人には確認を
目上の人への形見分けは、昔は失礼なことだとされていました。
今はそこまでマナー違反という認識はありませんが、それも人により違います。
目上の方に形見分けをしたい場合は、事前に問題ないかどうか確認をしておく方が賢明です。

⑤相続放棄している人には形見分けをしない
相続放棄は、故人に資産と借金があり、トータルして借金の方が多いと判断できた場合など、遺産も相続しないかわりに借金も背負わないと宣言することです。
形見分けで高価な品を渡してしまった場合、相続放棄が無効になってしまう場合があります。
どうしても何かを渡したい、という場合は相続放棄の手続きを依頼した弁護士などに、相談してみましょう。

⑥形見の品はラッピングしない
形見の品はプレゼントではありません。
そのままか、懐紙で軽く包むくらいで十分です。

⑦故人との関係が分からない人には形見分けしない
形見分けは、遺族の好意によって行われるものです。
明らかに故人と関係が深い人のみにお渡ししましょう。

形見分けがうまくいくと、遺族にとって悲しみから前に進むための一歩となるでしょう。旅立った故人もきっと喜んでくれるに違いありません。

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