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お弁当のご飯が硬い…問題はどこに!?全農パールライスの答えは

家事

2021.06.26

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子どもたちにとって、待ちに待ったお弁当の時間!でも冷めて硬くなったご飯に「おいしくない!」とがっかりしていることもあるかもしれません。

 

温め直す環境があればいいですが、そうでない場合にお弁当のご飯をおいしくする方法はあるのでしょうか?「全農パールライス」お米アドバイザー・西野入さんに聞きました。


朝に炊飯しない人にはパックご飯がおすすめ

── 冷めても硬くなりくいご飯にするためには、やはり朝炊きたてを用意するしかないのでしょうか?

 

西野入さん:
そうですね、炊きたてのご飯をお弁当箱に詰めるのが一番良いでしょう。しかし、炊飯の手間などを考えると忙しい人にとっては難しいかもしれません。

 

他にも、冷凍保存しておいたご飯を温め直して入れる方法もありますが、うまく再加熱ができていないと硬くなってしまいます。

 

── 市販のパックご飯をお弁当用に使うのはどうでしょうか?

 

西野入さん:
パックご飯は、手軽に“炊き立てのご飯”が再現できるので、忙しい人のお弁当作りに向いていると思います。

 

パックご飯は長期保存できるよう、通常よりも精米をしっかりと行います。菌の繁殖を防ぐ目的でお米を削り込んでいるため、一粒あたりの水分量が多くなりやわらかく炊きあがるんです。

 

パックご飯と呼ばれる商品には「無菌包装米飯」と「レトルト米飯」の2種類があります。

 

現在、スーパーなどでよく見かけるのは「無菌包装米飯」の商品。炊飯の前に、短時間で加圧加熱などの無菌処理を行うため、チンすると、芯まで熱が通りやわらかく仕上がります。

 

また、長期保存が可能なので非常食としても重宝しますし、「お弁当用のお米を炊き忘れた!」というときも便利です。

冷めてもおいしいお米の品種がある

── 炊飯の場合、時間が経っても硬くなりにくいお米の品種はありますか?「ゆめぴりか」は冷めてもおいしいと聞いたことがあるのですが…。

 

西野入さん:
さまざまな品種があるなかで、以下のお米はもちもち感が強いので有名です。

 

  • ミルキークイーン
  • だて正夢
  • ゆめぴりか
  • あやひめ

 

これらの品種は“低アミロース米”と呼ばれています。もち米と同じでんぷんの成分(アミロペクチン)が多く含まれているため、粘りが強いのが特徴です。

 

もちもちとした食感で、ふっくらと炊きあがるため冷めてもおいしく、硬くなりにくい品種なんです。

 

粘りが強いので、お弁当やおにぎり、炊き込みご飯にも向いています。逆にチャーハンやカレーなどのメニューにはあまり向かないので、こだわる人は使い分けてもいいですね。

硬くなりにくい品種のお米

冷めても硬くなりにくいお米の品種を試してみても

特に僕がおすすめしたいのは、『だて正夢』です。12年の開発期間を経て平成30年より販売を開始した宮城県のお米で、粘りが強くもちもちした食感がお米のうまみを引き立てます。

 

ふるさと納税や、ECサイトでも購入できますし、宮城県外の量販店などにも販売エリアが広がっていますよ。


── もちもち感が強いお米を炊く場合、気をつけることはありますか?

 

西野入さん:
低アミロース米は粘りが強く吸水量が多い品種なので、通常よりも水の量を少なめ(目安は、炊飯釜で1〜2mm程度低く)にするとおいしく炊きあがります。

 

お弁当用として炊飯する場合は、食べる頃までしっかりと水分を保つために、あえて通常の水の量でも良いかもしれません。

冷めてもおいしいご飯の決め手は2時間の浸水

── そもそも時間が経つとご飯が硬くなってしまうのはなぜなのでしょうか?

 

西野入さん:

お米に含まれる、でんぷんの老化が原因です。

 

でんぷんは、水と一緒に加熱することで、ねばりが出てやわらかくなります。このでんぷんが、お米をふっくらと柔らかくしてくれているんですが、炊飯後は、この水分が抜けて、でんぷん同士が結びつきます。これをでんぷんの老化といい、これによって、ご飯は硬くなります。

 

でんぷんの老化を遅らせるには、ご飯になるべく長い時間水分を保つことが大切。その決め手となるのが炊飯前の浸水時間です。


── お米の浸水が重要なんですね。忙しい保護者にとっては、浸水時間の確保まで気が回らないこともあるかもしれません。どれくらいの時間が必要なんでしょうか?

 

西野入さん:
最低でも30分、冬場は1時間程度、可能であれば2時間程度浸水するとご飯に含まれる水分が多くなります。炊飯器のタイマー機能や、洗米時間を短縮できる無洗米を上手に使うと良いですね。

 

── 無洗米は、多忙な保護者にとっては心強い味方ですよね!



西野入さん:
無洗米で取り除かれているのは肌糠の部分だけ。旨味成分はきちんと残っています。気になる場合は1回水ですすぐと良いですが、洗いすぎはお米が割れる原因となるので気をつけてくださいね。

解凍は「しっかり加熱」で米の老化を防止

── 夕飯時に炊いたご飯を翌日のお弁当用にする家庭も多いのですが、保存テクや解凍がうまくいくコツはありますか?

 

西野入さん:
でんぷんが老化する冷蔵よりは、冷凍保存の方がいいですね。


冷凍する場合は、丸く包むのではなく平らにならしてラップで包みましょう。厚みがあると、中まで凍るのに時間がかかりますが、薄くすることで、中心が凍るまでの時間が早くなり、中心部分のでんぷんの老化を防ぐことができます。

 

でんぷんの老化を防ぐためにはなるべく早めに凍らせることが大切なので、粗熱が取れたらすぐに冷凍室に入れましょう。

 

解凍する際は、短い時間で炊きあがりに近い状態に戻すことが大切です。

 

素手で触るには熱いくらいまでしっかりとレンジで加熱しましょう。そうすることで、時間が経ってもでんぷんが老化しにくくなりますよ。

 

パックご飯の活用や品種選別など、ちょっとした工夫でお弁当のご飯もおいしくなります。子どもにとって大切なエネルギー源のお弁当。毎日「おいしい!」と感じてもらえるとうれしいですね。

 

PROFILE 

西野入英幸(にしのいり・ひでゆき)さん
全農パールライス西野入さん

全農パールライス株式会社 品質管理部 品質管理室・お客様相談室 室長。一般財団法人 日本穀物検定協会 お米アドバイザー、公益社団法人 日本炊飯協会 ご飯ソムリエ、一般社団法人 日本精米工業会 米穀検査上級技術者などお米に関する資格を多数取得。

取材・文/秋音ゆう

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