2019.11.02
©2019「宮本から君へ」製作委員会
公開中の映画『宮本から君へ』は“とにかく熱量がすごい!”と話題の作品です。主人公・宮本を演じる池松壮亮と、ヒロイン・靖子の恋愛映画なのですが、文字通り全身全霊で感情をぶつけ合う二人の姿は、最近ではあまりお目にかかれないほど、熱く激しいのです。
負けっぱなしの主人公が“負けられないケンカ”に挑む
映画『宮本から君へ』
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池松壮亮演じる主人公・宮本浩は、文具メーカー「マルキタ」の営業マン。正義感が強く、自分を曲げられない不器用なキャラクターです。松山ケンイチ演じる先輩・神保の仕事仲間、蒼井優演じる中野靖子と恋に落ちるのですが、靖子の自宅で彼女の手料理を食べているときに、井浦新演じる元彼が現れてひと勝負。人一倍正義感が強いものの、決してケンカが強いわけではない宮本ですが、「この女は俺が守る!」と宣言し、めでたく二人は結ばれます。
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しかし、ある日、二人が立ち向かわなければならない“究極の試練”が訪れるのです……。
映画版で描かれる“二人の物語”
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原作は新井英樹による漫画「宮本から君へ」。連載がスタートしたのは今から約30年前の1990年です。暑苦しいほどの熱血営業マン、負けっぱなしの人生を送る宮本は、万人受けのキャラクターではありません。連載が始まった頃は、どちらかといえば、避けられるタイプでした。しかし、一部の熱狂的なファンに支えられ、連載スタートから約30年の時を経て、2018年にテレビ東京でドラマかされると、第56回ギャラクシー賞テレビ部門「奨励賞」を受賞するほどの反響を呼んだのです。
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ドラマでは、営業マンとして奮闘する宮本の姿にスポットを当てていましたが、映画では、宮本とヒロイン・靖子、二人の愛の試練が描かれています。笑顔あふれる幸せな時間を過ごす二人に降りかかった衝撃の事件。それを乗り越えるために、宮本が“絶対勝たなければいけないケンカ”に挑みます。
なぜか応援したくなる男、宮本。
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どこまでもまっすぐで、「は?」「何言ってるの?」とツッコミたくなるのくらいなのに、気づけば応援したくなるのが、宮本という男の魅力です。周りがついていけないほど暴走するし、はっきり言って痛々しいとすら感じてしまうのですが、こんな愛情表現もありなのではと。
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血だらけになりながらも、絶対負けられないケンカに挑む宮本の姿を見届けてください。目を背けたくなるような痛みを感じる決闘シーン、そして、宮本が愛を叫ぶ姿に注目してください。
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井浦新演じる、靖子の元彼のクズっぷりもクセになりますよ。
[作品情報]
映画『宮本から君へ』
◉大ヒット公開中
◉原作:新井英樹「宮本から君へ」(百万年書房/太田出版)
◉監督:真利子哲也
◉出演:池松壮亮 蒼井優 井浦新 一ノ瀬ワタル 佐藤二朗 松山ケンイチ
◉配給:スターサンズ/KADOKAWA
◉公式サイト:miyamotomovie.jp
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文/タナカシノブ