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祝!米アカデミー賞ノミネート!細田守監督『未来のミライ』プロデューサーが語る魅力

ライフスタイル

2019.01.23

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齋藤優一郎プロデューサーもイヤイヤ期の女の子の子育て中!

 

甘えん坊のくんちゃん(4歳)は、生まれたばかりの妹・ミライちゃんに両親の愛情を奪われ、さびしさいっぱい。そんなくんちゃんが家の庭で出会ったのは自分のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ未来からやってきた妹・ミライちゃん。ミライちゃんに導かれ、くんちゃんは時を超えた家族の物語へと旅立ちます。

 

第71回カンヌ国際映画祭・監督週間での上映や第42回アヌシー国際アニメーション映画祭2018長編部門コンペティションへの選出、さらには第76回ゴールデン・グローブ賞アニメーション映画賞にアジアから初ノミネート。日本でも第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞に選出され、国内外で注目の細田守監督『未来のミライ』がいよいよDVD&Blu-rayで登場です!15年に渡り、細田作品を支え続ける齋藤優一郎プロデューサーに、作品そして細田監督の魅力についてたっぷりと語ってもらいました。

 

(C)2018 スタジオ地図

 

—— 細田監督から作品の構想を聞いたときの率直な感想を教えてください

 

齋藤P  「またすごいことを考えたな」と思いました。細田さんとは15年ずっと一緒に作品作りをしてきましたが、結構、仕事の話だけではなく、僕らの家庭や子どもの話をするんです。僕にも、イヤイヤ期真っ只中の下の子、2歳半の女の子がいるのですが、毎日、抱っこばかりしています(苦笑)。いまは大変でももう少ししたら、抱っこをしてと言ってくれなくなる、だったら今は出来るだけ沢山抱っこをしてあげようとか、そんな話もしています(笑)。

 

でも僕は、そんな家族や子どもとの日常を通して、今、細田さんが「なにを感じ」「社会をどう見ているのか」など、常に見つめている。『未来のミライ』は、何処にでもある日常の中に潜む、喜びや驚き、奇跡の先に、ものすごく大きなテーマがあってそこにたどり着くんじゃないか、そういった印象は企画の当初から感じていました。また一方で、作家として大きくフェーズが変わる作品になるんじゃないかとも思っていました。

 

『未来のミライ』場面写真㈬

(C)2018 スタジオ地図

 

—— アニメ作りはすべてが大変だと思いますが、細田監督作品だからこその「大変さ」というのはありますか?

 

齋藤P 大変という表現だと苦労話になってしまいがちですが、細田監督作品でいえば「誰もやったことがないものを映画で表現する」といった苦労という楽しさがあります。映画を作るということは恍惚と不安を常に抱えながらも、頂に向かって、愚直ににじり寄って行くことなんじゃないかと思っています。だったら、同じことをやるのではなく、常に新しいことにチャレンジをしたほうがいい。映画の可能性を信じて、常に前に向かって、新しいチャレンジをしてくというのが細田作品の醍醐味だと思っています。

 

 

『未来のミライ」場面写真㈰

(C)2018 スタジオ地図

 

—— 『未来のミライ』でいうチャレンジングな部分を教えてください。

 

齋藤P 4歳の男の子を映画の主人公としたことです。世界の映画史を見ても、おそらく、それは初の試みだったのではないかと思います。カリカチュアライズされた子どもではなく、リアルな子どもを表現し、その子供の視点を通して、過去から未来へと繋がっていく、命の循環、人生の営みと言った巨大なテーマを描き出したというのは、非常にチャレンジングなことだったと思います。

 

—— 齋藤プロデューサーから見て細田監督とはどんな方ですか?

