2019.07.12
注文住宅を作る上で、「快適な家を手に入れたい!」と願う方も多いことでしょう。
そのための工夫もさまざまですが、忘れてはいけないのが必要十分な収納を確保するということです。
とはいえ、家の中の収納スペースを増やせば、生活空間が圧迫されてしまうというジレンマ……! 家の大きさを変更できないのであれば、デッドスペースを徹底活用してみましょう!
家の中で見逃しやすい、収納に使えるスペースを4つ紹介します。家づくりの参考にしてみてください。
■階段下
家の中のデッドスペースの代表格と言われるのが、階段下です。出来上がった間取りをチェックしてみると、階段が占めるスペースは意外と大きいことがわかります。そしてその下は、工夫しない限りデッドスペースとしてふさがれてしまうのです。
もっともオススメなのが、扉をつけて収納庫として活用する方法です。階段の形状に合わせて、一部の天井が低くはなりますが、ちょっとしたものを収納するなら十分なスペースが出来上がります。
また現在では、オープンステアを採用して、階段下の空間を居室の一部として採用する方も増えてきています。部屋を広く見せる効果や、解放感を抱かせる効果を期待できると言えるでしょう。
とはいえこちらの場合においても、「上に階段がある」ことで用途が限られる側面があるのは事実です。
階段下の形にピッタリの収納棚を設置したり、テレビ台を設置したりして収納力を高めるのがオススメです。
大容量のものを選べば、何かとモノが散らかりがちなリビングの、救世主となってくれることでしょう。
■屋根裏
住空間をできるだけ確保しながらも、大容量収納が欲しい!と思ったときに、ぜひ活用したいのが屋根裏空間です。
居室と屋根の間の空間を利用して収納にする仕組みで、季節外のアイテムや大きなものを収納しやすい空間となっています。
屋根裏収納には、はしごを使って上に上がるタイプと、固定階段を設置するタイプが存在しています。
使い勝手が良いのは固定階段の方ですが、階段スペースの確保や各種ルールなど、クリアするべきハードルがあることも……。また予算面での違いも出てきます。
屋根裏を収納空間として活用する場合、何をどのように収納するのかを、事前に確認しながら建築計画を進めていきましょう。
これによって、はしごでも良いのか、それとも固定階段にするべきなのか、はっきりします。
また住宅メーカーが提案する屋根裏収納には、差があるのも事実です。
床板やクロスなどで美しく仕上げてくれるところもあれば、あえてそれらの作業を行わないことで、低コスト化をはかるメーカーも存在しています。
屋根裏収納の導入を決めたら、どのようなタイプになるのか、事前によく確認しておきましょう。
■床下
適切な収納量を確保するために活用したいデッドスペース、次の項目は床下です。床下空間を収納スペースとして活用する方法としては、床下収納庫の設置を検討するのが一般的です。
キッチンに設置するケースが一般的ですが、近年は脱衣所に設置するケースも増えてきています。
どちらも雑多なアイテムが溜まりがちな場所ですから、上手に活用できると良いですね。
洗剤などのストックの保管場所としても活躍してくれることでしょう。収納庫がスライドする仕様になっていて、収納力を高めた製品も人気を集めています。
またリビング横に小上がりの和室を設けて、その床下を大容量の収納として活用するのもオススメです。
4.5帖ほどの和室であっても、その床下をフル活用できれば、かなりの量のモノを収納することができます。
来客用の布団や、赤ちゃん用グッズなどを収納すれば、便利で快適な生活を実現してくれるのではないでしょうか。
■天井近く
デッドスペースを活用した収納法、最後の一つは天井近くです。非常にざっくりとした説明ですが、ロフトを設置して、天井近くに収納スペースを確保する方法があります。
近年の住宅は、天井までを高く設計するケースも増えてきています。
その方が、開放感が出ますし、天井が高い家には高級感があります。みんなが集まるリビングなどでは、そのメリットを充分に実感しやすいと言えるでしょう。
一方で子供部屋や書斎などは、「正直、天井の高さよりも広さの方を重視したい……」と思うことはありませんか?
天井付近にロフトをつけて、そこを収納空間として活用することで、部屋のスペースを広く使うことができます。
子ども部屋などの場合は、将来的には収納スペースとして活用するとしても、小・中学生の頃はベッドとして使う!なんて方法をとるのもオススメです。
まるで秘密基地のように、ロフトでの生活を満喫してくれるのではないでしょうか。
■まとめ
家づくりを進めていく際に、迷いがちなのが収納についてです。生活を始めてから後悔する人も多いと聞くと……「ちゃんと決めなきゃ!」
なんて、プレッシャーを感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
「多い方が安心」と考えがちな収納スペースですが、実際には、収納スペースを増やし過ぎたことで、かえって家族の生活が窮屈になってしまうというパターンもあります。
だからこそ、ぜひデッドスペースを活用した収納作りを検討してみてください。
家の中のデッドスペースは、私たちの身近なところに潜んでいます。上手に活用することができれば、かゆいところに手が届くような、素敵な収納システムを実現できるのかもしれませんね。