2019.05.26

鉄道のプッシュプル運転とは!?日本では馴染みの少ない方式を解説

突然ですが「プッシュプル運転」という運転方式を聞いたことがありますか?おそらく、ほとんどの方は聞いたことがないはず。なぜなら、あまり日本では見られない運転方式だからです。むしろ、ヨーロッパでよく見られます。今回は日本では馴染みのないプッシュプル運転を親子で勉強してみましょう。

 

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そもそも、プッシュプル運転とは

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プッシュプル運転は主に機関車と客車の組み合わせでよく見られる運転方式です。当然のことながら、機関車が動力車となり客車を引っ張るのが基本です。プッシュプル運転は列車の最後尾に制御車(運転台付き客車)を連結させ、双方向に進めることができる運転方式を指します。つまり、機関車が客車につられるように逆向きに走ることもありえる、というわけです。

また、日本では機関車を両端に連結させて運転することもプッシュプル運転といいます。この場合、先頭の機関車が客車を引っ張り、最後尾の機関車が客車を押します。機関車同士のプッシュプル運転は大変難しく、先頭機関車の運転士と最後尾機関車の運転士がトランシーバーなどで連絡をしながら、列車を動かします。もし、先頭機関車が引っ張らず、最後尾機関車だけが客車を押したら大変!確実に脱線します。いずれにせよ、プッシュプル運転を行う運転士は経験が必要なのでしょう。

 

それでは、プッシュプル運転を行うメリットはなんでしょうか。機関車と制御車の場合、列車を双方向に動かせるため、終着駅における機回し作業の手間が省けます。機回し作業とは終着駅で機関車を付け替えること。機関車と一般客車の組み合わせですと、どうしても機回し作業が必要です。

一方、国内で機関車同士のプッシュプル運転を行っている列車はJR北海道・石北本線の貨物列車、通称「玉ねぎ列車」です。「玉ねぎ列車」は夏~春にかけて運行され、多くの玉ねぎを載せることから名付けられました。玉ねぎ列車は峠越えや列車を逆向きに走らせるスイッチバックがあるため、パワー不足を補え、機回し作業が省ける運転方式が求められます。これに合致するのが機関車同士のプッシュプル運転なのです。

 

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新田浩之

国鉄が民営化された1987年生まれのフリーランス。昔から鉄道好きで、青春18切符を使った鉄道旅行も経験。CHANTO WEBでは主に旅行や鉄道に関する原稿を執筆中。