2018.11.01
家族の喜ぶ姿を見たい一心で作った夕食。テーブルには彩り豊かな料理が並び、家族たちは笑顔を携えながらリビングに集まります。しかしふと目線をシンクに向けると、使命を果たした調理器具たちが…。さて、この洗い物は食前と食後のどちらに片づけていますか?
調理器具の洗い物はどのタイミングで行う?
今回の相談者は、“調理器具を洗うタイミング”で頭を悩ませる主婦。調理器具などの洗い物は料理と同時並行で片づけていきたい彼女ですが、家事への意識が低いが故にどうしても後回しにしてしまうそうです。食べ終わった後の流しに残った調理器具を見てはげんなりし、そのまま洗い物を放置して翌朝もう一度げんなり。「みなさんはどうしていますか?」という彼女の投げかけに対し、世の主婦たちが“調理器具を洗うタイミング”を巡ってプチ論争を繰り広げました。
主婦たちの意見は、大きく分けて2つあります。1つは料理を温かいうちに食べるために、洗い物は食後に行うべきという“後回し派”。もう1つは食後の負担を少しでも軽減するため、食前に洗い物は済ませたいという“前倒し派”です。
“後回し派”VS“前倒し派”… それぞれのメリットとは?
まず“後回し派”からは、「断然、洗い物は後回し。だってご飯冷めちゃうし、油ものは最後に洗いたい」「ご飯食べ終わってからお皿と一緒にまとめて洗う」「食前だとフライパンなどがまだ熱いので、火傷を考慮して食後に洗うようにしてます」「フライパンをすぐ洗うと早く傷むと聞いたので、あえて調理器具類は後回しに」といった声が上がっていました。中には「鍋やフライパンは後回しだけど、包丁とまな板は先に洗うかな」という人も。
いっぽう“前倒し派”の意見には、「食べ終わってシンク見た時に、げんなりしたくないから先に済ませちゃう」「水を入れたままフライパンを放置すると、あり得ないほど細菌が繁殖するらしい。だから食前に片づけることが多いです」「シンクに洗い物が溜まるのが嫌なので、調理中の隙間時間に洗ってるよ」「我が家は台所が狭い。なので溜めると洗いにくいし乾かないため、すぐに片づけちゃいます」などの声が上がっていました。
普段の食器洗いで何が不満・負担に感じる?
主婦たちの大きな負担となっている“洗い物”。パナソニック株式会社の「食器洗いに費やす時間とその価値」に関する調査結果によると、食器洗いの価値は「年間約146万円」に相当するそうです。
まず20代~50代の女性に向けて、「食器洗いから解放されるとしたら、1回あたりどのくらいの金額を支払いたいですか?」と質問。すると平均“2005.4円”という数字が換算されました。続いて「食器洗いの頻度」について尋ねてみたところ、約9割以上が「1日に2回以上」と回答。「1日に1回程度」と答えた人は、10%にも満たない結果になりました。
以上の結果から「2005.4円×1日2回×365日」と計算すると、食器洗いには年間約146万円分の価値があることが分かります。では146万円を払ってでも逃れたい“食器洗い”は、一体世の主婦たちにどのような負担を感じさせているのでしょうか。
同調査では「普段の食器洗いで不満・負担に感じるポイント」についてもヒアリングを実施。不満・負担に感じるポイント第1位には、全体の87.1%を占めた「面倒に感じる」がランクインしました。実際に「家族5人分の洗い物がとても憂鬱で、仕事がある平日は疲れて翌朝に回してしまう」と不満をこぼすコメントも。
続いて第2位は「時間がとられる(80.0%)」、第3位は「洗う量が多いと憂鬱になる(75.7%)」、第4位には「手が荒れてしまう(60.0%)」が選ばれました。半数を下回るものの、他にも「つい後回しにしてしまい、洗い物が溜まる」「ストレスに感じる」「汚れがキレイに落ち切らない」「水道代が無駄にかかってしまう」などが上がっています。
家庭によって、主婦を悩ませる“洗い物事情”は様々なようですね。
文/内田裕子