2019.05.11
ワインにはいろいろな種類がありますが、誰でもわかる大きな分類としては色による違いがあります。
赤、白、ロゼの3種類です。これはお酒が飲めない人、お酒に関する知識がない人でも知っているでしょう。
ですが、実際にこの3種類の違いを正しく理解している人はそれほど多くないのかもしれません。自分好みのワインを探すには、まず、これらの違いをしっかりと理解しておく必要もあるのではないでしょうか。
■白ワインはどうやって作られる?
まず白ワインに使用する品種は、ブドウ自体が淡い色をした「白ブドウ品種」を使用して作られます。この時点で赤と比べると、色が淡いものとなるのがわかりますよね。また、最も色の濃い部分である皮、そして種を取り除いてから醸造されます。
特徴としては、若いワインほど透明に近い色になり、熟成されるほど、ブドウの実の色に近づくように色が濃くなってくるのです。さらに、味については、甘口といったイメージがありますが、実際には甘口も含め辛口まで、さまざまな味の白ワインがつくられているのです。
白ワインは冷蔵保存されているため、10度くらいに冷えたものが一般的となっています。また、その味もフルーティーな味わいのものが多くなっています。実際にリンゴ、モモといったフルーツにそっくりな味のする白ワインもあります。
アルコール度数も低めのものが多く、ワインが初めてという場合であれば白ワインが飲みやすいかもしれません。
■赤ワインはどうやって作られる?
まず、原料となるブドウの種類が異なります。赤ワインでは、「黒ブドウ品種」の濃い色のブドウが原料になります。さらに、白ワインとは異なり、皮ごとつぶして発行させます。赤ワインの濃い色はブドウの皮も含めて発酵されたものなのです。
白ワインと同様に若いものほど色味は薄くなります。白ワインとは異なり、透明にはならず、薄い赤色になります。そして熟成が進むにつれ濃い赤色になっていきます。それに伴い、味わいも軽いものから徐々にどっしりとした深みのあるものに変わっていきます。
また、発酵は室温で行われるため、食事の際に出される時も室温で出されるのが一般的となっています。アルコール度数についても白ワインよりは高めになっているというのも特徴となります。
さらに皮ごとつぶして発行しているため、抗酸化物質であるポリフェノールが白ワインに比べると圧倒的に多いというのも特徴となっています。
■ロゼワインは白ワインと赤ワインの中間
ロゼワインはその色合いもそうですし、いろいろな点で赤ワインと白ワインの中間ともいえる存在となります。知らない人だと、赤ワインと白ワインを混ぜたものがロゼワインだと思うかもしれませんが、そうではありません。赤ワインと白ワインの製法を混ぜたものなのです。
基本的な製法としては赤ワインと同じなのですが、発酵の過程で色づいたタイミングで色のもととなるブドウの皮を取り除くため鮮やかなピンク色のロゼワインとなるのです。
ただし、ロゼワインの製法にはさまざまな製法があるため、白ワインのように冷やして提供されるものもあれば室温で提供されるものもあります。
アルコール度数やポリフェノールの含有量、また、飲み味などもほぼ赤と白の中間となっているようです。
■料理に合わせたワインは
一般的に肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインというように言われていますが、あながち間違いではありません。ですが、同じ肉料理、魚料理にしても味わいが違います。さらには、ワインに関しても同じ赤ワインや白ワインでも産地によって味わいが異なります。
そのため、実際に合うかどうかは料理とワインの種類によっても違ってくるのです。基本的には濃い味付けのものは赤ワイン、淡白な味付けのものは白ワインが合うと考えておけばよいかもしれません。
もちろん、自分でその料理に対して赤があうか白が合うかを飲み比べてみるのもいいでしょう。
ですが、確実に合うワインを見つけたいのであれば、ソムリエの出番ではないでしょうか。ワインに関する知識も深く、料理を見るだけでストックの中から最適な香り、味のワインを選んでくれるでしょう。
■自分好みのワインを探す
ワインには製法の異なる3種類のワインがあります。ですが、それらのワインも産地、年代ごとに味が異なっています。自分好みのワインを見つけるには、やはり飲み比べてみるのが一番ということになります。
ですが、産地・年代の異なるワインがどれだけあるのでしょうか。それを考えるとかなり大変な作業であることは間違いありません。
しかし、地域ごとに味わいの特徴があるので、まずは、どの地域のワインが自分の好みの味なのかを考えてみると良さそうです。
また、確実に好みの味が分かっているのであれば、ソムリエに相談してみましょう。好みの味に近いものをいくつか提案してくれますから、その中で飲み比べて見ればよいのです。
そうはいっても年代物の高価なワインとなれば、簡単に飲み比べるわけにはいかないかもしれませんね。
■まとめ
ワインは産地によっても大きく味わいが異なります。さらには、年代によってブドウのできも異なるため、味わいも違ってきます。同じ銘柄であっても味が大きく違うというのは当然のことなのです。
そのため、自分好みのワインを探すのは大変な旅と言えるのかもしれません。ですが、最も好みの味に出会うことができれば、その喜びもひとしおに違いありません。