2018.07.07
2019.12.02
おうちのインテリアと並んで悩みがちなのが「子供部屋」のインテリア。
壁の色や家具、カーテンのカラーなどいろいろと迷ってしまいがちですよね。そんなインテリアの悩みの解決に「色」の力を借りてみませんか?
私たちが普段目にする色には、わたしたちの脳や心に影響するパワーをもっています。このパワーを使って、お部屋のカラーコーディネートをすることで、子供の能力が高まったり、長所を伸ばせる可能性も。
さっそく、色が子供に与える影響や、子供の集中力アップや創造性などに効果的な色をご紹介します。
カラーと子供の心理関係
「赤=派手」「青=冷たい」「ピンク=やさしい」など、わたしたちは何かしらの色を見ると色別のイメージを無意識のうちに抱きます。私たち大人が特定のカラーにイメージを抱くのと同様に、日々目にする色は子供たちにも心理的な影響を与えているのです。
実は、脳生理学の分野では色には生理的影響力があるといわれているほど。
たとえば、闘牛が赤色を見て興奮するのと同じように、わたしたち人間も赤色を見るとアドレナリンが分泌されることで血流が促進され、興奮に至るなど、色がわたしたちの脳に与える影響は大きいといわれています。
幼稚園の外壁や内装、子供の知育玩具に明るい色が多いのは、子供達の気分を楽しくさせたり、脳を刺激するためともいわれています。多感な子供時代は、大人よりも色の影響を受けやすいようです。
そのため、子供が長い時間を過ごす子供部屋のカラーに気を配っておくことで、子供の才能や感情を豊かにできるチャンスが増えることもあるのです。
では、ここからは子供の才能を伸ばすカラーや、作りたい空間に応じておすすめのカラーをご紹介します。
意志力・行動力を養うなら「レッド」
スポーツのユニフォームに使われることも多いレッド。戦隊モノのリーダーにもレッドカラーの人が多いですよね。競争心を掻き立てる色でもあり、決断力や行動力を養うのにも効果的といわれています。優柔不断な子供やもう少しリーダーシップがあればと悩む子供にもおすすめのカラーですよ。
やや派手なカラーのため、小物メインにレッドを取り入れる方法がおすすめです。
落ち着きと集中力を高めさせたいなら「ブルー」
清涼感があるブルー。鎮静作用もあるカラーのため、普段から落ち着きがない子供や、勉強や宿題に集中したい子供の環境づくりにはぴったりのカラーです。
落ち着いたカラーのため、インテリア全体に使っても障害が出にくいのも特徴ですね。さらに落ち着いた空間にしたいならネイビーを小物などに取り入れるのもおすすめです。
社交性を養うなら「オレンジ」
ビタミンカラーとして人気のオレンジ。ストレスを和らげるはたらきがあり、仲間意識を高める作用もあることから、人間関係構築力や社交性を養うのにも最適のカラーのようです。
オレンジの主張が大きすぎると落ち着かない空間になるため、ところどころにベージュやホワイトなどの柔らかいカラーを使って空間カラーの強さを緩和させるとベターですね。
向上心・コミュニケーション能力を高めるなら「イエロー」
イエローはオレンジよりも明度が高い元気カラー。にぎやかさのあるイエローは子供たちにも人気のカラーですね。イエローには意欲・向上心を高める作用があり、コミュニケーションを良好にさせたいときに最適と言われています。オレンジと組み合わせて使うのも良いですね。
子供部屋だけでなく、家族が集うリビングにイエローを使うのもグッドアイデア。イエローも、主張が多すぎると感じたらホワイトなどのペールカラーを随所にとりこむのもいいでしょう。
リラックス効果を得るなら「グリーン」
温感も冷感も感じさせない中性色に分類されるグリーン。森や葉っぱ、平和のイメージを抱く方も多いカラーで「癒し」カラーとしても人気ですね。
病院の待合室や図書館にも多く使われているカラーで、考えこんでしまいがちな子供やいつも塾や部活、習い事で忙しい子供にもぴったりのカラーです。
