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約7割が「地方暮らしは子育てしやすい」のに、女性が”生きづらさ”を感じるワケ

ライフスタイル

2021.05.21

4月オピニオンスライダー

近年、「女性の生きやすさ」という言葉をよく耳にし、ニュースなどでも多く取り上げられています。結婚・妊娠・子育てなどライフスタイルの変化、またこれらから受ける影響が多い女性にとっては生きづらさを感じるシーンが多くなるのかもしれません。働く女性が増えている昨今、女性の生きやすさは仕事にフォーカスされた話題が多くあがりがちですが、生きやすさとは仕事だけなのでしょうか?

 

ひと口に「女性の生きやすさ」といっても、仕事だけではない様々な視点から考えたいところ。今回は生活や環境にフォーカスし、「地方での女性の生きやすさ」について、読者にアンケートを行いました。その結果からリアルな声をご紹介していきます。

地方ならではの「自然」がプラスのイメージを醸成

まず「地方に住む」と聞き、みなさんはどのようなことが頭に浮かびますか? 最初のアンケートでは、都心から地方までの様々な方に「地方暮らし」に対してのイメージをお聞きしました。

約7割が「豊かな自然の中での子育てがしやすい」と回答

地方と女性グラフ1

それぞれの回答を見ていくと、約半数以上の方が地方暮らしのイメージは「自然が豊か」と回答しています。そんな豊かな自然の中だからこそ、「のびのびと子育てができる」「物価が安い」など、ポジティブな回答が続きました。

実際に回答者の中には、現在地方住まいと答えてくれた方もいます。その方のリアルなコメントからは、自然と子育てが合わさった充実した生活状況が伺えました。

屋外で遊び放題!荒れ地で遊んでいても怒られない。高齢者も温かいタイプが多いので、子どもたちは「やかましいのが普通」と言ってくれる。土地が安いので、広い庭が手に入る。(地元:徳島県)
田んぼが多く、田植え体験しています。大型商業施設もあるし、車があればどこへでも行けます。市では海も山もあるので夏は子どもを連れて行けます。(地元:石川県)

実際に自然の中でのびのび子どもを育てているというコメントが多く寄せられました。都会にいてはなかなか見ることが難しい、海や山、また子どもが常日頃から走り回れる庭や田んぼなどのスペースが各家庭に備わっているのは、子育て中のママにとっては魅力的ですよね。

自然豊かな土地で遊ぶ親子
さらに地元が地方と回答した方に向けて、「あなたの地元は子育てがしやすいか」と聞いてみたところ、約7割の方が「はい」と回答しています。これらの意見から、とくに子育て中の方にとっては、地方は暮らしやすい場所と言えるのかもしれません。

物価の安さ、混雑なしも魅力的!

また地方の良さは、子育てに限ったことではありません。

四方が雄大な山々に囲まれているため自然豊かで空気もきれい。都会では当たり前の店舗の駐車場の駐車券ほとんど無いので出入りがスムーズ。 どの駐車場も満車になることもほぼない。(地元:長野県)
野菜や果物が豊富で安い。(地元:長野県)

生活に必要な食べ物などの物価の安さ。また都会では日常的に起きる混雑も、地方では起こりづらいことから交通環境などをメリットだとあげる方もいるようです。毎月の生活費のコストカットや日常的に起こる混雑のストレスから解放されるのも、地方暮らしのメリットと言えるのではないでしょうか。

地方だと人間関係が煩わしい?女性の仕事がない?デメリットは

地方へのイメージはポジティブなものばかりではありません。子育てや生活をする上での環境には比較的ポジティブな声が上がる一方で、女性の仕事の選択肢や地方特有の人間関係などを不安視する声もあげられています。

距離感の近さやご近所さんの監視の目がネックに…

近所の目や声を気にする女性

いつでもどこでも必要な情報や欲しいものが手に入る都心とは異なり、地方ではご近所同士の情報交換や助け合いが必要になることも多くあります。そのため。距離感の近いご近所付き合いの中で生まれる人間関係に不安を抱えてしまう、また人が少ないばかりに1人1人の行動が目立つこともあるようです。

近所付き合いが盛ん過ぎて個人的な情報などもすぐバレる。(地元:香川県)
地域の目が近くて、すぐに身バレする。(地元:島根県)
良くも悪くも閉鎖的。スモールワールド。へたに悪いことできない感じです。(地元:山形県)

仕事が選べない、正社員が少ない!?

大手企業が首都圏を中心にあることから、必然的に仕事については就業先の選択肢が狭まります。地方での仕事の少なさや職種の幅など、安定した仕事を求める女性からはこんな声も…!

安定した仕事が少ない。公務員か介護士にならないと暮らせないイメージ。(地元:徳島県)
働き先が少ない。(地元:石川県)

実際に職業の選択肢についての問いでは、約半数近い方が職業の選択肢は狭いと回答し、働く選択肢の少なさに悩まれている様子が伺えました。

地方と女性グラフ2

安定した収入や働き方を確保するには、介護士や公務員、医師や看護師、弁護士などの資格を有する職業になってくるそうです。子育てのしやすさや自然の豊かさなど、環境面のポジティブさの影に「地方に住む女性の仕事・働き方」については大きな課題があると言えます。

仕事やジェンダーギャップが地方の生きやすさのネックになっている

仕事での女性の課題は、職種だけではありません。世間では働く女性が増えている一方で、地方においてはそもそも「女性が働くこと」について、偏見を持っている人も残っているという意見を持つ人が多く見られました。

女性が正社員で働いているイメージがない。(地元:宮城県)
女性のが職業が多様でない。男性優位の風潮があり、建設業的な会社が多いかな。(地元:栃木県)

地方在住者の中には、男性が主体で働き、女性はあくまでサポートにすぎないという風潮があると感じる人も多いようです。 また仕事だけでなく、子育てや家事などにおいて「女性はこうあるべき」が残っていると感じる声もあがっています。

 

実際に読者アンケートでも、次のようなコメントが寄せられていました。

義父母などが、子どもが料理をしていると娘には何も言わないが息子にはそんなコトしなくてもいいと言ったり、逆に過度に褒めたりする。また旦那がごはんのおかわりで炊飯器からよそうと私が祖母から叱られた。(地元:徳島)
男の子を産めと言われる。仕事を辞めさせられる(地元:佐賀)
育児、家事は女。子どもの体調不良の際は女が休むものと受け入れはされる。親の介護も嫁の発想。独身だと結婚は?とか結婚すれば子どもは?とか色々嫌な面もある。(地元:石川県)

職業の選択肢やジェンダーギャップ解消が「女性の生きやすさ」に繋がる

自然豊かな環境の中で子育てがのびのびとできる、そんな子育て中の方にとって理想的な環境である地方暮らし。今回のアンケート調査においても地方にプラスのイメージを持っている方が多いことが分かりました。それにもかかわらず、女性として生活を考えた際には、仕事においての選択肢や周囲の偏見などのジェンダーギャップを感じる方がいるのが現実です。

 

新型コロナウイルスなどの影響で移住やデュアルライフなど、新たな価値観が生まれつつある今、女性の職業の選択肢やジェンダーギャップなどが解消されれば、地方の生きづらさは変わる可能性があると言えるでしょう。

4月オピニオンバナー

文/ひなたきこ イラスト/えなみかなお

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