 

齋藤P 一言でいうと作家なんですが、僕は非常に人間らしい人だと感じているんです。これまでの作品も全てそうですが、細田さんの映画って、全て自分の人生の中で起こったこと、もしくは身近な出来事から端を発してきた。それは、多くの人たちがそれぞれの人生で触れる喜びや問題意識であったりとか、地球の裏側に住んでいるおばあちゃん等とも共有できるじゃないか、そういうことを映画にしてきたんです。自分の家族の中で起こっている喜びは、世界中の家族の中でも起こっている、それを映画を通して、たくさんの人たちと共有したい、そう思っている人だと思います。

 

 

『未来のミライ』場面写真㈪

(C)2018 スタジオ地図

 

—— 家族が出てくる話なので、それぞれの立場で楽しめる作品だと思います。

 

齋藤P 子育て真っ最中の人はもちろん、子育てが終わった人が「あんなことあったよね」と懐かしく見ることもできます。でも、『未来のミライ』は決して親だけのものじゃない。僕はむしろもっと若い人たちの物語でもあると思っています。その理由はふたつあって、1つ、これはアイデンティティの物語であると言うこと。くんちゃんは誰の心の中にも居る、誰しも自分は何者なのかを探し続け、他者をどうやって受け入れていくのかなど、くんちゃんを通じて、自分というものを考えてみるというのは面白いと思うんです。

 

もうひとつは、いまの世の中、決して、全員が親になるわけじゃない中で、僕は肉親だけではなく、小さな子どもの成長に関わるということは、人生において大きな意味があるんじゃないかと思っているんです。みんなでよってたかって、子供の成長にコミットをして、励まし、関わっていくというのはとても面白いんじゃないかなと思っています。

 

—— 『バケモノの子』では九太の成長に熊徹をはじめ、たくさんのキャラクターが関わっていますよね。

 

齋藤P そうですね、あの作品では、血の繋がらない親子の相互成長を描いていると同時に、みんなで子どもの成長に関わって、大人が、社会が、子供たちの成長と未来を励まし、祝福していくべきだという思いがありました。子供たちに対して、社会全体が関わり、一緒に考えていくことは大事なことだと思っています。

 

 

入稿データ

(C)2018 スタジオ地図

 

—— CHANTO読者へ、本作の見どころをお願いします!

 

齋藤P この映画は何も起こらない映画です。大恋愛も、大災害も、ヒーローも登場しません。ただただ、小さな男の子の成長と、それを見守る家族の日常を淡々と描いただけの作品です。でも、その誰にでもある日常にこそ、大切なこと、喜びや驚き、奇跡など、人生の煌めきがあるのかもしれない。

 

是非、この映画を観て頂くときに、お子さんのことや、ご家族のこと、そして皆さんの大切な誰かを思い浮かべながら観て頂き、何かを発見してくださると、とても嬉しく思います。また忙しくてなかなか映画館に行けない子育て世代には、是非、自宅でじっくり観ていただけたら光栄です。

 

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(C)2018 スタジオ地図

 

齋藤優一郎 / プロデューサー 

1976年11月5日生まれ。茨城県守谷市出身。アニメーション映画制作会社「スタジオ地図」プロデューサー/代表取締役。米国留学後、99年マッドハウス入社。プロデューサー丸山正雄に師事し、多くのアニメーション企画や海外との共同製作、また実写とのコラボレート作品などに参加。細田守監督作品では『時をかける少女』(06)、『サマーウォーズ』(09)のプロデューサーを務めた。11年同社を退社後、細田守と共に、「スタジオ地図」を設立。以後、細田守監督作品のプロデュースに専念し、『おおかみこどもの雨と雪』(12)、『バケモノの子』(15)、『未来のミライ』(18)を企画・制作した。

 

[作品情報]

『未来のミライ』

◉2019年1月23日(水)Blu-ray&DVD発売、同時レンタル開始!

■スペシャル・エディション(Blu-ray/本編ディスク+特典映像ディスク) 7,800円+税(2枚組)

■スタンダード・エディション(Blu-ray /本編ディスク) 4,800円+税

■スタンダード・エディション(DVD /本編ディスク) 3,800円+税

◉発売・販売元:株式会社バップ

◉(C)2018 スタジオ地図

取材・文/タナカシノブ

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