注目のキーワード

注目のキーワード
コピーしました
お使いの端末は
この機能に対応していません

眼帯姿の吉沢亮はいかが!? 岡崎京子の伝説の漫画がついに実写化『リバーズ・エッジ』

ライフスタイル

2018.08.27

KXXL-9 BD通常盤 立体ジャケ写

©2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社

 

少女漫画の映画化といえば、キラキラしたイケメンや王子様キャラが登場し、年齢を忘れてキュン!としてしまう作品をイメージしますよね。今回ご紹介する『リバーズ・エッジ』はキラキラとは無縁。言葉にするのは難しい、複雑で歪んだ感情が胸の中で渦巻いている高校生が主人公の作品です。

 

眼帯姿の吉沢亮が堪能できる!?

『リバーズ・エッジ』とは


岡崎京子による伝説の少女漫画がついに実写化!

 

青春時代にハマった、という方も多いのではないでしょうか。それまでの少女漫画とは一線を隠した作品として、当時もそして発表から20年という月日が流れた今でも、熱狂的なファンを持つ漫画が原作です。

 

二階堂ふみ演じる主人公の若草ハルナは、ごく普通の高校生。この作品に登場するキャラクターの中では一番普通に近いと感じる存在です。ハルナの彼氏がボッコボコにいじめる相手が吉沢亮演じる山田一郎です。名前はいたってノーマルですが、山田の病みっぷりはかなりものです。

 

いじめから助けてくれたのをきっかけに、山田は自分の秘密の場所へとハルナを連れて行きます。ハルナが目にしたのは腐りかけの死体でした。驚くハルナに山田はこう言います。「これを見ると勇気が湧いてくる」と。

 

ハルナの他にもう一人、この秘密の場所の存在を知っているのがSUMIRE演じる吉川こずえ。売れっ子モデルとして活躍しているのですが、食べては吐くを繰り返す摂食障害を抱えています。

 

ハルナは彼氏のことをそれほど好きではなくなんとなく付き合っているという関係。そんな彼氏にはハルナ以外にしか見せない秘密があります。それは、激しいセックスが好きで、ハルナの友達とも体の関係があることです。そしてもう一人。森川葵演じる田島カンナは、ストーカーレベルで山田を愛しています。

 

ここまででわかるように、登場人物すべてが闇を抱えているという、キラキラ感ゼロな少女漫画が原作の物語です。

大人は立ち入り禁止!な世界

 

原作を読んでいる方ならご存知かもしれませんが、漫画にもそして映画にも大人がほとんど登場しない作品です。青春時代には、親や教師に見せない自分があるもの。本編に登場する大人たちは背景の一つ程度の存在です。

 

自分が大人となった今、この作品を見ると「誰か気づいてあげて!」と大人に向かって叫びたくなるシーンがいくつもあります。しかし、彼らの秘密に気づく大人が存在しないことが、リアルな現実を突きつけている気がします。

 

キラキラ封印の吉田亮に注目!

 

サブ1

©2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社

 

端正な顔立ち、吸い込まれるような眼力が魅力の吉沢亮が、今作ではキラキラを封印。イケメン要素はしっかり残しつつ、ダークな雰囲気で新たな“美しさ”で惹きつけます。

 

死体を見て勇気がもらえるという発言は、精神状態を心配してしまうけれど、これは一種の心の安定を図る方法なのです。山田だけでなく、すべての登場人物が不安定な精神状態を安定に保つために“何か”にすがって生きています。いじめられっ子で、叶わぬ恋をしている山田の精神安定剤が「死体を見ること」なのです。精神安定剤を失ったり、不安定なエネルギーが過剰にあふれ出したとき、崩壊への道を辿ってしまうというわけです。

傷だらけの顔に絆創膏、眼帯と、少女漫画的モテ要素もしっかり抑えてはいるものの、このモテ要素も普通の少女漫画とは一線を隠しています。ケンカに勝った名誉の負傷とは程遠いのです。山田の眼帯は“欠落している何か”の象徴ともいえるでしょう。

 

この眼帯姿を含めた吉沢亮の“瞳の演技”は絶品です。すべてを諦めたかのようなうつろな瞳、大好きな猫を撫でる時の優しい瞳(ここは、唯一と言っていいキラキラなシーンかもしれません!)、想いを寄せる男の子を愛おしく見る瞳(切ないです)。眼帯が外れて両目になったときの威力ある瞳の演技に吸い込まれます。

 

キラキラと現実逃避できる青春映画もいいけれど、時には複雑な感情が入り混じるこんな作品もいいかもしれません。原作にはないインタビューシーンもちょっと不思議な仕上がりなので、ぜひチェックしてみてください。

 

[作品情報]

『リバーズ・エッジ』

◉発売日:2018年8月8日

◉価格:¥4800+税(Blu-ray)

◉発売・販売元:ソニー・ミュージックマーケティング

◉©2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社

文/タナカシノブ

あなたにオススメの記事

ライフスタイルテーマ : 【映画】その他の記事

映画
もっと見る