2018.09.25
©2015 Drax (Canada) Productions Inc./ Drax Films UK Limited.
今回ご紹介する映画の主人公は9歳の男の子。9年で9回死にかけるというちょっと変わった人生を歩んでいます。9度目の悪夢は男の子の誕生日に起きてしまうのです。死にかけても助かっている少年は強運の持ち主なのか…、それとも奇妙な出来事が起きる彼の運命には隠された秘密があるのでしょうか。
映画『ルイの9番目の人生』
ルイの人生は危険な出来事の連続
生まれてから毎年のように奇妙な事故に巻き込まれ、命を落としそうになる主人公・ルイ。賢くて愛らしいごく普通の少年です。ルイがまだ赤ちゃんだった頃、ベビーベッドにシャンデリアが落下し、全身骨折してしまいます。その後も、感電、食中毒、ハチや毒グモに刺されるなど次々と不運に見舞われるのですが一命を取りとめます。9歳の誕生日に家族でピクニックに出かけた先で、崖から転落してしまうのです。
しかし、今回もルイは命を落とすことはなく、意識不明の昏睡状態ながらも生き延びます。なぜ、ルイの命は助かったのでしょうか?ルイの周りで起きる不思議な出来事は、一体何を意味しているのでしょうか。
サスペンス?ファンタジー?
さまざまなテイストが入り混じる作品であることも、本作の見どころと言えます。子どもが事故にあったりケガをしたりするのは、親にとってはハラハラものですよね。しかし、本作ではコメディタッチに描かれています。ルイが9回死にかけているという設定を知っているので、「きっと助かる!」という気分で見てしまうのですが、シャンデリアが落ちて来たり、感電したりするシーンという本来なら心臓が止まるほど「ドキっ」とする場面でも、クスリと笑ってしまいます。
ルイが9歳の誕生日で死にかけたのは一体誰のせいなのか。この謎を解くために物語が進んでいくあたりはサスペンス要素たっぷりに描かれていますし、昏睡状態のルイの頭の中はファンタジーテイストで物語が繰り広げられています。シリアスでリアルという本質を抑えつつ、いい塩梅でコメディ、サスペンス、ファンタジーが入り混じっている点がとても面白い作品です。
男性は美しい女性に弱い!
イケメンの医者パスカルの登場で、ルイの母・ナタリーとの甘いシーンが頻繁に登場するようになります。ルイの母の美しさと妖しさには「虜になるのも無理はない」と納得してしまいます。しかし、ここで美しいナタリーを冷静に分析する女性2人が登場します。ルイの父、ピーターの母と、ピーターの事件を担当している女性警部です。この2人の女性の発言には「うーん、納得!」となるものが多いので、ぜひ注目してみてください。
美しい男性といえば、主人公を演じたエイダン・ロングワースにも注目です。とても賢くて、純粋だけど、邪悪な部分を秘めています。イケメン要素をたっぷり持ちながらも、一筋縄ではいかなそうな雰囲気を漂わせている、将来が楽しみな俳優さんです。
ルイのピュアな見た目、ナタリーのように弱っている美しい女性。心配になり手を差し伸べるたくなる気持ちはわかるけれど、表面的な部分だけでなく、本質を見抜く洞察力を身に付けたい! と思わずにはいられない作品です。
[作品情報]
『ルイの9番目の人生』
◉発売中
◉税抜価格:¥3,800
◉発売元:松竹
◉販売元:松竹
◉©2015 Drax (Canada) Productions Inc./ Drax Films UK Limited.