注目のキーワード

注目のキーワード
コピーしました
お使いの端末は
この機能に対応していません

巨匠ゴダールの結婚生活を覗き見!『グッバイ・ゴダール!』

ライフスタイル

2018.07.18

m0000000959_pos

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

 

優れた芸術の裏には、創造欲を掻き立てる”ミューズ(女神)”の存在があるといいます。デザイナー、ブランド、アーティスト、映画などの創り手にとって欠かせない存在です。

 

今回ご紹介する『グッバイ・ゴダール!』は、あのヌーヴェルヴァーグの旗手、ジャン=リュック・ゴダールのミューズであり二番目の妻でもあるアンヌ・ヴィアゼムスキーの自伝小説の映画化作品です。映画史を語る上で欠かせない存在であり、80代になった今でもメガホンを取り続ける巨匠ゴダールがどのような結婚生活を送っていたのか、ちょっと覗き見しちゃいましょう。

 

ゴダールに別れを告げる物語

 

m0000000959

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

タイトルからもわかるように、映画界の巨匠ゴダールに別れを告げる物語です。パリに暮らす大学生のアンヌに、20歳を前に人生を変える出会いが訪れます。映画界に変革をもたらした映画監督ジャン=リュック・ゴダールと恋に落ちるのです。アンヌは、毛沢東主義を描いた新作『中国女』で主演女優に抜擢されます。そしてその主演映画公開直前に結婚!世界中が注目する映画監督のミューズとして新鮮で刺激的な日々を過ごします。

 

『グッバイ・ゴダール!』は、ゴダールについての映画ではありません。ゴダールと聞くと、映画好きのための映画のようにイメージしてしまいがちですが、この映画は、アンヌの視点から描かれたラブストーリー。世界が注目したセレブカップルの日常を、ハートフル&コミカルに描いた作品です。

ゴダールとの結婚生活

 

m0000000959_sub1

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

アンヌ自身もノーベル文学賞受賞者であるモーリアックの孫という背景がありましたが、今、世界中から注目される映画監督との結婚生活は何かが違う。すべてが新鮮で刺激的!どこを切り取ってもキラキラな生活…ばかりではありませんでした。

 

「思ってたのと違う!」「こんなはずじゃない」というのは、巨匠であろうが誰であろうが、結婚生活にはつきもののようです。しかし、自分をステキな世界へ連れ出してくれたのはゴダール。アンヌは、ゴダールを理解しようと、もっと愛そうと向き合っていきます。

 

一方のゴダールは、政治へと傾倒していき、ついには「ゴダール」の名前を捨てて「ジガ・ヴェルトフ集団」として活動するように。このあたりから、ふたりの関係は崩れ始めます。

ゴダールが出ればやっぱりおしゃれ!

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

ファッション、インテリアがとにかくおしゃれ!ポップでカラフルでコケティッシュ。見ているだけでハッピー気分になります。アンヌ演じるステイシー・マーティンはフレンチ・アイコンという言葉がぴったり。圧倒的存在感で、この作品に彩りを与えています。ただフランスパンをかじっているだけなのに、おしゃれ感が漂ってきます。

 

さらに、ゴダール演じるルイ・ガレルは、本物そっくり!と話題になりました。実は、ルイ・ガレルの父親はかつて“ゴダールの再来”と称された映画監督フィリップ・ガレル。さらに、フィリップ・ガレル監督作『秘密の子供』にはアンヌ・ヴィアゼムスキーが主演しているという縁もあるということを頭に入れて作品を観ると、不思議なつながりを感じるかもしれません。

 

ルイ・ガレルが生まれたとき、ちょうど父親とアンナが撮影中だったこともあり、一緒に病院へ駆けつけた!なんてエピソードも!ルイがゴダールを演じるのは運命だったのかもしれません。

 

映画監督、恋人、夫。どのゴダールがお好きですか?

 

m0000000959_sub3

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

『グッバイ・ゴダール!』では、さまざまな顔のゴダールを見ることができます。映画監督としてのゴダール、プライベートのゴダール、コミカルなゴダールに嫉妬するゴダールなど。

 

映画界の革命児としての顔は、私たちがよく知るところですが、ゴダールも同じ人間。才能溢れる人でも、私たちと同じような理由で嫉妬したり、悩んだりするのです。夫婦が抱える問題なんてどこも似たり寄ったり。ゴダールの人間的部分を垣間見てホッとするシーンがいくつも登場します。

 

m0000000959_sub4

© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

もちろん、「映画監督ならでは」と感じる部分もあります。全編全裸シーンという映画のオファーがアンヌに来たときのこと。アンヌの代わりに断りの電話を入れたゴダールですが、相手の監督が妥協案を提示すると「この作品はヌードじゃなければ意味がない!」と熱く説教し始めるのです。夫としてよりも監督としての熱量が超えてしまった瞬間です。こんなとき、ミューズとして監督を評価すべきか、妻として夫に抗議すべきか…迷うところではありますよね。

 

ゴダール映画に詳しくないなら、まずは、この作品からゴダールに触れてみるのもいいかもしれません。本来のゴダール映画とは一味違う、ちょっと甘酸っぱいおしゃれなラブストーリー。色褪せない60年代フランスのポップカルチャーとともに、堪能してみては?

 

[作品情報]

『グッバイ・ゴダール!』

◉出演:ルイ・ガレル、ステイシー・マーティン、ベレニス・ベジョ

◉監督:ミシェル・アザナヴィシウス

◉原作:『それからの彼女』(DU BOOKS刊・原題『Un an apres』)

◉配給:ギャガ

◉後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

◉協力:ユニフランス

◉原題:Le Redoutable/2017/フランス/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/108分/字幕翻訳:寺尾次郎

◉© LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.

◉R-15

◉公式サイト:gaga.ne.jp/goodby-g

文/タナカシノブ

あなたにオススメの記事

ライフスタイルテーマ : 【映画】その他の記事

映画
もっと見る