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運転手がいないのに電車が動く?無人運転システムの秘密に迫る

ライフスタイル

2019.06.30

列車には運転手がいますが、国内には無人で運転する列車も走っています。一体、どのような仕組みで運転されているのでしょうか。今後、自動運転は広がっていくのでしょうか。

 

そもそも、無人運転システムとは? 

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無人運転システムとは列車に運転手がおらず、運転が自動化されているシステムのことを指します。よく、無人運転システム=自動運転と捉えがちですが、これは半分正解、半分間違いという感じでしょうか。なぜなら、自動運転には有人タイプと無人タイプに分けられるからです。

 

有人タイプは列車に運転手がいるパターン。運転手は運転台にあるボタンを押すだけで、自動的に列車を運転することができます。無人タイプは先ほど解説した無人運転システムのことを指します。

それでは、無人運転システムを採用している列車はどこにあるのでしょうか。2019年6月現在、無人運転システムを採用している事業体は以下のとおりです。なお、ここでは実際に乗客が乗れる路線で採用している事業体に絞っています。

 

・ゆりかもめ

・東京都交通局(日暮里・舎人ライナー)

・舞浜リゾートライン(ディズニーリゾートライン)

・横浜シーサイドライン(金沢シーサイドライン ※2019年6月現在、無人運転は休止中)

・愛知高速交通(リニモ)

・大阪市高速電気軌道(ニュートラム)

・神戸新交通(ポートライナー、六甲ライナー)

 

実は無人運転システムを採用している上記の路線はすべて新交通システムです。基本的に新交通システムは高架線のため、踏切がないのが特徴。そのため、無人運転システムが採用されやすいのでしょう。

 

国内で無人運転システムが採用されたのは今から38年前のこと。国内初の新交通システム、神戸新交通(ポートライナー)がはじめました。現在、自動車の自動運転が話題となっていますが、このように鉄道では自動運転は以前から行われています。

 

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無人運転システムの仕組みは?


ここでは無人運転システムの仕組みをゆりかもめを例に説明します。

まず、列車が駅に止まるシステムです。ゆりかもめの専用軌道(線路)には駅から240m、85m、10m地点に地上子と呼ばれる設備があります。列車がそれぞれの地上子を通りすぎると、駅~各地上子間の距離が車内にある駅ATO制御車上装置に伝わります。次に、駅ATO制御車上装置が同じく車内にあり、列車を制御するATO車上装置に連絡。列車は駅ATO制御車上装置からの連絡を受けて、スピードを落とした後に止まります。

 

列車が駅に止まると駅ATO制御車上装置が駅にある駅ATO制御装置に「きちんと止まりました!」と報告。すると、駅ATO制御装置はホーム上にあるホームドアを開きます。

 

無人運転システムとは言っても、人によるチェックも行っています。たとえば、中央司令所ではモニターを通じて列車やホームを常に監視。必要に応じて様々な指令ができるようになっています。このように多くの人に支えられて、無人運転システムが機能しています。

 

無人運転システムを採用している路線の楽しみ方は?

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先ほど解説したとおり、無人運転システムを採用している列車では運転士がいません。したがって、車内の1両目・1番前の座席に座って運転手気分を楽しむことができます。無人運転システムを導入しているほとんどの列車では前面展望が楽しめるように座席が配置されています。ぜひ、子どもと乗車する際は前面展望を楽しんでみましょう。

 

ところで、無人運転システムを採用している列車でも予備用の運転台が設置されています。普段、運転台はカバーで覆われているので、一般の利用客は触れられません。

 

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無人運転システムの今後は? 

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ここ20年間、大きな事故もなく順調に進んできた無人運転システム。しかし、2019年6月1日、横浜シーサイドラインの新杉田駅で逆走事故が発生。この事故により、多くのけが人が出る事態となりました。

 

報道によると、事故は進行方向を伝える回路の一部に断線が起きたことによるもの。この事故により横浜シーサイドラインでは無人運転を休止しています。なお、他の事業体は安全確認をした上で、無人運転システムを継続しています。

 

JR山手線でも有人での自動運転を計画していることから、これからも自動運転が採用されることでしょう。安全・安心で便利な移動手段が確立されていくといいですね。

 

文・撮影/新田浩之

 

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