2019.08.13
初夏を彩るラベンダーですが、有名なのは北海道の富良野ですよね。以前国鉄のポスターにそのラベンダー畑の写真が使用され、海外での人気も高まり、国外からも写真撮影のために多くの観光客が訪れています。自宅の庭で栽培されている方も多いのではないでしょうか。
そのラベンダーは美しさだけでなく、ハーブとしての効能もよく知られています。鑑賞以外にもさまざまな利用法があるので、有効活用してみてはいかがでしょうか。
■ラベンダーの特徴
ラベンダーは世界のいろいろな場所で栽培されている有名な植物であり、ハーブでもあります。初夏になると美しい花をつけ、観賞用として親しまれていますよね。灰色や青色が混じったような淡い紫色が特徴的で、ラベンダー色といった色があるほどです。
似ている色としてはライラックが同系色ですが、ラベンダーの方が若干色が濃い感じです。
ハーブとしてのラベンダーは、その香りに精神を安定させリラックスさせる効果があります。花はもちろんですが、葉にも香りがあるので、花をつけていなくても茎や葉も特有の香りを持っているのでハーブとして利用することができます。
花と葉は、食用にもされ風味付けにも使用されていますし、調味料としても使用されています。そのため、観賞用、食用、芳香用とさまざまな用途に使用できる植物です。
日本では、1940年代に北海道で栽培が開始され、富良野地方のシンボルにもなっています。以前は多くのラベンダー畑があったのですが、現在はかなり少なくなってきています。
■ドライラベンダーを作ろう
ラベンダーにはさまざまな効果があるのですが、簡単に活用するにはドライラベンダーを作るのがよいのではないでしょうか。ドライラベンダーを作れば、そこからさまざまな用途に使用することができますし、それだけでもラベンダーの香りを楽しむことができます。
作り方は簡単で、ラベンダーを茎から刈って軒下に吊るして乾燥させるだけです。吊るすのは面倒であれば、干し篭を使用すれば籠の中に入れておけば簡単に乾燥させることができます。
干し篭を使用するメリットとしては、茎が短くても良いという点です。茎がなく、葉や花だけでも乾燥させることができるのです。
干し篭は小さなものであれば100均でも売っているので、簡単に入手することができます。
ただし、うまく乾燥させるにはコツがあります。まず、乾燥させすぎないということ。せっかくの色合いが色あせてしまうのです。
また、濡れないように注意する必要があります。外に干しっぱなしだと失敗することがあるので、外干しの場合は、夕方には家にいれる。天気の悪い日には外に干さないように気を付けましょう。
ちなみに直射日光の当たらない場所で乾燥させれば、乾燥までに時間がかかるようになりますが、色あせは少なくなります。
乾燥したラベンダーを手でもみほぐして、乾燥材をいれた容器に入れれば完成です。もみほぐせない場合は、乾燥が足りないということになるので、もうしばらく乾燥させましょう。
■ドライラベンダーを使う
ドライラベンダーを使用してポプリを作ってもよいのですが、ドライラベンダー自体が良い香りなので、そのまま香りを楽しむというのもありではないでしょうか。この方法なら手間が一切かかりません。
次に手軽なのが、ラベンダーティーです。ティーポットに紅茶と一緒にドライラベンダーを入れて、お湯を注ぐだけです。2、3分蒸らせば、紅茶にしっかりと香りが移ります。これは、ドライラベンダーでなくても、摘みたてのラベンダーでも作ることができます。
ドライラベンダーをより有効に活用するのであれば、ラベンダーチンキを作るというのもひとつの方法です。空き瓶に無水エタノールとドライラベンダーを入れるだけで、2~3カ月くらいでできあがります。ときどき瓶を振って混ぜてあげれば、ラベンダーの色もよく出ます。
無水エタノールはホワイトリカーやウオツカでも代用できるのですが、こちらの場合は食用にも使用できるといったメリットがあります。
アルコールで成分を抽出することで、お湯では抽出できない成分も抽出できるのでおすすめです。食用なら紅茶に垂らすこともできますし、料理にも使用することができます。
食用でない場合は、化粧水にも使用できますし、お風呂に垂らして入浴剤の代わりにすることもできます。
オイルに混ぜればマッサージ用のラベンダーオイルにできますし、蜜蝋と混ぜればラベンダーのフェイスクリームが出来上がります。
■ラベンダーの効果
一番はその優しい香りによるリラックス効果ですね。ラベンダーの香りは大きく2つの成分が影響しています。酢酸リナリルとリナロールです。これはどちらもリラックス効果があり、リナロールにか敷いては抗不安作用、抗菌作用もあります。
抗炎症作用もあるので、肌トラブルの予防や日焼け後の肌の手入れにも使用できます。シャンプーに混ぜれば、頭皮の炎症やかゆみにも効果があります。
虫刺されなどにも効果的で、かゆみ止めにも効果を発揮してくれます。覚えておくと便利かもしれません。屋外で蚊に刺されたときは近くにラベンダーがあればかゆみ止めとして利用できるのです。
■まとめ
単にきれいというだけではなく、さまざまな効果のあるラベンダー。栽培するスペースがあれば、自宅で栽培してみてはいかがでしょうか。その香りにも癒やされますし、少し手間はかかりますが、ドライラベンダーにすることでさまざまな用途に使用できることでしょう。