2018.12.06
2019.11.30
ビールは飲むけど、ワインはまだ飲み慣れていない…というママも多いのではないでしょうか。
そんな人でもワインをおいしく味わうコツについて、ワインの輸入販売やワインショップの運営などを行うエノテカのソムリエ・小林紅深さんに聞きました。
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軽めに味わえる「ボジョレー・ヌーヴォー」にトライ
ボジョレー・ヌーヴォーとは?
ワインに詳しくなくても、その名を目にすることが多い「ボジョレー・ヌーヴォー」。ボジョレーとは、フランスのブルゴーニュ地方にある地区のこと。ボジョレー地区で9月ごろに収穫されたブドウを2ヶ月という速さで仕込んだ「ヌーヴォー=新しい」ワインで、そのフレッシュな味わいは飲みやすく、解禁日である毎年11月の第3木曜日を心待ちにしている人も多い銘柄です。
「軽くてフルーティな味わいのボジョレー・ヌーヴォーは、ワインの苦味があまり得意でないかたにもぜひ試してもらいたいです。常温で楽しまれることが多い赤ワインとは違い、飲む20分くらい前に冷蔵庫に入れ、少し冷やして飲むのもおすすめです」
ボジョレー・ヌーヴォーの選びかた
ワンランク上のボジョレー・ヌーボーを楽しみたいのであれば、ボジョレー地区の中でも限定されたボジョレー・ヴィラージュ地区のブドウで造られた「ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」がおすすめ。
「『ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー』は、より深みのあるしっかりした味が楽しめます」
また、高樹齢のブドウの樹から穫れたブドウで造られたものには「V.V.(ヴィエィユ・ヴィーニュ)」の記号がつけられます。
「樹齢が高い樹にはブドウの実があまりならないので、その分一つひとつのブドウにたっぷりと栄養が行き渡ります。そんなブドウで造られた『V.V.(ヴィエィユ・ヴィーニュ)』は、かなり濃縮感のある味わいを楽しむことができますよ」
自宅でできる!ワインのアレンジカクテル
ワインをカクテルにして飲みやすく
赤ワイン独特の渋みがやっぱり苦手…という人におすすめの飲み方は「キティ」。ジンジャーエールでワインを割るカクテルです。ジンジャーエールをワインと同量入れるので、甘い口当たりに。
白ワインのなかでもコスパのいいソーヴィニヨン・ブランは、柑橘系のニュアンスが強いのでライムと好相性。ライムを絞った後にガムシロップを入れると、簡単に甘くて飲みやすい白ワインのカクテルができあがります。
寒い季節はホットワインもおすすめ
飲みきれずに余ってしまったワインは、「ホットワイン」にするのがおすすめです。作り方は、ワインを鍋に入れ、シナモンやレモンピールなど、好みのスパイスやドライフルーツと一緒に煮込みます。ひと煮立ちしたら、火からおろして完成です。
飲む前にワインを“まわす”ことでまろやかに
空気に触れさせることでワインがおいしく
ワインを飲む前にグラスをまわしているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。これは「スワリング」といって、ワインに空気を触れさせることで味や香りを引き立て、まろやかでおいしい味わいになるのだとか。
「まわすときは写真のように傾けると、味が全体に行き渡ってまろやかになります。このとき反時計周りにゆっくりまわすようにすると、相手にワインが間違ってかかることもありませんよ。ちょっとしたマナーですね」
グラスでも味が変わる
ワイングラスには、さまざまな種類があります。同じワインでも、グラスを変えただけでその味わいは違うワインかのように変わってきます。
「ワイングラスを傾けたときに、舌にある味覚を感じる部分のどこに、どれくらいの量や速さでワインが入ってくるか、によってそれぞれおすすめのグラスがあります。とはいえ、初心者のかたでそこまでこだわるのは、なかなか難しいもの。店頭ではワイングラスも販売しているので、気になる銘柄に合うワイングラスについては、スタッフにお問い合わせくださいね」
一言でワインといっても、その味や楽しみ方はそれぞれ。ワインをあまり飲まないいう人も、いろいろな銘柄やアレンジにトライしてみてはいかがでしょうか。
エノテカ
国内外で直営70店舗以上を手がけるワイン専門商社。産地から直接ワインを買い付け、日本へ輸入。自社のワインショップでの小売やネット通販『エノテカ・オンライン』のほか、卸売も手がける。
取材・文/松崎愛香 撮影/斉藤純平 取材協力/ワインショップエノテカ 広尾本店