2019.05.31
2021.03.11
たいていの不倫をはたから見れば、純愛や真実の愛と違うことは明白。それを一番分かっていないのは、不倫の真っただなかにいる、当の本人です。「これは不倫じゃなくて、本当の愛!」と信じて疑わない不倫妻は、なぜそこまでのぼせ上がってしまったのか? 男の嘘を真に受けた〝純情不倫妻〟たちの、痛すぎるお話です。
■50歳になったら…の約束(優香さん/29歳/カフェ店員)
iStock.com/LightFieldStudios ※画像はモデルを起用したイメージです
1年くらい前から、ダブル不倫をしている友だちがいるんですが…その姿が本当に痛々しくて。恋愛経験少なめのA子は、アラサー主婦だというのに少女漫画のような恋愛を夢見ていました。ところがいまは、不倫相手にぞっこん!
思い描いていた理想の恋愛と、結婚生活の現実との落差に失望して、現実逃避させてくれる相手にすがってしまったのかもしれません。でもそれだって、A子が求めていた「真実の愛」では、ないんですけどね。
それでもA子は不倫ドラマのヒロイン気取り。「私が悪いのはわかってる」「〇〇さんは悪くない!」とすっかり酔いしれていました。さすがに友だちでも、引いちゃいますよね…一度「不倫なんか、もう終わりにしなよ」と忠告したことがあります。
でも「50歳になったらお互い離婚して、一緒になるって約束してるの! なにも知らないくせに邪魔しないで!」と逆ギレされてしまいました。もうなにを言ってもダメだとあきれてしまい、それ以来、A子とは会っていません。
「いつか現実に気づいてほしい」と、陰ながら願っています。
■甘い言葉を信じた痛い女(里菜さん/31歳/医療事務)
iStock.com/KatarzynaBialasiewicz ※画像はモデルを起用したイメージです
出張が多い夫との結婚生活の寂しさから、職場の男性と不倫関係になりました。最初は「旦那を裏切るなんて、最低なことはできない」と自分に言い聞かせていましたが、彼の優しさにハマってしまいました。
「いつか一緒になりたいな」「俺は本気だよ」いつからか、そんな言葉を求めてしまうように。会うたびに甘い言葉をささやく彼をどんどん好きになり「いつかお互い離婚して一緒になる」という未来図まで描いていました。
そんなある日、彼の奥さんが勘づいたようで、なかなか会えない状況に。かまってもらえない寂しさから「私のこと、本気って言ったじゃん!」「離婚してくれないの?!」と感情的に迫ってしまったんです。
彼から返ってきた言葉は「お互い遊びでしょ? 恋愛ごっこなんだから、本気にしないでよ」と…信じたくなかったですね。これをきっかけに不倫は終わりました。
いま思うと「あんなそらぞらしい言葉を鵜呑みにして、痛い女になっていたな」と恥ずかしく思います。唯一の救いは、旦那にバレなかったこと。本当にごめんなさい!!
■客観的に見れば、すぐわかる(舞さん/35歳/事務)
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私の最大の秘密は、年下の男性と不倫していること。彼のことが好きで好きで、旦那に愛情はありません。相手も結婚しているのですが、「早く奥さんと別れてほしい」といつも考えていました。
彼から「いつか結婚しようね」と〝将来の約束〟じみたことを言われるたびに、「この不倫は正義なんだ!」と自分を信じ込ませて。そんなある日、高校時代のクラスメイトだった友だちから、不倫の相談をされました。
話を聞いてみると私とそっくり、よく似た状況。ダブル不倫の相手から「結婚しよう」と言われているけど、なかなか離婚してくれないとのこと。第三者として話を聞けば、そんな言葉は男の嘘だし、相手は離婚する気なんてさらさらないと、すぐに分かります。
友だちに「早まらないほうがいいよ、もっと冷静にね」とアドバイスしてふと我に返り、「彼は離婚する気も、私と一緒になる気もいっさいない」と気づいたんです。ただ、甘い言葉で繋ぎ止めているだけ…自分の愚かさに、心底落ち込みました。
「人の振り見て我が振り直せ」とは、まさにこのことですよね。
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恋愛経験が少ないままに結婚した妻たちのなかには、恋愛や結婚の「理想と現実」に折り合いがつかず、違和感や焦燥を感じている人も。そこを狙う不倫男性にとっては、恰好の獲物といえるでしょう。この現実が辛いから、次の幸せ…なんて具合にうまくいくほど、人生は簡単ではないと思うのですが。
ライター:白藤やよ