2019.01.15
毎日のように新しい話題がフィーチャーされるネットの世界。この記事では、SNSや検索サイトで注目を集めているワードを解説&深堀りしていきます。今回取り上げるのは、Twitterで話題の「チケットホルダー」。
「チケットホルダー」が何故トレンド入り?
今年1月にTwitterのトレンド入りを果たした「チケットホルダー」。例えばアイドルファンの中にはチケットの半券をコレクションしている人もおり、券が折り曲がらないチケットホルダーが重宝されています。しかしなぜ最近になって、「チケットホルダー」というワードがトレンド入りするほど話題になったのでしょうか。
理由はジャニーズWESTのFC会員ページで、“チケットホルダー”というサービスが実装されたから。これにSNSなどでは、「チケットホルダー機能待ってた!」「WESTファンとしてはすごいありがたいサービス」「これで思い出を保存できる」と歓喜の声が上がっています。
この“チケットホルダー”機能は、昨年大人気ユニット・嵐がFC会員ページで導入し話題に。こちらはページ内のチケットホルダーに、デジタルチケットの半券を保存できるというサービスです。まさに“デジタル半券”とも言える代物で、嵐メンバーの画像も記載されておりファンに大好評。半券コレクションの新しい形として注目されているようです。
そんなチケットホルダーがジャニーズWESTでも導入されたことで、ジャニーズファンからは「他のユニットもチケットホルダーを実装してほしい!」「チケットホルダーがジャニーズ内でどんどん広まっていきそう」「Hey! Say! JUMPにはないの!?」「キンプリ(King & Prince)にも早く!」といった声が。ジャニーズWESTファン以外の人々からも、熱視線が送られています。
デジタルチケットが普及した背景
近年アイドルや歌手のコンサートなどでは、紙のチケットではないデジタルチケットが広く採用されています。その背景としては、買占めなどを行う“転売屋”の対策もある模様。チケットの高額転売は以前から問題視されており、『クローズアップ現代+』(NHK)でも特集されていました。
番組には「コンサートプロモーターズ協会」の会長・中西健夫さんが登場。同番組の取材に「音楽に関係が何もない人が、僕らの音楽のライブのチケットを買い占めて、すごい利益を上げているというのは、悔しいし、悲しいし、やりきれない。あまりにも高額なチケットだと、何回もライブに行けない。そうすると(音楽)市場は当然しぼんでいく」と現状を語っています。
さらに番組は、実際にチケットを高値で売りつけている転売屋の男性を取材。ディレクターの質問に、彼は「別にこれを本業にしているわけじゃない。ちょっと売っているだけであって。僕だけじゃない、他にやっている人もいるし。需要と供給のバランスが取れてるからやっているだけ」と答えていました。
そんな転売屋の撲滅に期待されているのがデジタルチケット。例えばコブクロのコンサートでは、チケット購入者の顔写真がついたチケットがデータとして送られます。このデータを他の人に送ることはできないので、転売屋による不正な譲渡は困難。本当にライブを見たいファンだけが、チケットを購入できるシステムです。
LINEで完結できる「LINEチケット」とは?
デジタルチケットの普及に伴い、最近では様々なサービスが展開されています。「LINE TICKET株式会社」は、昨年10月に電子チケットサービス「LINEチケット」をリリース。購入・発券から入場まで、「LINE」1つで完結できるサービスです。
またライブへ行けなくなってしまった人のための「公式リセール機能」も搭載。ユーザーからは、「申し込み簡単だったし、どんどん普及してほしい」「初めて使ったけど結構便利だった」「LINEだけでできるからスムーズで良い」といった声が寄せられています。
ライブのチケットは“紙”から“データ”の時代に。今後も各種サービスが充実し、より便利になっていくと良いですね。
文/河井奈津