2019.10.06
行事やイベント、旅行の度に子どもの写真を撮っていても、イマイチと感じることはありませんか。
カメラを向けると表情が硬くなってしまったり、構図がいつも同じだったり、こちらの思い通りに動いてくれなかったりと、子どもの撮影は難しいものです。でも、ほんのちょっとした工夫で、写真はグンと魅力的になります。
今回は「技術」と呼ぶほどではない、小さなテクニックをご紹介。ぜひ参考にして「これ、あのときの写真だ!」と印象に残るような1枚に挑戦してくださいね。
アングルにこだわって「ちょっと違う1枚」を
まずは簡単にできるテクニックから挑戦してみましょう。アングルを普段と変えるだけで、新鮮な写真が撮れますよ。
1.子どもと同じ目線まで下がってみる
いつもより視点を思いきり下げて、子どもと同じ目の高さで撮るとおもしろい1枚に。大人の視点からは見えない、子どもが見ている世界が写せますよ。
2.子どもよりさらに低い位置から撮影
子どもよりもさらに低い、小型犬くらいの視点から広角で、空や背景を入れて撮影。子どもの視点から見た世界の広がりを感じさせる、スケールの大きな写真になります。
3.大人目線で見下ろして
上記二つとは逆に、大人目線で少し見下ろすように撮る方法もあります。撮影しているママやパパの体の一部をあえて入れるように構図を工夫すると、子どものサイズ感がわかる作品になりますよ。
「寄り」と「引き」を使い分ける
特に意識せずに写真を撮ると、子どもも背景もどっちも写るように撮影していませんか?「寄り」と「引き」をいつもと変えると、我が子の“今”の姿をとどめることができますよ。
4.思いきりアップで撮る
子どもがまだ小さいうちは、画面からはみ出しそうなくらいアップにするのも楽しい1枚になります。あどけない表情はもちろん、アップにしても毛穴ひとつないあまりにもきめ細かな肌は、ぜひ写真に残しておきたいですね!
5.思いきり引きで撮る
ついわが子を大きく写したくなりますが、あえて風景に溶け込ませるように引きで撮るのもおすすめ。子どもの小ささが強調され、かれんさや頼りなさが表現できます。
数年後に見たとき、何ともいとおしさを感じる写真になりますよ。
自然な子どもの表情を写真におさめるコツ
子どもにカメラを向けると急に顔がこわばってしまったり、棒立ちになってしまうことはありませんか?ありのままの自然な表情を撮影するコツをご紹介します。
6.コロコロ変わる表情は連写モードで
笑ったりふてくされたり泣いたり、子どもの表情はよく変わるもの。かわいい表情に「今だ!」とあわててカメラを構えても、間に合わないこともありますよね。とっておきの1枚を撮りたいなら、連写で押さえるのが最適です。
7.声を掛けずにこっそりと
「写真とるよ」「こっち向いて」と声を掛けてしまうと、いつも同じ表情のピースサイン写真になりがち。何かに夢中になっているときや集中しているとき、声を掛けずにこっそり撮れば、見たこともないような真剣な表情や、自然な笑顔を撮ることができます。
邪魔をしないように望遠で撮るのがおすすめです。
8.名前を呼んで振り向きざまに
背中を向けている子どもの名前を呼び、振り向きざまにパシャリ。古典的な方法ではありますが、無防備で自然な表情を写せますよ。ママやパパだからこそ撮れる1枚です。
9.子どもに話しかけながら
撮影するママやパパが子どもと話しながら撮影するのもよい方法。インタビュー写真などにもよく使われる方法ですが、誰かと話すことで目が輝き、イキイキと魅力的な表情を引き出せます。
10.感情が爆発している瞬間を狙う
笑顔を浮かべているときだけが、シャッターチャンスではありません。大泣きや、かんしゃくを起こしている瞬間こそ狙って。何年たっても「あのときは大変だったよね~」と笑いあえる写真こそ、家族にとってのベストショットです。
日常のワンシーンにこそ、宝物のような瞬間が
