清掃員が喜ぶ美人ゴミ、殺気を放つ邪悪ゴミ

——外出自粛期間中も、休まずゴミを回収してもらい我々はとても助かりました。清掃員が回収しやすいゴミの出し方など、気をつけることはありますか。

 

滝沢さん:

  • 水分が含まれていない 
  • ゴミ袋自体が汚れてない
  • 危険物が入っていない 
  • 資源物が入っていない 

 

の4つの条件を満たしているゴミを僕は「美人ゴミ」と呼んでいます。

要は、自治体のルールに従って、普通に出してもらうのが一番ありがたいです。

 

ゴミって臭いですよね。原因は水分のにおいです。みそ汁の残りや、水をかけたタバコの吸い殻などの水分が合わさって「ゴミ汁」になります。これが厄介で、服についたらにおいが取れないし1日中、鼻について離れない。

 

それに、焼却時にも水分は大敵。水分が多くてゴミが燃えにくいと、エネルギーを加えるために余計な税金がかかってしまいます。

 

——水分を減らすにはどうすればいいでしょうか?

 

滝沢さん:

一度ギュッと絞って捨てるだけでいいんです。簡単なことだけど、意外とやってくれていない。みんながやってくれたら無駄な税金を使わなくてすみますよね。新聞紙でくるんだり、チラシで箱を作ったりなど、とにかく水分を減らすことは大事です。

 

——では、これは困る!というゴミはありますか?

 

滝沢さん:

そうですね〜、小さいレジ袋がいくつもあると、何度もかがんで腰に負担がかかるので、まとめてもらえると嬉しいですね。

 

あと、危ないのは、モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池。収集車の回転板に挟まって圧迫されると火が出るので、清掃車火災の原因になることが多いです。気がつけば取り出すけれど、周りがプラスチックだと可燃ゴミと間違われやすいんですね。

 

でもそういう危ないゴミってね、ベテランになると感知できるようになるんですよ。以前、邪悪な気配を感じてゴミ袋を開けてみたら、スプレー缶がタオルにグルグル巻きに隠されていたんです。隠そうとする時点でなんというか、悪意があるなって。

 

スプレー缶は不燃ゴミとは別の袋に入れて「スプレー缶」と書いて出してくれるとありがたいです。電池類は、自治体のルールに従って、販売店の回収ボックスなどに出してくださいね。