2019.12.28
仕事のメールや商談などで、ことば選びに困るという経験をしたことはないでしょうか。あるいは、SNSなどで情報を発信したいけれど、いまいち効果的に発信できず、ストレスを感じている方もいるでしょう。
個人が発信する機会が増えている現代においては、言葉を選ぶ能力が求められています。
そういう方におすすめしたいのが、『感情ことば選び辞典』です。昨年はSNSなどでも話題となりました。
今回のコラムでは、ことば選びが現代で重要視される背景にも触れながら、『感情ことば選び辞典』のおすすめポイントをご紹介します。
的確に伝えることが重要視される時代
近年では、TwitterなどのSNSやブログツールなどが発達していることから、一般人でも多くの人に向けて自分のことばを伝えることが可能となりました。一個人が気軽に意見を発信できるのは多種多様なチャンスにつながる反面、誤ったことばを使ってしまうと、相手に違うニュアンスで伝わってしまったり、誤解を招いたりといったトラブルの原因にもなる可能性があります。
とりわけTwitterなどの文字数制限のあるSNSでは、言いたいことを端的に、そして効果的に表現する必要があります。そのため、SNSに不便さを感じる方も多いようです。最近では「SNS離れ」という現象も話題になっていますが、ことば選びにストレスを感じてしまい、発言することがおっくうという方も少なくありません。
また、SNS同様、インターネットの発達により、誰でも小説作品や書評などを発表できる機会も増えてきています。ただし、より伝わりやすく、より洗練された文章を書くスキルは独学で習得しているという人がほとんど。当然、採点する人がいないため、内容が薄っぺらくなったり、表現が乏しくなったりといった問題を抱えている方も多いようです。
書き手である自分にとっても、受け手である読者にとってもしっくりとくる日本語表現を身につけることができれば、こういった現代人が抱える問題の解決につながるかもしれません。
『感情ことば選び辞典』のここがすごい!
『感情ことば選び辞典』は、先ほどご紹介したような現代が抱えることばの問題に大いに役立つアイテムです。どのような点がおすすめなのか、その特徴を解説します。
①ひとつの感情につき複数の表現が知ることができる
例えば、ビジネスなどでよく用いる「申し訳ない」を感情ことば選び辞典で引いてみると、「罪悪感」、「背徳」、「万謝」など、様々な熟語が五十音順で掲載されています。相手が目上の人かどうか、使用する場所はどうかなど、TPOに合わせて最適なことばがわかるようになっています。
これは感情ことば選び辞典が「感情」に特化しているという特性があるからで、通常の辞書では実現できなかった仕組みと言えるでしょう。
②語義と例文ですぐに実用できる
感情ことば選び辞典では、それぞれの単語に語義と例文が記載されています。語義は知っていても、実際に使うシーンを想像できないということはあるでしょう。
その点感情ことば選び辞典では、語義、例文の両方を一度に習得できるため、すぐに実践で使えるというのは大きなメリットです。
③軽くて小さいコンパクトサイズ
辞典というとずっしりと重たくてかさばる印象がありますが、学研プラスのことば選び辞典シリーズはスマホサイズで、上着のポケットに入るほど軽くて薄くてコンパクト。
電車での移動時間や学校や会社の昼休みなどに、気軽にことばを覚えられるのがいいですね。
④もちろん逆引き検索つき
「このことばの言い換えが知りたい」というときに使いたいのが逆引き索引。単語をど忘れしてもどかしい思いをしたり、もっとしっくりくる他の表現が知りたいというときには便利です。
まだまだある!学研プラス社のことば選び辞典シリーズ
実は学研プラス社から出版されていることば選び辞典シリーズには、「漢字の使い分け辞典」や「美しい日本語選び辞典」など、10種類以上の辞典があります。
「ことば選び実用辞典」はビジネスに特化したことば選び、「英語ことば選び辞典」は英語で微妙なニュアンスを表現したいときのことば選びなど、使用者の状況や困りごとに寄り添うような、まさにかゆいところに手が届くラインナップです。
なかにはエヴァンゲリオンとコラボした辞典まであり、ファンの間で話題となっているようです。
自分の好みや必要に応じて、お気に入りの一冊を見つけてみてはいかがでしょうか?
辞典を使えば語彙力を増やせる!
現代人はことばで表現する機会が増えています。そのため、ことばの正確さや個性が重要視されます。
単純な語彙力だけでなく、TPOに合わせたことばの表現方法を学べば、表現の幅が広がるだけでなく、人間同士のコミュニケーションにおいてもストレスを感じにくくなります。
特にことば選びに困っていないという方でも、暇つぶしに読んでみるのもおもしろいのではないでしょうか。
文/小野寺香織