2019.02.26
「黙って俺についてこい」タイプの舅に、「はい、分かりました」と素直な姑…「この世代の人は亭主関白なんだなぁ~」なんて思っていたら、実はそうでもなかったんです! 舅を気持ちよ〜く持ち上げつつ、実は手のひらの上で思いのままに転がしている姑。夫の言動にイライラしがちなママたちが「勉強になる!」と絶賛する、姑のテクとは?
茶葉から淹れると…ぜんぜん違う!(ひろえさん/37歳/受付)
自称・味にはうるさい舅は、自分の舌に自信があり、こだわりもたくさん持っています。煮ものを食べては「みりんを変えたのか? コクがないな、前の方がいい」なんて言ったり、「出汁は昆布から取らないと許さん」と威張ってみたり。
そんな舅がこだわっているのは、毎日愛飲しているお茶。「俺はパックのお茶はダメだ! ちゃんと茶葉から淹れたのじゃないとな」と、特に細かいこだわりを持っています。ところが、義実家におじゃましたときのこと。
「お茶淹れてくるわね」と台所に向かった姑の後に、「お手伝いします」とついて行ったんです。「ありがとう。じゃ、これ開けてくれる?」と姑が渡してきたのは、スーパーで売ってるパック緑茶。「え? これ急須に入れるんですか?」「そうよ。あの人、お茶パックは嫌がるから」と言うので、いろいろ疑問はありつつもとりあえず従うことに。
数分後、舅は「うん、やっぱり茶葉から淹れたはうまいな」と呟きながら、満足そうに堪能していました。「出汁もお茶も、パックじゃだめだよ。味も香りも全然違うからな!」なんて偉そうに言ってますが…それ、数分前までパックに入ってた茶葉ですよ(笑)。
舅のジャケットは洗いたて(めぐみさん/30歳/パート)
先日、義実家で姑と世間話をしていたときのことです。「予定より早く帰ることになった」という舅からのメールを見た姑は、「あら大変! 洗濯物を取りこまなくっちゃ」と言って立ち上がりました。(雨でも降るのか?)と不思議に思いながら眺めていると、姑が取りこんできたのは「舅のジャケット」。
それを針金タイプのハンガーに掛け直し、クローゼットにしまいました。「ふ~、危ない危ない」と安堵する姑に理由をきくと、「お父さんったら、たった数回着ただけでクリーニングに出せっていうの。お金もかかるし面倒だから、ネットに入れて洗濯機で洗ってるの。ナイショよ」とのこと。
その後、「おい、あのジャケットはクリーニングに出しておいたか?」と尋ねられた姑は「ええ、もう受け取ってきて、クローゼットに入れておいたわ」と、さらりと答えていました。洗濯したてのジャケットを見て、「おぉ、よしよし」となんの違和感も感じていない舅…クリーニングは出した即日に仕上がるもんじゃありませんよ(笑)。
素直に従っているようで、実は…(あつこさん/34 歳/歯科助手)
文句を言うだけで、自分では動かないタイプの義父。口を開けば「おい、テレビの音量下げろよ」「おい、老眼鏡を持ってきてくれ」と、義母に命令ばかりしています。そんな光景を見ては、(あんなに威張られて、大変だなぁ…)と義母に同情していました。
夏のある日、いつもの調子で「暑いぞ。エアコンの温度を下げてくれ」と命じられた義母は、リモコンを見て「あら、これ以上は下げられないみたいだわ。半袖に着替えたらいかが?」と答えたのです。
(そんなに低い温度じゃないような…)と、こっそりリモコンを覗きこむと「設定23度 弱風」の表示が…小さな声で「お義母さん、これ…」と尋ねると、「どうせ自分でリモコンなんて見ないから、気がつかないわよ。自分が薄着になればいいの」と涼しげな顔で答えていました。
そういえば、「老眼鏡、探したけどなかったわ」「おせんべいはさっき食べたのが最後、もうないわよ」と言いながら、どこか流しているような態度…どうやらすべての命令に真っ向従っているわけではなく、小さな嘘も交えつつあしらっているようで。姑の方が二枚も三枚も上手です(笑)。
夫の上から目線にイラっとしてついつい反撃、あげくの果てに喧嘩に発展することも多いと思います。姑たちの〝あしらいテク〟は、そんな衝突をスルリと交わす必殺ワザなのかもしれません。長続きしてるご夫婦には、学ぶところがありますね(笑)。
ライター:楠 ゆず
娘と夫、茶トラの猫の3人+1匹で暮らすフリーライター。思い切ってマンションを購入し、ローンパラダイスへ突入中。幼児教育にハマってしまい、興味をもった教材は手に入れないと気が済まない。おかげで家には教材の山が…。断捨離欲と収集欲の葛藤に悩む日々です。