2019.05.27
2019.12.01
家族で出かけるといえば、この映画!
だいぶ暑くなってきましたね。皆さんいかがおすごしですか?
今月は長いゴールデンウィークがありましたが、しばらく連休はおあずけ。次の長いお休みは夏休みという方が多いかもしれませんね。お仕事、がんばりましょう。
今年のゴールデンウィークといえば、まさかの10連休でしたよね。お休みを満喫した方、いつも通りに働いていた方、様々でしょう。
僕ですか?たいしたところへは出かけませんでした。一番ダメなヤツですよ…ゴールデンウィーク中も仕事は数日あったのでドドーンと出かける訳にも行かず、“ダラけた休日が連続で訪れる”ぐらいの感覚でした。
でも大丈夫!息子はまだゴールデンウィークを知らないので、無理して旅行へ出かける理由はなし!本人は「え?今日も保育園が休み!?」と毎朝驚いていましたが…、今年は難を逃れました。
だって、家族で出かけるのって大変ですよね~。そう、いかに大変か、この映画を見て学んでおくことをおすすめします。
▲久しぶりに息子・晴太朗と男2人でとしまえんへ。乗り物の列に並んでる時に限って「トイレに行きたい…」と言い出すトラブル連発。
2人でもこれだから、家族3世代の旅行とか、大変だよな~
<一つ前の作品に戻る> 長年連れ添った夫婦が40年住んだ家を売ろうと決めた…その結末とは!?
赤ペン瀧川のママに捧ぐ映画
第20回 ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督作品
『リトル・ミス・サンシャイン』
2006年に公開された映画で、その年のアカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされました。そして、脚本賞と助演男優賞を受賞。コメディ映画にもかかわらず、様々な映画祭で賞を取りまくった作品です。
そして、この作品で高い評価を得た脚本家はそのあと「トイ・ストーリー3」や「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」などの作品も手がけ、この作品が出世作となった訳です。因みに、この作品の監督は、いつも2人で一緒に仕事をしているビジネスパートナーであり、夫婦でもあります。2人の長編映画デビュー作にしてこのクオリティ。ただものじゃありません。
どんな物語かというと。
7歳になる末っ子の娘が、美少女コンテスト“リトル・ミス・サンシャイン”の予選を通過。本戦に出場する為には800マイル離れた会場に行かないといけません。しかし、そんな飛行機代はない。それなら家族全員、車で向かおうじゃないか!と長距離旅行がスタートします。
(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
▲800マイル=約1300キロメートルですから…青森から広島まで車での旅行です。
しかも家族が乗り込むのは今にも故障して止まってしまいそうなオンボロバス。無事に到着できるのか!?
この車に乗り込むのは、すっかり関係が冷え切ってしまっている夫婦、思春期真っ盛りの長男、前日に自殺未遂をして病院に運ばれた叔父、老人ホームを追い出されてヘロイン中毒の祖父、美少女コンテストに出るにはポッチャリ体型な娘…もうどう考えても嫌な予感しかしません。
地獄の家族旅行へようこそ!
出発する前から“これはヤバい旅行になってしまいそうだ…”と誰もが思っています。どう考えても楽しい会話が続くようなメンバーじゃない。
まずお父さんが面倒臭いことになってます。変なビジネス書を出版して大儲けしようと企んでおり、それが出版されたら大金が転がり込んで来るんだ!と調子に乗っており、やたらと上から目線で家族に接します。こんなお父さんがいたら超面倒臭い….。
そして叔父さんは自称“高名な研究者”ですが、好きだった男にフラれて自殺未遂をしたゲイです。病院に置いておくわけにも行かず一家が引き取ることに。実妹である母はがんばって取り繕ってますが、家族全員どう扱っていいのか分かりません。
しかも、同居している祖父は覚せい剤と女性が大好きなエロジジイです。デリカシーもゼロ。そんな中、長男はニーチェに憧れて“沈黙の誓い”をたてまったく喋らなくなりました。どんな問題が起きようが無言です。
末っ子は無邪気な女の子ですがポッチャリ体型。コンテストが間近に迫ってますがダイエットなど全くしないどころかアイスクリームが大好きです。しかし「負けるなんて許されない!勝てる試合しか出るな!」と父親からプレッシャーかけられまくり。そんな家族を何とかまとめようと、唯一ちゃんとしたママが道中ずっとがんばる映画です。
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▲娘の夢への第一歩となる楽しい旅のはずが…ママはまったく心が休まらない!
彼らは、勝ち組?それとも、負け組?
この映画の中で何度も語られるのは「勝ち組か?負け組か?」ということです。
家族全員しっかり“負け組”らしいことを観客は知っているんですが、本人たちは「自分だけは勝ち組だ」と信じています。
負け組になるもんか!絶対に勝ってみせるんだ!という気合はあれど、旅の途中で次々と負かされていきます。負け続ける旅行。聞いただけで…悲しい気持ちになっちゃいます。
そもそも旅行中にトラブルが起こるだけで僕は悲しい気持ちになります。予定の電車に乗り遅れる、何か忘れ物をする、行きたいお店が閉店している…想像しただけで恐ろしいです。旅先でする喧嘩ほど虚しいものはありません…。
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▲あぁ、そんなことを言っているそばから映画の中のみんなも喧嘩連発。
店の中でも車の中でも喧嘩しまくり。そんな風に互いを傷つけながら、全員が満身創痍で美少女コンテストの会場入りを果たします。
末っ子以外は全員傷だらけ…精神的にズタボロになった家族にとって美少女コンテストは唯一の希望です。でも会場に到着した途端、そこには圧倒的な美少女がズラリと並んでます。末っ子だけは負け組にしちゃいけない!家族全員が出場を辞退させようとする中、母だけは娘の背中を押します。何でこんなに泣いてるんだ、俺は!
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▲憧れのミスコンに出られると大喜びの娘。小さい頃の夢って、眩しいね。
一致団結の秘訣は、末娘への愛情だった
出発した時には喧嘩ばかりしていた家族も、会場に到着する頃にはすっかり一致団結。それもすべて、末娘が無事にコンテストに出場して喜んで欲しいから。その一心で、ハチャメチャだった家族それぞれがお互いを、自分自身を見つめ直して絆を深めていきます。
コンテスト会場に到着してからも、受付時間に遅れていたというトラブル発生…。それでも、家族が揃って末娘を応援するラストシーン、泣いちゃうのは僕だけではないはず。
連休明けのバタバタも落ち着いた頃でしょうか。さあ、この映画を観て、夫婦でビールを飲みながら、そろそろ夏休みの旅の計画を立てるのもいいかもしれませんね!
▲最近、焼肉とかラーメンとか、男らしい食べ物が好きになってきた息子・晴太朗。
屋外でのご飯がおいしい季節になってきたね。
[DVD Info]
『リトル・ミス・サンシャイン』
監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス/キャスト:グレッグ・キニア、スティーヴ・カレル、トニ・コレット/価格:Blu-ray(本体) 1905円+税/発売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン (C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.