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縄文ブームがキテる!?タイムスリップできる青森縄文の旅

ライフスタイル

2018.08.23

映画や特別展が開催されるなど、今、縄文文化に注目が集まっています。つい先日も、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、ユネスコの世界文化遺産に国内推薦候補として選ばれるなど、縄文時代への再評価への機運が急上昇中。中でも、インパクト大の縄文スポットが集う青森県は、要注目のエリア。縄文初心者の方、そしてこれからハマるかもしれない方に、オススメの青森縄文スポットを紹介しちゃいます。

 

縄文ブーム到来!?この夏は縄文がアツい!

 

今年の夏は縄文がアツい! 

7月には、縄文1万年の謎を追うとともに、文化人や芸術家が縄文にハマった理由に迫るドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』(ナレーション:コムアイ(水曜日のカンパネラ)/出演:小林達雄、いとうせいこう、など)が公開され、上野の東京国立博物館では、特別展 『縄文―1万年の美の鼓動』(7月3日~9月2日)が開催されるなど、縄文にまつわる展示やイベントが続々と公開中。今、巷でふつふつと縄文ブーム(!?)がわき上がりつつあるんです!

 

image002▲特別展「縄文―1万年の美の鼓動」では、さまざまな土製品を展示。かわいい!

 遮光器土偶▲縄文と言えば、この「遮光器土偶」をイメージする人も多いのでは!?

 

今回の 『縄文―1万年の美の鼓動』では、 国宝に指定されている6点の縄文時代の出土品、すべてが揃う史上初の試みとあって、話題度も抜群。根っからの縄文好きだけでなく、「よく分からないけれど、縄文の土器や土偶ってなんかかわいい」と、縄文を知らなくても楽しめる愛くるしい展示品もたくさんあるので一見の価値アリ。熊やイノシシをモチーフにしたと思われる土製品もあって、「縄文って何か面白そう!」と、特別展を機に縄文にハマる人が続出してもおかしくないほど、名品、珍品が揃っています。

 

しかも、先月19日には、国の文化審議会が2020年のユネスコの世界文化遺産登録を目指す国内候補として、「北海道・北東北の縄文遺跡群」(北海道、青森、岩手、秋田)を推薦することが決定。これは本格的に、縄文の風が吹いているとしか言いようがない! 

縄文を感じるなら青森へ。JR木造駅に圧倒されて

 

世界遺産候補となっている「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、4道県にまたがって国の特別史跡・史跡計17遺跡で構成される。その中でも、特に注目は日本最大級の縄文集落跡である特別史跡「三内丸山遺跡」を擁し、17遺跡のうち8つの縄文遺跡が所在する青森県。まずは何といっても、トップページにも掲載した下の写真をごらんください。

 

image001 ▲縄文推しのスケールが本気すぎる! 

 

こちらは、つがる市木造(きづくり)にある駅舎「JR木造駅」なのだが、日本で一番有名な土偶と言っても過言ではない“あの”遮光器土偶(重要文化財)が出土した「亀ヶ岡石器時代遺跡」が所在するとあって、町全体が遮光器土偶一色。左のタクシーと比べると、その大きさは一目瞭然! 驚くことに文様までしっかり再現されていて、これを見るためだけに木造駅に来る価値があると言ってもいいほど。

 

この駅舎、時の総理大臣・竹下登氏発案のもと、各市町村に1億円が配られた、通称・ふるさと創生事業を原資に建てられたもの。賛否両論あった公共事業だったけど、約30年の月日を経て、再び町の観光資源になる可能性を秘めているのだから、何がどうなるか分からない。まるで、縄文人と遮光器土偶が「無駄なものなどない」と訴えかけてくるような超然とした姿は、多くの人に実際に見てもらいたい。

 

image004▲マンホールも遮光器土偶。町のいたるところに土偶が潜んでいる

 

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四季彩喰処『華かるこ』では、「シャコちゃん縄文弁当」(税込み980円/2日前に要予約)と題した、古代米を使用した遮光器土偶型ごはんが特徴的なお弁当を用意。縄文土器型のユニークな器が三段重になっており、それぞれの器には、天ぷらそば、刺身、和え物、煮物などが並ぶ。食材も、ごぼうやサバなど青森を代表する食材が使われており、この一膳から青森と縄文の香りを感じ取ることができる。これで980円は安い!

 

青森駅からつがる市までは車で約1時間、電車で約1時間15分ほど。駅舎に鎮座する遮光器土偶に、ぜひともお出迎えされてください。

三内丸山遺跡で縄文文化の豊かさを知ろう

 

木造駅を堪能したら、再び青森駅に戻り、そこから市営バスで30分ほどの距離にある「三内丸山遺跡」を訪れるのがオススメ。紀元前3900年~2200年にあった400~500人が定住していたとされる国内最大級の縄文時代の集落跡で、縄文文化を学ぶことができるガイダンス施設も併設されているので、縄文ライトユーザーには最適。

 

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そもそも縄文時代は、世界史では「新石器時代」にくくられることをご存じですか?

