2019.09.19
2021.03.16
バレないように悟られないように、密かに遂行するはずの「不倫」なのに、友だちや周りに自ら暴露してしまう妻たちも少なくありません。それどころか「暴露せずにはいられない」という妻さえも。秘密を秘密にしておけない、妻たちの〝深層心理〟とは? 摩訶不思議な「女心」を取材しました。
■不倫したから話すのか? 話したいから不倫するのか?(沙穂さん/33歳/美容師)
iStock.com/tantake ※画像はモデルを起用したイメージです
現在不倫中ですが、何人かの友だちには自分から話しています。旦那と関わりのない人たちなので、バレるわけがないという確信があるからこそです。本音は自慢したいのかな(笑)。ママになってもモテるんだというか、まだ「恋愛できる女」なんだという優越感が満たされるんです。
「不倫なんて!」って怒られることもあるけど、そんな反応は最初からわかりきっていることなので特に気にしません。それよりも「モテモテじゃん!」「ママになってもキレイだね!」という言葉を聞けたときの嬉しさが大きくて。
最近は、彼のことが好きだからというより、逆に「女としての優越感に浸りたいから不倫してるのかな」って、自分でも疑問に思えてきました。不倫は隠すべきだと思うけど、人に話すことで幸せを得ているんだと実感しています。ねじれてますか?
■マウンティング要素のひとつなんですかね(みどりさん/35歳/営業事務)
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不倫を自分から暴露するのは、自分の首を締めるってわかっています。でも、黙っていられないんです。人に話すとスッキリするっていうのも本音だし、「まだまだ女としてイケてるんだ」って自慢したい気持ちもありますね。
浅はかだと思いますが、旦那以外の男性にも求められるほどの魅力があるって、女性として幸せなことだと思いませんか? だから、「不倫相手に求められている魅力的な私」のことを、誰かに知ってほしいって気持ちがあるんですよ。
「ママ」でもあるけど「女」でもいたいですし、まわりのママたちに勝ちたい、一目置かれたいという気持ちもあります。子どもの学校や旦那の収入でマウンティングしてくるママもいるけど、私は女としての魅力で、周りのママに勝ちたいんです。
もちろん口が軽そうな人や不倫に否派の人には言いませんよ。暴露する人は選んでいます。羨望の目で見られたくて暴露しているのに、弱みになっちゃったら意味ないですからね。
■信用している友だちにだけ「相談したい」(瑤子さん/29歳/保険営業)
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もともと、悩みや日々の出来事を友だちに包み隠さず話していたタイプです。基本的に隠しごとは嫌いなんですよね。だから親友には、不倫していることも話しています。自慢したいという気持ちはゼロではありませんが、どちらかというと「相談」したいんです。
誰にも言えないからこそ言いたい、話を聞いてもらいたいっていう矛盾した気持ちがあります。不倫相手のことは好きだし、別れるつもりはいまのところありません。でも、このままでいいのかな…と、旦那や子どもに申し訳なく思うこともあるんです。
ひとりで抱え込むのは結構しんどくて。信頼できる人に話を聞いてもらうだけでもスッキリします。誰かに聞いてもらいたいだけ、ってときもあるじゃないですか。でも、誰かれ構わずペラペラと暴露するのは「痛い女」のやること。話す相手は慎重に選んでいます。
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隠さなければいけないことだとわかっているのに暴露せずにいられない、妻たちの矛盾した深層心理。そこには満たされない承認欲求や不安感が、顔をのぞかせているようです。
ライター:白藤 やよ