記念日や旅行のときだけではなく、日常の一コマを切り取った写真は、子どもが大きくなってから見返すと感慨深いものです。何気ないようすを撮ってみましょう。
11.大好きなおやつを食べているところを
おいしいものを食べるときに幸せを感じるのは、大人も子どもも同じ。大好きなおやつを一心不乱に食べている様子は、ぜひ連写で押さえれば、いろいろな表情が見られて楽しいですよ。そのときに気に入っているおやつも、記録としてぜひ撮っておきましょう。
12.ブランコに乗っているときは「置きピン」で
置きピンとは、動きを予測してあらかじめピントを合わせておく撮影術。ブランコに乗っている躍動的な様子を写すときなどに使えます。まずブランコが前に来た瞬間にピントを合わせておき、半押ししたまま待機。次に前にくる直前から、何枚か連写することで迫力のある写真が撮れます。
13.走ってくるところを連写で
ママやパパの姿を見つけて、駆け寄ってくるときのうれしそうな表情は、キュンとくるほどかわいいもの。遠くからどんどん近寄ってくる姿を連写して、表情の変化をとらえましょう。
14.大好きなおもちゃと一緒に
夢中になって遊んだおもちゃや、いつもそばにあってともに育ってきたおもちゃは、子どもにとって特別な存在。大きくなってから見ても、当時の気持ちを思い出せるように、ぜひ遊んでいる様子を残しておいてあげましょう。
15.親子で一緒に遊びながら
子どもの楽しそうな表情を引き出すなら、一緒に遊ぶのが一番。鬼ごっこや遊具遊びに付き合いながら撮ることで、キラキラした表情を写せます。ただし、予測不能な動きをする子どもの前に、常に回り込む体力と脚力が必要です!
たまには狙って撮りたい「家族にとって特別な1枚」
きょうだいやともだちが一緒になって遊んでいる姿も、貴重な思い出。また、あえて子どもをぼかしたり、子どもを背景にすることで、アーティスティックな写真が撮れます。
16.イベント時はアイテムと一緒に
クリスマスの日に、ママと作ったクリスマスケーキや、母の日や父の日に子どもがプレゼントしてくれた手作り品。家族のイベントや記念日には、顔写真だけでなく、思い出に残るアイテムとともに撮影を。家族みんなにとって、大切な1枚になりますよ。
17.仲良しきょうだいの日常を
子どもたちが小さいうちに撮っておきたい写真。きょうだいみんなで、転げまわって遊んでいる様子や、ナイショ話をしているところ、手をつないで仲良く歩いている後ろ姿…。日常生活の1コマこそ、子どもたちが大きくなったあとに見ると、心がほっこり温かくなるものです。
18.友だちと一緒に
家族で写真を撮ることは多くても、友だちとの写真は意外となかったりしませんか。友だちと遊んだり話したりしているときの表情は、家族に見せるものとは少し違っていることも。思いがけず大人っぽい顔が撮れたりするものです。子どもにとってもうれしい1枚になるはず。
19.光にこだわって雰囲気のある1枚に
子どもの写真というと、いつもはシャキッと元気な1枚を撮ることが多いですよね。たまには光の取り入れ方などにこだわって、ふんわりとやわらかな雰囲気や、少しアンニュイな雰囲気の写真に挑戦。リビングに飾っておきたくなるような写真に仕上がるかも。
20.ユニークな構図で
子どもの写真を撮るときは、とにかく表情や動きを重視するため、あれこれ凝った構図にすることはあまりないですよね。でも、たまには子どもの体のパーツをクローズアップしたり、子どもを背景としてぼかしたり。構図の工夫で、印象的な写真になります。
パパやママは子どもにとって世界一のカメラマン
子どもの写真を上手に撮るのは難しいもの。しかし、大切なのは、家族みんなが見て幸せな1枚を残すことでしょう。技術的なことよりもむしろ、ママやパパにしか見せない動きや表情を引き出すことを重視しませんか。
プロカメラマンにも撮れない1枚があると信じて、頑張りましょう!
文/小野寺香織