創造性・ひらめきをアップさせるなら「パープル」
「え、子供部屋にパープル?暗くならない?」と思った方もいるかもしれませんが、実はパープルは夢・将来の目標について刺激を与えるカラーといわれています。想像力を発達させるカラーでもあり、思春期以前の子供に特に有効なカラーなんだそう。
こちらもお部屋全体に使うと主張が大きくなるカラーですので、濃いパープルは少なめにして薄いパープルを多めに使うなど、濃いパープルばかりにならないよう工夫してみましょう。
繊細さとやさしさを養うなら「ピンク」
産婦人科の内装などにもよく使われるピンク。本来わたしたちがもっているやさしさやかわいらしさを刺激してくれるカラーと言われています。男の子のお部屋には使いにくいカラーかもしれませんが、他者への思いやりや繊細さをもって欲しい子供のお部屋にぴったりなカラーなんです。
ただ、気を使いすぎる子や繊細すぎる子には、あまり使いすぎないよう注意した方がよいカラーでもあります。
カラーによる刺激の過多は禁物!バランスをみて配色を決めよう
先ほども少しお話ししましたが、あまり色数が偏りすぎたり、主張が多いカラー(オレンジやレッド、パープルなど)が広面積で使われている場合は子供たちだけでなく大人のわたしたちもストレスを感じがちに。
また、モノトーンだけなど特定の色のみを使う場合も、どことなく息がつけない印象を感じる方も多いようですね。
インテリアで色の配分を調整する際は、基本的に「3種類のカラー配分」を把握してどこに色を使うか決めてみましょう。
3種類のカラー配分とは
- ベースカラー(壁・天井など部屋で最も面積が広いもののカラー)
- メインカラー(カーテンやソファ、デスクなどの家具カラー)
- アクセントカラー(クッションやポスターなど、小物類のカラー)
の3つを指します。
それぞれのカラー割合は、
・ベースカラーが全体の70%
・メインカラーが全体の20%〜30%
・アクセントカラーが10%程度
の割合。
ベースカラーはホワイトやブラウンなど、ナチュラルカラーを選んでおくと色に対するストレスを感じにくくなります。
主張しがちな鮮やかなカラーは、部屋面積のなかでも最も小さいアクセントカラーとして複数の小物に取り入れ、メインカラーに1つ取り入れるくらいが失敗しにくいです。
アクセントカラーの取り入れ方としては、彩度が高いものをメインに選ぶと空間が引き締まります。たとえば、ピンクでまとめる空間なら、メインカラーにパステルピンク、アクセントカラーにフューシャやビビッドピンクなどの濃いピンクを選ぶ、という方法が良いでしょう。
子供の好みも取り入れてみよう
配色によるメリットがあるとはいえ、子供部屋は子供が過ごす部屋ですから、カラーバランスだけでなく彼ら・彼女たちの好みも取り入れるのも大事です。
彼ら・彼女たちの好みや成長具合に応じた趣味も尊重しながら、お部屋作りを心がけられたらベストですね。
子供部屋は子供と一緒に考えながら楽しくコーディネートしよう
子供部屋インテリアにおすすめのカラーを、子供の性格や伸ばしたい才能に応じたカラー別にご紹介しました。子供が過ごす部屋ですから、子供と一緒に楽しく考えてコーディネートしてみてくださいね!
取材・文/モチヅキ アヤノ
[参考]
http://eiwareed.jp/data/d_color-hormone/hormone.html
https://kosodate-march.jp/kodomobeya47451/
https://kidsna.com/magazine/lifestyle-interior-557
http://www.tss-tv.co.jp/wanpaku/kenkou/20150202.html
https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/201609/chapter4/10.html
https://goo.gl/fb556E