 

当時、大陸では農耕を営むことで定住を可能としていたんだけど、どういうわけか日本列島に居を構えていた縄文人は、農耕地を作らずに狩猟、漁労、採集によって定住をしていたのだとか。実はこれ、世界でも稀有な文化であり、縄文人の特性。後に、農耕文化が波及したことで縄文時代はフェードアウトし、稲作を中心とした弥生時代が幕を開けるのは、教科書で習った通りです。

 

教科書ではざっくりと書かれている程度だけど、縄文時代は1万年の中で、時とともに定住生活を成熟させていくプロセスを辿っていきます。縄文時代といっても十把一絡げに扱うことはできず、地域ごとに特徴ある文化が成熟していったことが遺跡から明らかになっているんです。

 

今回、ユネスコの国内推薦候補に選ばれた「北海道・北東北の縄文遺跡群」は、この地域の縄文文化の歩みを切れ目なく辿れる史跡等が集まっており、それぞれの時期の特徴を示す17遺跡が揃っています。それゆえ、ユネスコ世界遺産の“資格あり”と国内推薦候補までたどり着くことができたというわけ。縄文1万年の変遷を辿る世界遺産、それが「北海道・北東北の縄文遺跡群」なんです。

 

image007▲遺跡内では縄文ファッションを楽しむことも可能

 

農耕・牧畜を行わずに定住を実現し、ライフスタイルを発展させた、その生活様式は世界から注目が集まっているほどで、生産性を意識してしまう(ある意味、農耕的、弥生的な)都会に暮らす現代人が、縄文に魅力を感じてしまうのも何だか納得なのです。

 

しかも、驚くことに「三内丸山遺跡」は、およそ1700年間も続いたにもかかわらず、戦(いくさ)の道具が一つも出土していません。同時代(新石器時代)の大陸では、争いの形跡があるにもかかわらず、 三内丸山遺跡では一つもない。狩猟、漁労、採集の生活を営んでいた縄文人は、争いのない社会を実現していたのかもしれないと想像すると、「縄文人、スゲー!」と唸ってしまいます。農耕地を作っていないため、「隣の芝生は青い」という概念がなかったんでしょうか。

 

「三内丸山遺跡」では、今なお縄文時代の土器がたくさん出土しているそうで、直に触れる土器も用意されている。また、定期的に発掘体験や年4回のお祭りの時期には昇降機を用意し、高さ約15Mから遺跡を見下ろすこともできます。すべてにおいて規模が大きい縄文遺跡なので、縄文初心者でも十分楽しめるはず。「三内丸山遺跡」のメインスポット、6本柱がそびえたつ「大型掘立柱建物跡」は、モニュメントとも日時計とも所説いろいろあるけど、縄文時代にタイムスリップしたつもりで、結局何なんか分からない6本柱を見ていると、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」という息苦しさから解放された気分になるから不思議です。

まだまだあるぞ 青森のバラエティ豊かな縄文スポット

 

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同じく青森市内にあるストーン・サークルが見事な「小牧野遺跡」(紀元前2000年頃)も訪れてほしい縄文スポット。「三内丸山遺跡」よりも後に作られた縄文時代後期の遺跡で、埋葬、祭祀、儀礼に深く関わる“環状列石”があるのが特徴です。

 

縄文遺跡は、ただの原っぱように見えるところもありますが、その足下には縄文人の暮らしを知る貴重な遺跡が眠っています。遺跡や出土品が教えてくれる縄文人の考えを知り、想像する豊かさを持って訪れると、一層楽しむことができるでしょう。

 

縄文に興味を持った方は、まずはつがる市と青森市を巡ると、ポップな縄文旅を満喫することができるはず。まだまだ縄文に触れたいという方は、八戸市まで南下し、全国有数の縄文漆器を展示している「是川縄文館」へ足を延ばすのも。縄文の漆芸技術を知ることができる同館は、美術館や博物館が好きな人に、特にオススメしたい縄文スポットです。

 

知れば知るほど、面白い縄文文化。何が面白いか分からなくても、土器や土偶を見ていると、「う~ん、なんでこんなところにこだわっているの?」なんて疑問がどんどんわいてきます。

 

少しでも縄文に興味があるのなら、ぜひとも東京国立博物館の特別展 『縄文―1万年の美の鼓動』で確かめてみて! そして、もし魅せられたなら、青森の縄文文化にその身を委ねてみてください。きっとせわしない日常から解放され、新しい考え方のヒントが手に入るはずですよ!

 

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◆特別展『縄文―1万年の美の鼓動』

会期:2018年7月3日(火)〜9月2日(日)

会場:東京国立博物館 平成館

時間:9時30分〜17時。金土は21時まで。日曜および7月16日(月・祝)は18時まで ※入館は閉館の30分前まで

定休日:月曜、7月17日 ※ただし7月16日(月・祝)、8月13日(月)は開館

料金:一般1600円、大学生1200円、高校生900円

 

◆JR木造駅

青森県つがる市木造房松10

 

◆四季彩喰処『華かるこ』

青森県つがる市木造若緑59−1

TEL:0173-42-5565

営業時間:ランチ月~土 11:00~14:00 (L.O.13:30)

     ディナー月~土・祝日17:00~23:00 (L.O.22:30)

定休日:日曜日

  

◆特別史跡「三内丸山遺跡」

青森県青森市 大字三内字丸山305

TEL:017-781-6078

開館時間:4月 1日~5月31日、10月1日~3月31日  午前9時~午後5時

     4月28日~ 5月 6日、 6月1日~9月30日 午前9時~午後6時

(※入場は終了時間の30分前まで)

入館料 : 無料(駐車料金・遺跡の入場料も無料です)

休館日 : 年末年始(12月30日~1月1日)

 

◆史跡「小牧野遺跡」

青森市大字野沢字沢部108-3

TEL 017-757-8665

縄文の学び舎・小牧野館(青森市小牧野遺跡保護センター)

開館時間:9:00~17:00

 

◆八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館

青森県八戸市是川横山1

TEL:0178-38-9511

開館時間:9:00~17:00 ※入館は16:30まで

休館日:月曜日(第一月曜日、祝日・振替休日の場合は開館)

       祝日・振替休日の翌日(土・日曜日、祝日の場合は開館)

    年末年始(12/27~1/4)

 利用料金:個人/一般250円 高校・大学生150円 小・中学生50円

      団体/一般130円 高校・大学生80円 小・中学生30円

 

取材・文/我妻アヅ子 

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